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『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』感想

こんにちは、ひぶろのです。
今日は町田そのこさんの
『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』
の感想について書きたいと思います。

※注意

少しネタバレを含んでしまっているかもです。ネタバレやめてって方は一応この記事を読むのはやめておいて頂けた方がいいかもです。すみません。

紹介文

思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋、そして、ともには生きられなかったあの人のことーーー。大胆な仕掛けを選考委員に絶賛されたR-18文学賞大賞受賞のデビュー作「カメルーンの青い魚」。すり鉢状の小さな街で、理不尽の中でも懸命に成長する少年少女を瑞々しく描いた表題作他3編を収録した、どんな場所でも生きると決めた人々の強さをしなやかに描き出す5編の連作短編集。

感想

   この本は短編集なのですが、はじめは各話全然違う世界の話かぁと思って読んでいたら、えーーー!ここで繋がってくるの!?と驚き散らかすこと間違いなしです。鮮やかすぎる伏線回収(?)のような、今までに僕が読んだ小説ではあまり感じたことない感覚で、僕は一気に町田そのこ先生の虜になりました。この感覚は誰が読んでも満足してもらえると思います。
   登場人物の言葉や心の動きにも共感できるものがたくさんあり、自分の人生とも重ね合わせて、得られるものもあるかもしれません。ちなみに僕はもの凄く共感してしまい、この本から学ぶことだらけでした。登場人物のように強く生きたい、、、。

印象に残った表現

『ひとりきり。その言葉を潮に涙が溢れた。
   ゆっくりと頬を伝い、顎先で小さな雫に変わる。
   床に落ちたそれはどうして赤くないのだろう。
   こんなにも苦しいのに。』

『彼女の苦しみが巡り巡って私のところへ辿り着き、
   私を救った。流した涙は、いつか誰かに優しく
   辿り着く。ひとは誰かを育むものになれる。』

まとめ

   町田そのこ先生の表現力、ワードセンス、文章構成、全てに感動すること間違いなしです。ぜひ皆さんにもこの本を読んで頂き、素敵な体験をしてもらいたいです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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