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Aさんに依頼をしたら、一つ返事で引き受けてくれた。

Aさんに依頼をしたら、二つ返事で引き受けてくれた。

あなたはどちらを使いますか?

先日、Xで流れてくるポストを
つらつらと眺めていたら

おや???

と、感じるものがありました。

〇〇に行きたいと言ったら、一つ返事で行かせてもらえた。

原文のままではありません。雰囲気です。

この場合、「二つ返事」じゃないだろうか?
と、思ったのです。

気になることがあったら調べるのがわたしのスタンス。

ふたつ‐へんじ【二つ返事】 の解説
1 「はい」を二つ重ねて返事をすること。
2 気持ちよく、すぐに承諾すること。「—で引き受ける」

goo辞書

即答する、快諾するときなどに使うのは
やはり『二つ返事』でした。

それでは『一つ返事』はどんな意味かというと……
二つ返事の間違った使い方のようです。

文化庁の令和2年度「国語に関する世論調査」にこのような結果がありました。

国語に関する世論調査 | 文化庁 (bunka.go.jp)

平成23年度の調査よりも
正しく理解している人が増えていますね!

それでも正しく理解できている人は半数ほどみたいです。

辞書では
「はい」を二つ重ねて返事をすること。
という意味も書かれています。

母 「先に宿題やっちゃいなさい」
子 「はいはい」
母 「返事は1回!」

という感じのやり取りから、
二つ返事をイメージすると
やる気がない、イヤイヤ返事をする
こんな感じになってしまうからでしょうね。

はいっ!と一回元気よく返事をする方が
快諾している雰囲気があります。

二つ返事の本来のイメージは
「はいっ!喜んで!!」
という感じらしいです。

わたし自身は「一つ返事」を使っている文章を
はじめて見たので驚いたのですが、
誤用されることも多いようです。

本来「二つ返事」を使うべきところを
間違って「一つ返事」を使っている人を見ても
わたしはあまり気にしません。
意味は伝わりますからね。

しかし、問題なのは
快諾することを「一つ返事」だと思っている方は、
「二つ返事」は、イヤイヤ承諾している状態だと感じるのかもしれない
ということです。

ライターとして原稿を書く場合、
できるだけ正しい言葉を使うようにしています。

でも、「二つ返事」の意味を「いやいや」と感じる人が多い場合、
原稿で伝えたいことが逆に捉えられてしまう危険があります。

たとえば…

Aさんは上司から新規プロジェクトのリーダーを打診され、二つ返事で引き受けた。

という文章を書いた場合、

正しい意味で読む方は
「お、Aさんはやる気満々でプロジェクトに取り組んだんだな」
と、感じてくださるでしょう。

しかし、間違った意味で読む方は
「Aさんって、イヤイヤこのプロジェクトをやってたんだ」
と受け取られてしまいます。

半数近い方が逆の解釈をしてしまう可能性があるのならば、
「二つ返事」は使わず、
別の表現にした方が良いということですね。
覚えておこうと思います!

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