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「2ヶ月間でどのくらいの成果が出ますか?」ちょっと回答に困る質問です。。。。

こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしてます。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。

パーソナルトレーニングの体験時に、
ほぼ100%で質問されること。

「2ヶ月間でどのくらい成果が出ますか?」

至極、当然の質問。
お客様は費用負担をするわけですし、
時間と労力もかけますからね。

ただ、正直、なかなか回答に困る質問でもあります。。。。
成功事例も多くあります。
営業的にはそれをアピールする方がいい。

とはいえ、それが全員に当てはまるかと言われると。。。

僕は、”現実的な変化の予測”
お話しするようにしています。

そんな簡単に身体が変わるなら、
体型で悩んでる人なんてこの世にいません。。。

今回の記事は、みなさんの、
”ダイエットやトレーニングの目標設定”
の参考にしていただければ幸いです。

身体の変化が実感できる期間は?

定期的な運動や、食事内容に気をつけると、

・なんとなく体調がいい。
・割とよく寝られるようになった。

といった主観的な変化=定性的な変化は、
結構早いタイミング、
1〜4週間で感じられるかもしれません。

一方で、
・体重○kgダウン
・ウェストサイズ○cmダウン

といった客観的な数値変化=定量的な変化は、
どんなに早くても開始から1ヶ月経過してから。
平均的には、開始から2〜3ヶ月してから、
認識できるようになってきます。

人の体には”恒常性”があります。
そもそも大きな変化を嫌う。
変化を出すためには、
必ず一定期間を要します。

まず、この認識を待ちます。

先行事例から平均的な変化の割合をお伝えする。

お客様に”どのくらいの成果が?”と聞かれたら、
僕は、
・先行事例
・経験則
・一般的な統計の数値

などを用いて目標値の設定
変化の予想をしていきます。

僕の指導の場合、
例えば、体重だけをみた場合、
プログラムの開始1ヶ月で
”スタート体重の5%程度”
の変化が実績です。

週2回のウェイトトレーニング
糖質制限を中心とした食事制限
(カロリー制限はしません。)
という内容。
また、過度な変化はかなりのストレスになります。
一生涯、続けていくための内容を
お伝えするように心がけてます。

その場合だと、この辺は”妥当な変化率”と考えています。

お客様の体格と、
日本人の平均身長や平均体重。
腹囲や太もものサイズなど、
国の機関や民間機関の統計データなどを
比較対象として提示
したりもします。

BMIや体脂肪率もいい指標ですよね。
適正範囲内にあれば、健康被害のリスクは軽減。
目標値として定めやすいです。

お客様には、
「より現実的な目標設定」
をしてもらう。
”一つクリアして、その次へ。”
成功体験を積み重ね、
段階的に進んでいってもらいたいと考えます。
その方が、継続できますからね。

前提条件が変われば、成果も変わる。

どんな人でも、定期的に運動をして、
バランスの良い食事をして、
きちんと休養をとれば、
絶対、身体は変わります。
ただ、その変化には個人差があります。

●開始時の体型/性別/年齢など

オーバーウェイトの人と、
標準体型の人だと、
体重変化の大きさに違いがあって当然。

男性と女性だと、筋肉の増え方は絶対違う。

若い世代の人たちと、高齢者だと、
パフォーマンスの伸び方に差がある。

対象によって適正な目標設定が必要です。

●トレーニングに費やせる時間

週1回しかジムに行けない人と、
週に3〜4回もジムに行ける人。
この両者だと、成果に差が出るのは歴然です。

生活に支障が出るような
オーバートレーニングは論外ですが、
絶対的な運動量や運動強度は、
身体を変えていくためには必須
です。

運動時間がどの程度、確保できるのか。
身体を変えたいなら、時間と場所の確保が必要。
自分の生活スタイルに合わせて模索しないといけません。

●食材/サプリメント購入の費用負担

体は食べたもので造られます。
偏った食事内容では、
ダイエットもボディメイクも難しい。。。。
自炊でも外食でも、
口にする食品を選んでいかなくてはいけません。
となると、結構、費用がかかるんですよね。。。

また、食事から取りきれない栄養素は、
サプリメントの活用も検討します。
そうなると、また費用が。。。

長く続けるためのはコスパが重要。
ここも現実的に検討する必要があります。

理想と現実の”ギャップ”というか”ジレンマ”というか。。。。

今回の記事を書いたキッカケは、
つい最近、体験に来たお客様に
この質問をされたからです。

ごく普通の、標準体型の方。
自宅でできるトレーニングを実施。
3年近く、この習慣が続いていて、
体重だけを見るとこの期間で約5kgの減少。
はっきり言って”素晴らしい”の一言です。

「もっと真剣に、2ヶ月間取り組んだら、
 もっと変わりますか?
 そして、どのくらい成果が出ますか?」

と言われたんですけど、
やはり回答にちょっと困りました。

この方、体組成測定をすれば、見事に適正値のど真ん中。
すごくバランスがいい身体です。
定期的な運動習慣もあります。

ここから、特に下半身を中心に
もう少し絞りたいという要望。

現状だと、そんな大きな変化は必要なし、
体重にして1〜2kg程度。
太ももの周囲も測定して、
統計データや理想値などと比較して、
こちらも1〜2cmダウンすれば、
ほんとにすごいと話をしました。

また、この方は、
全くのトレーニング初心者ではなく、
トレーニングの初〜中級者の方。

今よりも成果を出すには、
トレーニングの頻度と強度の設定を
変更する必要があるとお伝えしました。

そのためにも、時間と場所の確保。
近隣のジムなど、定期的にアクセスできる
トレーニング環境があるのかどうか。

また、並行してちょっと食事面も少しだけ見直し。
この辺はお決まりのタンパク質と糖質の割合ですね。
少しコントロールすべきとお話ししてます。

このお客様は、
・お仕事もしている
・子育てもしている
お母さんです。

時間も費用も限られています。
いくつか具体的な施策もお話ししましたが、
どこまで実現が可能かどうかは要相談。

できる項目を絞るなら、
少し時間をかけなくてはならない。

もし全部できるなら、
早いタイミングでの目標達成は全然楽勝かもしれません。

まとめ。

身体を変えていくために、目標設定は必要。
そのために何をするのか方法論も必要。

そのために、現状把握と分析は必須です。
ここがハズレると、
その先の行動が続かない。。。。

ことダイエットだと、
”細いことが正義”
という風潮はまだ根強い印象。
認識を変える必要があります。

また、ボディメイクの流行りもあり、
ビルドアップを目標設定する方もいます。
個人的には好きなので、応援したいですが、
これはこれで、
”かなりのトレーニング量”
をこなしていかないと、
その領域にはいけませんよね。

・達成可能なリアルな目標設定。
あまりに現状とかけ離れた目標や、
あまりに短期間で成果を求めたりするのは、
ストレスがかかりすぎます。

・実施可能な日々の取り組み
時間、環境、費用。
生活を害しては意味がありません。
これも、実情に合わせて設定します。

ちょっとチャレンジングなのはいいですが、
無謀なのはちょっとね。。。。

現状把握と分析。
比較するための客観的データ。
みなさんも活用してください。

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