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#241 どうしてお前はよくておれはだめなんだよ。

昨日HEROについて書いた時に、冒頭に池袋ウエストゲートパークについても触れました。


そう、ぼくが一番好きなドラマです。

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はっきりとこのドラマに惚れた理由を今でも鮮明に覚えています。


ドラマの概要

池袋西口公園の果物屋の息子が、長瀬演じる・“池袋のトラブルシューター”真島 誠です。

池袋で巻き起こる様々な事件やトラブルを解決する何でも屋を中心に展開される人間模様が結構好きなんです。

ドラマはダークな一面もありつつ、コメディ要素も含まれていて、感動もする、ぼくの中では今でもドラマの金字塔になっています。


6話

このドラマに惚れたきっかけは6話目。

原作では「少年計数機」というタイトルの話です。

池袋西口公園で何かを数えている小学生・ヒロキは、学習障害がある反面、一度覚えた数字は忘れない特殊な才覚の持ち主です。

発作の持病があり薬を常に持ち歩いています。

父は羽沢組系の暴力団「豊島開発」の組長、母は女優、兄は母の連れ子、という家族関係。


いつものように西口公園で鳩の数を数えたりしていたヒロキを発見した誠は、ヒロキと遊ぶように。

小学生のヒロキはあまり友達がいなかったのか、誠と遊ぶうちに「誠、また明日も遊んでくれよな!」と言う程に、誠には心を開いていきました。

しかしある日、ヒロキが何者かに誘拐をされてしまいました。

犯人は、母の連れ子である兄。目的は身代金でした。

ヒロキは車で誘拐をされてしまいましたが、誠に車のナンバーを伝えるべく、兄の隙を見て電話で暗号として伝えました。

そのヒントを手掛かりに、誠の親友であるキングことタカシ率いるGボーイズの協力を得て、対象の車を発見。

同時に、「豊島開発」の面々もヒロキを探しており、誠よりも一足先にヒロキは豊島開発に保護され、兄は父のもとへ連れていかれました。

自分の友達であるヒロキをこんな目に合わされ、納得のいかない誠はヒロキの父のもとへ足を運ぶと、そこには父にぼこぼこにされたヒロキの兄の姿が。

ヒロキは持病の発作を起こしているにも関わらず、家族の誰もヒロキに薬を飲ませてあげないことにしびれをきらし、この事件の犯人である兄を殴り、蹴り飛ばします。

その瞬間ヒロキの父から「やめろ。お前は関係ないだろう。」

それに対して誠が放った言葉は「なんでお前はよくて俺はだめなんだよ。ヒロキがこんなに苦しんでるのに誰一人薬を与えてあげないお前らがなんでそんなこと言えるんだよ。」と。

結果的には兄は家族から勘当をされ、ヒロキは無事を得るわけでこの話は解決するというそんな話です。


「なんでお前はよくておれはだめなんだよ」

このセリフに一番感動をしました。

ヒロキから見れば父は家族、誠は友達。

そして話の渦中は「家族」の問題。

ヒロキという家族が発作で苦しんでいる中で、友達である誠がヒロキを助けるわけですが、家族だから、友達だから、家族の問題だからという立場の話ではなく、苦しんでいる人を助けられないお前が兄を殴るのはよくて、友達を助けたおれが殴るのはなんでだめなんだよ、と立場お構いなしに対等であろうとする姿に感激しました。


「お客様は神様」の考えに通ずる

話しは少しそれますが、飲食店なんかで店員に横柄な態度をとるお客がいたとして、その人が「お客様は神様だ」という思想を持っていたとしたら。

という前提。

そのお客さんに対して店員が同じく横柄な態度(ため口とかいわゆるラフな態度)を取ったとしたら。

きっと「なんだよその態度!お客様は神様じゃねえのか!?」と言われることでしょう。

それに対して誠のように「なんでお前はよくて俺はだめなんだよ」と言い放てるとしたらスカッとするよなあと思ってしまいました。

何を言わんとしているかというと、やったらやり返される、やるならやられる覚悟で、という教訓になるのではないかと思いました。

人が嫌がることはしてはいけないよ、と小さい頃に教わった核の部分はここですね。

そもそも客が神であるとは店側が判断することであって、客自身が言うことではありません。


誠の話とは少しずれましたが、人間である以上立場は常に対等。

それをダメと言える理由を探すことの方が難しいのかもしれませんね。

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