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内臓脂肪の話(過剰にいらないけど、必要悪でもある)

ぽっこりお腹。。。。
誰もが嫌うものです。

反り腰などの姿勢の影響で
ぽっこりお腹になる場合もありますが、
ほとんどは内臓脂肪の蓄積が影響しています。

特に男性は加齢とともに、
お腹周りに脂肪がつきやすくなる。
リンゴ体型ってやつですね。
もしくはビール腹・・・

これは、内分泌系の受容器の関係や、
遺伝的な影響もあります。
詳しく気になる方は、こちらの書籍を参考にするといいです。

内臓脂肪の役割

内臓脂肪は腸間膜に付着します。
内臓を正しい位置に保持したり、
外部の衝撃から守ったりする役目
があります。
お腹は、胸の部分のように骨(肋骨)で
ガードされていないので、
臓器の保護という部分で
内臓脂肪ゼロというわけにはいきません。

適度にあった方がいい。

内臓脂肪には余ったエネルギーを
一時的に貯めておく機能もあります。

過剰にあるといけないのはなぜ?

もちろん、”ぽっこりお腹”という見た目の問題もありますが、
それ以上に内臓脂肪の蓄積には健康被害というリスクがあります。

脂肪細胞が肥大・増殖すると、
”アディポサイトカイン”の分泌異常が起こります。
この物質が動脈硬化を促進し、
糖尿病・高血圧・脂質異常症を発症
させ、
悪化させる原因です。


アディポサイトカインは本来、
脂質や糖の代謝を円滑にする生理活性物質です。
・レプチン
・アディポネクチン
・TNFα
・PAI-1
・アンジオテンシノーゲン
などの種類があります。
それぞれ、簡単に説明します。

レプチン
本来は
・食欲を抑える働き。

しかし脂肪がたまりすぎると
レプチンの分泌が過剰になってしまう。
こうなると、満腹中枢が適切に反応しない状態となり、
さらに食べ過ぎ、太りすぎるという悪循環になっていきます。

アディポネクチン
本来は、
・傷ついた血管壁を修復する働き
・インスリンの働きを高める作用、
・血圧を低下させる作用

しかし内臓脂肪が増えると、
アディポネクチンの分泌が減少し、
これらの機能が低下していきます。
特にインスリンの作用が低下すると、
血糖をうまく取り込めないので、
糖尿病のリスクにも。

TNFα(ティエヌエフアルファ)
本来は、
・インスリンの働きを妨げる作用

しかし、内臓脂肪が増えると分泌が高まり、
インスリン抵抗性を上げていきます。
上記のアディポクネチンとセットになって、
インスリンの働きを悪くする。
糖尿病を引き起こしたり悪化させる一因です。

PAI-1(パイワン)
内臓脂肪の増加とともに分泌が高まり、
・血栓を融解させるプラスミンの働きを妨げる
・血栓を大きくし、血流をさえぎる状態をつくる。

メタボだと、生活習慣病のリスクが増えるのは、
こちつのせいだと思ってもらってもいいとくらいです。

アンジオテンシノーゲン
本来は、
・血圧を上昇させる作用

内臓脂肪がたまると分泌が増加して、
血圧を上昇させ、高血圧を招く一因です。

外見だけでは分からない内臓脂肪。

簡易的な内臓脂肪のチェック方法は、
周囲計を計ることです。
健康診断でも実施していると思います。
お腹周り(おへその高さ)を測ります。
男性:85cm以上
女性:90cm以上

だと、内臓脂肪が多い=メタボとなります。

しかし、周囲計はO.K.でも、
内臓脂肪量が多い方はいます。

一番性格にチェックするのは、
お腹の中をのぞくこと。
腹部のCTスキャンで内臓脂肪量を測定します。
内臓脂肪面積:100平方cm以上
で、男女ともにメタボと判定されます。

周囲計だけでは不確定ではありますが、
自分で簡単にチェックできるという優位性は大きい。
定期的に数値チェックすることをすすめます。
内臓脂肪が減少すれば、
周囲計も自然と減少するはずですからね。

内臓脂肪を過剰に増やさないためにするべきこと。

そして、結局、何をすれば内臓脂肪をコントロールできるか。。。。。
やっぱり、
・食事
・運動
で対応していく
しかありません。

内臓脂肪は皮下脂肪よりも落としやすいと言われています。
・定期的に30分程度の軽運動を実施。
・食べすぎないように腹八分で抑える。

これだけでも、徐々に落ちていきます。

僕個人の経験としては、
食習慣を見直した方が、
内臓脂肪の減りは確実。

ここ2ヶ月の”ゆる〜いロカボ” 生活で実証済みです!

血糖値を跳ね上げるGI値(食後血糖値の上昇値を示す指数)
の高い食品は少し控える。
基本、炭水化物です。
食べ順を意識。食物繊維を先に取ると糖質の吸収は緩やかになります。

これとちょっとした運動でかなり改善します。

まとめ

内臓保護のために完全ゼロにはできない内臓脂肪。
過剰に増えると健康被害が甚大です。
ぽっこりお腹が気になる方。
まずは食事の見直しを。
2〜3ヶ月くらいで結構変わりますよ。

よろしければ、サポートをお願いします。情報発信するためのトレーニングセミナー開催費用や、ジュニア世代へのコオーディネーショントレーニング指導などの活動費として活用させていただきます。