~サヨナラホームラン!実況放送~64年前の夏休み日記

昭和33年8月8日

リリリン、門を開けて外へ出ると、西日のお陰で目がくらみました。
横丁で小出君達が野球をやっています。
野球と言ったって小さい子相手ですから、庭球です。「僕も入れて」と言うと小出君が「僕達の組でキャッチャーやって」と言ったので、口答えしないでバッターの後ろに座りました。

では両チームのメンバーを紹介しましょう。
僕達は、小出君がピッチャーとセンター、僕はやはりピッチャーとセンターを代わりばんこにやっています。
敵は、ひろ坊がピッチャー、あー坊がセカンド、はじめちゃんファースト、
みっちゃんセンターです。かっちゃんは万年キャッチャー。

一回表、ひろ坊達は内野安打とヒットで一点を入れました。
しかし、その裏僕達は、僕のランニングホームランで一点を返し、
一対一の同点。
その後、両チーム得点が入らないで、最終回ひろ坊達は二者凡退で
チェンジ、僕達の攻撃です。

「小出君、バッターボックスに立ちました。小出君今日は非常に
当たっておりまして、5打席3安打です。
第一球投げました、ストライク! 第二球投げました、カーン!打ちました、
ピッチャーゴロ、一塁へアウト!これでワンダウン。
次のバッター村上〜、今日は6打席4安打。
第一球打ちました!あっ、でかい当たり!
(皆がそのボールに目を見張りました。)
ボールが夕陽に当たって輝いております!
とうとう四軒目の家に入ってホームラン!さよならホームラン!!」

こうして僕の大活躍で2対1、僕達の勝利に終わりました。

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”未来のオオタニのような少年”は毎日野球ばかりやってました。
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