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オンラインレッスンでは相づちもほどほどに


最近、自分のオンラインレッスンの録画を見てみて驚いた。

私:  王さんは、昨日 何をしましたか?
学生:  え…
私:  うん
学生:  昨日…
私:  うん、うん
学生:  ともだちと…
私:  うん、ともだちと?
学生:  映画…
私:  ほぉ〜

うるさいっっっ‼︎
耳障りなほど「うん、うん」と声に出して相づちしているのだ。
自分の声がうるさくて学生の声が所々聞こえない…

これは気づけてよかった!
自分としてはむしろ積極的に「うん、うん」と相づちを入れて
学生が話しやすい雰囲気になるように、と“努力”していたからだ。

しかし実際の授業はそんな理想的な雰囲気とは違い
なんだか学生を急かしているようにさえ見えている。

私自身も中国語のオンライン授業を受けてみて実感したが
外国語でのやり取りは想像以上にハードでもどかしい。
先生にとっては沈黙の時間でも学生にとってはいろんな情報が飛び交っている。
もうちょっとで出てくるのに…と言うところで先生に答えられてしまったこともあった。

辛抱して待ってるつもりだったけど
そうか、もっともっと待ってあげないと。
しかものんびり構えて。

私はせっかちな大阪人で基本的に会話のテンポも速い。
会話中に相手の声がかぶってくるのは日常茶飯事で、むしろこのテンポが心地よい。
「そや、そや。」「ほんまやで」「そらそうやわぁ〜」
確かに両者が黙っている隙がない…😂

ろう者と接し始めた頃こんな誤解があった。
私がたどたどしい手話で話しかけると相手は腕組みをしてジッとこっちを見る。

「え?なんか怒ってる?私の手話が分からんから?」
とビクビクしながらも必死で伝えようとした。

後で知ったことだが、ろう者が腕を組んでいるのは
「私は口出し(手出し?)しません。あなたの話を邪魔せず聞いていますから」
というサインで、怒ってるどころかむしろ真剣に
私が何を言おうとしているのかを読み取ろうとしてくれていたのだった。

そんな事をふと思い出し、ひとり苦笑。
そう言えば中国人も相づちを打たずじっと黙って話を聞く習慣がある。

相づちは日本人のコミュニケーションの特徴なので
日本語学習者にもその事は学んで欲しいけれど
急かすように感じられるのは良くない。
でもじっと黙ってはいられない日本人の私…

今は声を出さず、でもず〜〜〜っとうなずき続けている。

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