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おすすめ『世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する 歴史思考』

先日、対話会「世界観で変わる、正義と悪の境界線」を実施しました。

私はこれまで、なんとなく振りかざされる正義みたいなこととか、自分の中で絶対に許せない犯罪とかがあるのは、それは正義だろうとか、そんなふうに感じていたのですが、「これまで正義について考えたことがなかった」というお声もあったり、対話会ならではで、いろんな考えを聴くことができ、私にとっては、自分の中で定義する「正義」が明確になりました。(参加者のお声では「やっぱり正義って分からない」という声も多かったように感じています^^)

私の中では、正義とは、全然仰々しくなく、ささやかなものだな、と。

そして、第2部では鬼丸さんに講演していただき、ウクライナの支援について、直接現地へ飛んで現場を見てきたNGOだからこその視点や情報を教えていただきました。

第1部では、抽象度高く、正義について模索しながら考えたからこそ、講演がものすごく、すんなりと頭に入ってきました。

そういえば、ある人が家で映画を観ていたら子どもが寄ってきて「これはどっちが悪者?」と聞いてきた、という話を聞きました。

冷静な今、この話を聞くと、すべての映画が、悪者と英雄だけで構成されていない、と思うのですが、でも、ウクライナとロシアの情報がネットニュースなどで飛び込んでくるとどちらがどう悪いのか?という判断に飛びついてしまいがちです。

改めて、目の前の善悪や正義に飛びつかないこと、そのためには、俯瞰し、観察し、見極める行動そのものにも意味があるんだと感じました。

それは傍観者とはまた違う意味合いがあります。どう違うの?・・・それはちょっと長くなりそうなので、またの機会に。


視座を高く、視界を広く。
そして、行き来を自由自在に。

これは、私がこう在れたらいいなぁと思うことです。

この人は聡明だなぁと思う人、素敵だなぁと思う人、そんな人は漏れなく、視座が高く、視界が広いと感じます。

でも、高いだけじゃない。

ときに、すっと降りてきて、足元をしっかりと見つめることができて、現実的なことに取り組んだり、そばにいる人に寄り添うことだったり、高くで遠くを見つめることと、低く足元を見つめることとの両方を、自由自在にできているように感じます。


私は学生時代、歴史、日本史や世界史が好きじゃありませんでした。単なる暗記のもので、年号を覚えたり、地名や出来事を覚えたり。

大河や歴史小説にも触れてきませんでしたし、偉人の伝記のようなものも、小学生のときの数冊で記憶にありません。歴史=過去、くらいの認識でした。

一方、鬼丸さんは、今の道を志す種になるような、子どもの頃の出来事のひとつに「伝記を読んだ」とおっしゃいます。

歴史が好きで、偉人の話もよくします。どうして歴史から学ぶのか?と聞くと、このようなことをおっしゃいます。

過去を学ぶことは、弓矢の弓をぐっと引くことに似ている、弓をぐっと引けば引くほど、矢を遠くに飛ばすことができる。ぐっと過去を遡って学べば学ぶほど、遠くの未来を見通すことができる。

また、ヨガ哲学を学んだときに、講師がおっしゃった、この言葉が気に入りました。

「先人の肩に乗って」

なるほど、と、こう解釈しました。過去の、先人、偉人たちが智慧を集結させてくれている。私の一生では考えきれないほど、考え尽くして、今がある。私はそれを、イチから考え、体験していくのではなく、智慧を存分に受け取って、そこから考えたらいい。

『天空の城ラピュタ』で、天空の城にいた、大きなロボットが、リスでしょうか、小さな動物を肩に載せている、そんなイメージが湧きました。

リスは地面に立ったくらいでは遠くを見ることができないけれど、ロボットの肩に乗ることで、見通せる。

視座を高く、視界を広く。
そして、行き来を自由自在に。

なるほど、それは、歴史を見ることで、実践できるのかもしれない…

いや、かもしれないじゃなくて、できるんですよ、それが!と分かりやすく教えてくれたのが、この本です。

5月の読書会のテーマ本です。すごく平たく、読みやすくて、おすすめです。

この中でも、私の心にヒットしたのがヘレン・ケラーのお話でした。『「奇跡の人」はいったい誰なのか』という話です。

私の記憶だと「奇跡の人」はヘレン・ケラーです。

誰か?という疑問と並ぶと、ヘレン・ケラーじゃないんだろうな、じゃあサリヴァン先生のことを指すのかな、と想像がつきますが、おもしろいな、と思ったのはこの先の話で・・・

長くなったので、また次にします・・・

(文責:森本)

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