見出し画像

✅【CANNABIS】CBD/CBN/CBGの違い

大麻植物から抽出されるカンナビノイドとして知られるCBD(カンナビジオール)とCBN(カンナビノール)は、注目を集めている化合物です。
この記事では、CBDとCBNの違いについて詳しく解説します。


①化学構造の違い

1.CBD

CBDはカンナビジオールという化合物で、大麻植物から抽出されます。化学的には、21個の炭素原子30個の水素原子2個の酸素原子から構成される化合物です。
CBDは非精神活性であり、強い心理的作用を引き起こしません。

2.CBN

CBNはカンナビノールという化合物で、大麻植物から抽出されます。CBDと同様に、21個の炭素原子30個の水素原子2個の酸素原子から構成される化合物です。
CBNはTHC(テトラヒドロカンナビノール)が酸化されることによって生成されます。

②効果の違い

1.CBD

CBDは多くの利点や効果が報告されています。鎮痛効果、抗不安効果、抗てんかん効果、抗炎症効果などがあります。
また、CBDは精神作用を引き起こさないため、ユーザーに高揚感や催眠効果を与えません。

2.CBN

CBNはCBDとは異なる効果を持っています。主な特徴は鎮静効果睡眠促進効果です。CBNは一部の研究によれば、睡眠の深さを増加させることでより良質な睡眠を促す可能性があります。
また、CBNは痛みの緩和効果や抗菌効果も報告されています。

③由来と生成方法


1.CBD

CBDは大麻植物全体に存在し、多くの品種で見られます。主に大麻の花や葉から抽出されます。また、CBDは大麻植物の成長過程で自然に生成されます。

2.CBN


CBNは、THC(テトラヒドロカンナビノール)が酸化されることによって生成されます。
大麻植物は成熟する過程で、THCが酸化されてCBNへと変化します。この酸化反応は、大麻の長期保存や不適切な保存条件下で起こります。
例えば、大麻が長期間放置されたり、高温や強い光にさらされたりすると、THCがCBNへと変わる可能性があります(ElSohly et al., 2017)

大麻植物の成熟した花や葉から抽出されるCBDとは異なり、CBNは大麻の古い花や葉に多く存在する傾向があります。
古くなった大麻や保存状態の悪い大麻からは高い濃度のCBNが生成されます。このため、一部の製品や栽培者は、大麻を長期間保存してCBNを増やすことで、特定の効果や特性を引き出そうとすることがあります。

④利用方法の違い

1.CBD

CBDは多様な形態で市販されており、オイル、カプセル、クリーム、食品添加物などとして利用されています。
また、吸入方法としてのCBDの使用も一般的です。CBDは個々のニーズや目的に合わせて、摂取方法や用途を選択することができます。

2.CBN

CBNの製品はまだCBDのように一般的ではありませんが、オイルやカプセルとして入手可能な場合もあります。CBNは特に睡眠促進や痛みの緩和のために利用されることが多いです。

⑤心理的効果の違い

1.CBD

CBDは非精神活性の化合物であり、高揚感や催眠効果を引き起こしません。これは、CBDがエンドカンナビノイドシステム(ECS)の一部の受容体に結合することで、神経伝達物質のバランスを調節するためです。
CBDの摂取により、リラックス感やストレス緩和が得られると報告されています。

2.CBN

CBNはCBDと比較してより鎮静効果があります。CBNは中枢神経系に作用し、眠気や鎮静を引き起こす可能性があります。
また、CBNは一部の人々に対しては微量でも精神作用を示すことがあります。しかし、一般的にはCBDほどの精神作用は認められません。

⑥研究と医療への応用

1.CBD

CBDは広範な研究が行われており、その利点や潜在的な医療応用についての証拠が蓄積されています。
特に、抗不安、抗てんかん、抗炎症、抗酸化、抗悪性腫瘍などの効果が注目されています。CBDは、てんかん症状の軽減、慢性疼痛の管理、不安障害の緩和など、さまざまな医療用途に使用されています。

2.CBN

CBNに関する研究はまだ限られており、その効果や医療応用についてはより多くの研究が必要です。現在の研究では、CBNが抗菌作用、鎮痛作用、抗痙攣作用、睡眠促進作用を持つ可能性があることが示唆されています。しかし、CBNの医療応用の有効性や安全性については、より多くの詳細な研究が必要です。

参考文献

1.

Atalay, S., Jarocka-Karpowicz, I., & Skrzydlewska, E. (2019). Antioxidative and Anti-Inflammatory Properties of Cannabidiol. Antioxidants, 9(1), 21.
アタライ、S.、ヤロツカ・カルポヴィッチ、I.、スクジドレフスカ、E. (2019)「カンナビジオールの抗酸化と抗炎症特性」、アンチオキシダント、9(1), 21

2.

Huestis, M. A., Solimini, R., Pichini, S., Pacifici, R., & Carlier, J. (2019). Cannabidiol Adverse Effects and Toxicity. Current neuropharmacology, 17(10), 974-989.
ヒュースティス、M. A.、ソリミニ、R.、ピキーニ、S.、パシフィチ、R.、カーリエ、J. (2019)「カンナビジオールの副作用と毒性」、現代神経薬理学、17(10), 974-989

3.

Andre, C. M., Hausman, J. F., & Guerriero, G. (2016). Cannabis sativa: The Plant of the Thousand and One Molecules. Frontiers in plant science, 7, 19.
アンドレ、C. M.、ハウスマン、J. F.、ゲリエロ、G. (2016)「カンナビス・サティバ:千の分子を持つ植物」、フロンティア植物科学、7, 19

4.

ElSohly, M. A., Mehmedic, Z., Foster, S., Gon, C., Chandra, S., & Church, J. C. (2017). Changes in Cannabis Potency Over the Last 2 Decades (1995-2014): Analysis of Current Data in the United States. Biological psychiatry, 79(7), 613-619.
エルソーリー、M. A.、メヘメディック、Z.、フォスター、S.、ゴン、C.、チャンドラ、S.、チャーチ、J. C. (2017)「過去20年間(1995年-2014年)のカンナビスの有効成分の変化:アメリカの最新データの分析」、生物学的精神医学、79(7), 613-619

これらの文献はCBDとCBNに関する研究や効果についての詳細な情報を提供しています。
さらに詳細な情報や関連研究を調査する際には、上記の文献を参照することをおすすめします。


宜しければサポートお願いします✨ 頂いたサポートはクリエイターとしての活動費に使用します☺