俊敏性向上!「Postural Control」と「GROUND NEGOTIATION」です。

突然ですが、スポーツをしている人。
もしくは、スポーツ選手に指導している人。
こんなニーズはありませんか?

「速く走りたい!」
「相手よりも素早く動きたい」

スポーツをやっている人なら誰もが思うことではないでしょうか?

そこで、とても良い講義を見つけたので、
これを共有したいと思いこの記事を書いてます。

それは、
”全米National Strength & Conditioning Association ”の
公式ホームページ上のビデオアーカイブで公開されている
”2019年:NSCA ナショナル カンファレンス”
での講義ないようになります。
(言語はもちろん、英語です。。。。)

テーマは「減速、方向転換、再加速」
いわゆるアジリティ能力をあげるためのポイントを話してくれています。
大きく分類すると二つ。
「Postural Control」

「Ground Negotiation」
です。

講師の方はプライオメトリクストレーニングの第一人者。

この講義の講師の方、James Radcliffe(ジェームス・ラドクリフ)さんは、
オレゴン大学のアスレチック部門に勤務されている方です。
オレゴン大学は、ナイキ創業者の方の出身校ということもあり、
アスレチック部門やスポーツチームにはたくさんの寄付金が。。。。
設備、めちゃくちゃいいです。。。。
そして、もちろんプログラムもとてもよく、
オレゴン大学はスポーツ強豪校でもあります。

僕が留学していたオレゴン州立大学とは、ライバル関係の学校。
対抗戦は”CIVIL WAR”というニックネームで、ものすごく盛り上がります。
当時、アメリカンフットボールは、常に白熱したいい勝負。
(オレゴン州立大学も、常に上位にランクしていたので)
バスケットボールは、いつも完敗。。。。。
(当時は、弱かったです。。。。。)

そして、在学中にラドクリフさんのセミナーも受講させてもらいました。
当時、オレゴン大学のヘッド・ストレングス・コーチとして、
アメリカンフットボールやバスケットボール、そして陸上の選手に指導。
また、プライオメトリクスの第一人者で書籍を出していたりします。
(その書籍、購入しました。。。。今でも、メチャクチャ参考にしてます。)

「Postural Control」

日本語で言えば、「姿勢コントロール」
この講義の説明によると、
加速、減速、方向転換の動作向上を目指す場合、
姿勢→バランス→安定性→可動性
という順番でエクササイズを構築します。
そして、正しい姿勢ができるようになったら、
筋肉の出力を高めるウェイトトレーニングなどに移行する。
つまり、正しいポジションに自分の姿勢を置けるかどうか。
重心位置を定めることができるかどうかが基礎となります。

そこで、この講義で一番、強調されていたのが、
「Hip Projection」
です。
日本語で言うと、
”臀部の突出”、”臀部の発射”
とかいう言葉になるのかなと。
あまり、良い和訳じゃないですね。。。。

要は、フットワークではなく、ヒップワーク
股関節の動きや、臀部のポジショニングの重要性を説明しています。

もちろん、末端の細かな動きも必要にはなりますが、
特に減速から再加速などは、この股関節の動き、
臀部の位置取りは確かに重要。
パフォーマンスはもちろん、
障害予防という点でも、すごく大切なことです。

今は、動画解析やフォースプレートなど、
いろいろな設備でこの辺を確認できますが、
いざ、フィールドで簡単に目視で確認するなら、
”膝の位置関係”をチェックすると言っています。
これ、参考にしようと思いました。

「Ground Negotiation」

日本語で言えば、「地面との折衝」
これは、聴き慣れない言葉でした。
Ground Contact =接地だと、
まあ、よく使う表現かと。

正しく足を地面につくことで、
正しい姿勢に導くことができる。

もしくは、自身の角度変化などを、
接地の段階で感じ取り、
それに合わせて、姿勢をコントロールする。

こんな感じで理解しています。
(講義が英語で、僕の語学力は怪しいので、
ちょっと勘違いしているかもしれませんが。。。。。)

感覚を良くするために、
裸足でランニングをしたり、
砂地、デコボコした芝生、滑りやすい土など、
いろいろなシチュエーションでランニングをしたり。
わざと足場の悪い状況でトレーニングすることで、
自然と、正しい足のつき方、
正しい姿勢の取り方を覚えていくそうです。

コオーディネーショントレーニングの帰納法的なアプローチ。
わざと”カオス(混沌)”を作り出し、
ベストな動きを作り上げていく。
と言った手法も思い出したり。

他の事例だと、以前に見た武井壮さんのYouTubeチャンネルで、
陸上の桐生選手との対談があったんですが、
その中で、高校時代のグラウンドコンディションが最悪で、
(グリップが効かない、滑る土のグラウンドだったそうです。)
大会に出るのが楽しかったと。
普段は、滑って進まないけど、
大会のタータンだと、絶対に進むから。
でも、この練習環境だったから、
”しっかり地面を捉えて推進力に変えていく方法を身につけた。”
みたいなことも話していました。

選手自身が、良いポジションを覚えるためには、
こう言った手法も、有効だと感じます。
現場だと、練習環境や時間制限などもあるので、
ここまで完璧にはできないと思いますが、
それでも、うまく組み込みたいなと思いました。

まとめ

基本、アジリティを含めた”走る”動作。
また、プライオメトリクスなどの”跳ぶ”動作。
鍵になるのは股関節の動き。
これは間違いのないことです。
今回の講義に限らず、多くの研究レポートなどでも触れられています。
僕自身は”骨盤の前傾”と言った言葉で選手に説明をするのですが、
股関節を使って、この角度調整が上手い選手は、
パフォーマンスがいい傾向にあると感じています。
体のポジショニングがいいから、
筋肉の出力や動作効率がいいんでしょうね。

競技をしている人。
もしくは、競技者にトレーニング指導している方たち。
ぜひ、今回のテーマ
・股関節の使い方(臀部の位置)
・いろいろな状況でのランニング系トレーニング
メニューに組み込んでみてください!


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