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〜三人とペテの探検〜64年前の日記

昭和32年  12月28日   金曜日  

横に小さな木橋がある小川に出ました。
これはとおるちゃん、ともえちゃん、ぼく、ペテと三人一ぴきで * 宮久保へ
たんけんに来たのです。
ようやく川に出ると北東のくもり空の下にそびえた* ふき島のコンクリートのアパートが見えました。急にとおるちゃんが「あれ、あの赤い屋根、学校じゃない?」と指さしました。

ぼくたちは指のさきを見ました。
ぼくは「そうだ、行こう。この道真っすぐ行けばあの石の橋に出るぞ!」

みんな一せいに走りました。
ペテもしたをペロリと出しながら走りました。
とちゅう、けん道のけいこを見て行くと、やっぱりそうでした。


* 宮久保:市川市の北西部の町、貝塚が多くあるらしい。
* 冨貴島の......:当時初めての4階建コンクリート造りのアパート。

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子供の頃には周囲を圧するように大きく見えた建物も、はるか彼方にある遠く未開拓の地も、大人になると小ぢんまりとした小さい建物になり、未開地もただの隣町だった。でもこの頃は冒険心を掻き立てる探検だった。
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