今を生きる人には過去のすべてが含まれてる
ふと「歴史思考」ってどうして持っておいたらいいんだろう?と思いました。鬼丸さんはずっと以前から「時代観を持ったほうがいい」とおっしゃっていました。
自分の経験としては、私は未来に思いを馳せるほうが好きというか、過去を振り返るより将来を考えるほうが得意だなぁと思っていたのですが、ヨガ哲学を学んで、千年単位で過去にグッと時間軸がのびたおかげで、考える未来も、格段に時間軸がのびた感覚がありました。鬼丸さんから聞いていた弓矢の話が、体験になった瞬間でした。
でも、どうして、時間軸ってのびたほうがいいのだろう?
そう言われると、伸びようがどうしようが、別にどっちでもいいのかな、なんて思ったりもします。
まぁ『歴史思考』の本で書かれているような、思い込みの枠から抜け出すことができたり、違った視点、さらに、メタ視点で物事が見えたり、ということはあります。
時間軸が伸びるメリットというよりはそこから得られる視点の高さや広さが有意義なんだろうな。
それ以外に、なにかしっくり来ることはあるだろうか…?
▼「正解か不正解か」がはっきりしないところ
歴史には「諸説あり」ということがあります。記録もあまり残っていないことは、未来の人である私たちの想像力で補われている部分もあります。
私はあまり大河ドラマを見ないのですがそれは、歴史上の人物が、あの脚本、この脚本で描かれ方が違い、演じる人でも解釈が変わってくる、それがなんだか混乱してしまって、苦手だからです。本当はどっち?なんて無粋なことを考えてしまいます。
でも、今の大河ドラマでも、ある俳優さんが演じた歴史上の人物が今までにない切り口で、非常にマッチしていてすばらしかった、というニュースを見ました。大河ドラマの醍醐味は、そういうところですよね!
すべてが記録に残っていないからこそ、余白が生まれて、面白みが出てくるのです。
そこには、正解不正解を求めすぎるのはきっとナンセンスです。(もちろん、事実を突き詰めようとする研究の大切さも理解します)
そんな懐の深さがポイントなのかも・・・
▼ 今を生きる人には過去のすべてが含まれている
時間軸といえば、ふと、人って時間軸の中でものすごくフラフラしている存在だな、と思ったんです。禅などで「”今ここ”に集中する」ことが大切だと説かれます。人は、将来のことを不安に思ったり、過去のことを思い返して悩んだり、なかなか、今この瞬間に集中していることはないものです。意識はあっちに行ったり、こっちに行ったり…
そういうことで考えると、人は、今を点で生きるということと、時代などを含めた流れで生きるということ、この両方が大事なのかも、と思いました。
人生を、点で生きることと、面で生きること、両方が大事なのではないか、と。
『チ-地球の運動について-』という漫画があります。たくさん賞をとっている人気作なので読んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
すごくおもしろいのでめちゃくちゃおすすめなのですが、この漫画は、点であり、面を感じます。
つまり、地動説、という点の部分であり、天動説から地動説の変化には、たった一人の意見でいきなりガラリと変わることではなく、いろんな人の働きが複雑に絡み合って、長年をかけて変化しているわけです。なので、1ページめくるとあっという間に数十年経ったあと、ということがあります。
一人ひとりの思いが、行動が、人生が、複雑に絡み合っている、という表現が適切かもしれません。
こういう先人の覚悟の上に、今の私たちがいるということを感じられることが
面で生きるということのように感じています。
第7集にはこんなセリフがありました。
また別のシーンでは
いつの間にか、勝手に、自然に私の中に含まれて、形作っていることでもあり、
羅針盤のようなものでもある。歴史思考を持った対話って、どんなふうになるのでしょう・・・!楽しみです。
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