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【ダイアローグキャンプ体験談01】「私って何がしたいんだろう?」自分の声がわからなくなっていた私の第一歩

こんにちは。
ダイアローグキャンプスタッフのkanaeです。

今回は、ダイアローグキャンプ(トライアル版)に参加した方のインタビューをお届けします。
ダイアローグキャンプに込められた思いやサービス概要については、こちらの記事をご覧ください。

2020年8月に軽井沢で開催されたダイアローグキャンプ(トライアル版)に参加したのは、学校の先生兼広報の仕事に携わっている絵美さん(25歳)。
初めて参加したダイアローグキャンプで何を感じ、ご自身にどのような変化があったのかを伺いました。

ダイアローグキャンプに参加したきっかけは、仕事に対するモヤモヤ


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―—ダイアローグキャンプへの参加を決めた当時のことを教えてください。

ダイアローグキャンプに参加したのは、ちょうど仕事のことで悩んでいた時期でした。

ダイアローグキャンプの開催2ヶ月前に、当時勤めていた会社に退職の意向を伝えたんです。決して仕事を嫌いになったわけではなく、むしろ仕事は楽しい。でも、働き続けた先に自分の幸せがあるイメージが湧かなくて…。そもそも自分はどうなりたいんだっけ?と人生単位で考えたときに、何が幸せなのか迷子になってしまったんです。

だからこそ、期限を決めて自分の人生について考える時間を作ろうと考え、6月に「会社を辞める」と宣言しました。

そんなときに知り合いから「ダイアローグキャンプ」に誘われ、人生について考える良いきっかけになるかも、と思い参加することにしました。


問いに対する答えを、参加者同士で伝え合う

―—当日はどんなメンバーが集まったのでしょうか。

私が参加した回の参加者は6人で、20〜30代の男女が3人ずつ、職種も営業、広報、マーケティング、人事、会社経営者など、ばらばらでした。

みんなに共通しているのは、悩みや課題の大小はあれど、何かのキッカケを求めていて、人と深い会話をしたいと思っているということ。ただ、それを事前に言語化しておく必要はなく、ただただ、ワクワクした気持ちで参加しました。

―—当日はどのようなワークが行なわれたのでしょうか。

まず行われたのは、自己紹介と他己理解のワークです。

「ランプライター」と呼ばれるスタッフから繰り出される「あなたがもっとも輝いていた時期はいつ?」「あなたがよく頼られたり、相談されたりすることは何?」「"自分らしさ"を表現する言葉を枠に埋めてください」といった問いに対する答えを考え、参加者同士で伝え合うというものです。

参加者全員で向き合って話すので、問いを重ねるごとに相手がどのような人生を歩み、どのような価値観を持っているのかがわかってくるんです。

ワークの後半では、自分が生きるうえで持っている”前提”について考えました。実はみんな、誰もが無意識に”前提”を持っていて、その前提をもとに生きているんだな、という気付きがありました。

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対話を重ねるなかで見つかった、自分の”前提”

―—ワークを進めるなかで、とくに印象に残ったことはありますか。

参加者同士で対話を繰り返すなかで、「自分の話していることにあんまり一貫性がないな」ということに気が付いたのが大きかったですね。

さっきはああ言っていたのに、今はこう言っている。自分の本当の声はどっちなんだろう?という戸惑いが生まれました。

―—その戸惑いはダイアローグキャンプで解消されたのでしょうか。

「自分の話していることに一貫性がない」という突如生まれた私のモヤモヤについて、みんなと一緒に考えていくうちに、私自身が過去に海外で過ごしてきたことが影響しているのでは?という話に発展していきました。


少しだけ話が逸れますが、私は日本と海外を行き来する幼少期を過ごしていました。

ハンガリーで生まれ、日本に帰国。その後、5歳の頃にオーストリアのアメリカンスクールに通いました。日本とはまったく価値観が異なり、とにかく環境に適応することに必死でした。

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たとえば日本だったら、みんながやっている遊びを一緒にやって輪を乱さないことが大切だったりする。一方でアメリカンは「あなたは何の遊びがしたいの?鬼ごっこなの?かくれんぼなの?」と、自分の意見が求められる。「〇〇ちゃんがかくれんぼするなら一緒にやる」みたいな発言が許されないような文化で、「え?あなたはどう思ってるの?」ということをすごく言われるんです。その後、小3で日本に帰国すると、日本では逆に、「自分の意見をはっきり言う子は変な子」みたいになるんです。なので、学校ではとにかく周りに合わせることに必死でした。

―—子どもにとっては「学校が世界のすべて」みたいなところがありますもんね。

そうなんです。受け入れてもらって、仲良くしてもらって、初めて自分の居場所ができるんです。

一方で、自分が本当はどうしたいのかはわからなくなっていました。その結果、「気が利く子・まわりを不快にさせない子・嫌われない子・みんなに好かれる子」が理想だと思うような子になったのかもしれません。

でも、ダイアローグキャンプで参加者と話すうちに「そういう子はあまり魅力的ではないのかもしれない」ということに気付いて。

自分のなかでは、こうありたい、こういう子じゃなきゃいけないという理想がすごくあったし、思いが強かったからこそ、「そうある必要ないんじゃない?」と言われたときに、「そうなのか…」と自分の前提が覆されました。

自分がある人って、好かれる人には好かれるけど、嫌われる人には嫌われる。でも、自分の意見を持っていたら、それに対していいと思う人もいれば悪いと思う人もいて。それは仕方のないことだし、それが本来の姿で

でも私は多分、会ったら全員に好かれる人でありたいという理想が強くて、「この人はこういう価値観だから、こういうときにこういう考え方をして、こう言ったら共感してくれるだろう」と考えてしまっていたんです。

だからその場で意見が変わったり、あんまり自分の意見がありませんでした。自分がどうかよりも、その人にとって正解かどうかを大切に生きていたんです。

「こういう子でなければならない」という無意識に抱いていた自分の前提が覆されたような瞬間でした。

―—ご自身の”前提”が見つかったわけですね。

はい。自分がどうかというよりも、その人にとって正解かどうかを大切に生きていた、ということに気付きました。いわゆる八方美人だったんだなあと。

別に八方美人であることが良い・悪いではなく、客観的に自分はそういう人間なんだとわかったことが「ダイアローグキャンプ」での大きな収穫でした。

―—本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

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「人生について考えたい」という漠然とした悩みを抱え、ダイアローグキャンプに参加した結果、自分が知らなかった自分に出会えたという絵美さん。

ダイアローグキャンプ参加後には、身近な人に自分の気持ちを素直に言えるようになるといった前向きな変化もあったようです。

自分のことは、案外自分ではよくわからないもの。だからこそ、意図的に第三者と話す場を設けることで自己理解が深まり、自分が知らなかった新しい自分に出会えるのかもしれません。

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次回の更新では、引き続きダイアローグキャンプの体験談をお届けする予定です。ここまでご覧いただきありがとうございました!

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