海外で働いて感じること

インターネットの普及で世界が急激に近くなり、海外で活躍したいと考える日本人も増えているのかもしれません。
私のイメージでは、海外勤務と言えば商社やメーカーなどの業界で、そのようなポストに選ばれる人々は学生時代から英語が堪能、グローバル志向を持っているという印象でした。

一方で私はというと、入社前に受けたTOEICは380点。将来、英語で仕事をすることになるとはまったく予想もせず、社会人としてのキャリアをスタートしました。

その後、大手SIerで金融機関向けの大規模なシステム開発・プロジェクトマネジメントを6年間担当したのち、出向という形で香港のスタートアップにジョインすることになりました。
この新しいキャリアパスは、自分の小さな価値観を思いっきり破壊してくれました。
英語も全然できず、海外の経験もほとんどない人間が、日本の外に出て感じたことを書き綴ってみました。

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私の職場は、アメリカ人、イギリス人、フランス人、ポルトガル人、スウェーデン人、香港人、中国人と、国際色豊かなメンバーで構成されています。日本人は私一人、仕事の会話はすべて英語という環境です。

出向という形ではあるものの、特別なポジションで入ったわけではありません。チーム間の関係はフラットなので、まずはメンバーの信頼を得るところからスタートしなくてはなりませんでした。

英語が話せないというディスアドバンテージに加えて、仕事内容もそれまでのキャリアとはまったく異なるものです。
ウォーターフォールのプロジェクトマネジメントから、アジャイル開発でコーダーへのキャリアチェンジです。
最初の頃は、本当に死に物狂いでした。

生産性が出せない状況で唯一できることは、「よく働くこと」でした。チームメンバーよりも多く働きました。
「Yuta がいなければ、我々のプロジェクトはこんなに早く進まなかった」
そう言ってもらえた時、非常に嬉しく感じたのを覚えています。

生まれた国、文化が異なるからこそ、自分にない価値観や考え方を学べることが多いです。一方で、他国の人たちに自分の生まれた国の良さを伝えたいと感じ、日本にいた時以上に日本文化を勉強するようになりました。
日本から出たことにより、これまで以上に日本の魅力に気づけたのは非常に嬉しいことだと思います。

また、彼らともっと深くコミュニケーションをとりたいと思うようになり、昔は苦手だった英語がどんどん好きになっていってます。

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プライベートでは、幸いにも日本人の友人がたくさんできました。

海外で働く日本の人たちは非常にエネルギッシュに見えます。
生まれ育った国を出て、違う文化・環境の中、母国語以外で仕事をする。これだけでも非常に刺激的なことだからかもしれません。

今、世界の成長スピードは日本と比べてかなり早いです。
そんな中で切磋琢磨している日本人の人たちは本当に優秀だと感じます。

社外の優秀な日本人と知り合えるのは、海外生活の良い点かもしれません。

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環境面での違いも感じます。

香港は、移動インフラ(電車、バス、トラム、タクシー)が非常に安く、それ以外の物価は日本に比べて高いと感じます。
ローカルのレストランでも、日本の牛丼屋の価格・クオリティの食事が出てくるお店はほとんどありません。
日本のすごさを感じる反面、経済成長が停滞している一因に値下げ競争があることを実感します。

一方、香港は移動にかかるお金が安いので色々なところに気軽に出かけることができます。
日本ではあまりタクシーを使う気にはなりませんが、香港だとタクシーは便利な移動手段です。(タクシーより少し高いですが、 Uber も使えます)

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仕事、プライベート、生活基盤について簡単に触れてきましたが、私が海外で働いて感じたことをまとめます。

英語
・1年半、海外で生活しているが、ペラペラにならない
・英語ができるとアクセスできる情報、拡げられる人脈の規模が段違い
・今からでも、英語は必ずやったほうがいい

ビジネス
・世界の成長スピードは非常に早い、日本は停滞しているように見える
・ホワイトカラーで働いている人の年齢層が若い
・欧米企業が今見ているのは、香港・シンガポール
(英語が通じるので、ブース出展がしやすい)

母国の捉え方
・日本の良いところ、悪いところが見えてきた
・日本は全体的にどこか疲れているように見える
・日本のことをもっと知りたい、良くしたいと考えるようになった
(母国愛が強まった)


いろいろと感じること、思うところはありますが、いざ文章にしてみようと思うとうまくまとめられないものですね。
なるべく継続してアウトプットを続けられるように心がけます。

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