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きょうは「国際協力の日」、ganasのシンプルな考え方

きょう10月6日は「国際協力の日」。70年前(1954年)のこの日、日本政府は政府開発援助(ODA)をスタートさせました。

さて皆さん、「国際協力」はなぜするのだろう、と考えたことはありますか。

国際協力の必要性は言わずもがな、世界にある数多の不条理(貧困、差別など)を放置すると、テロが起きたり、難民が出たりします。数百年前ならいざ知らず、いまの時代、世界は深くつながっています。新型コロナウイルスが瞬く間に世界中に広がったことをみてもわかりますよね。

「対岸の火事」という言葉は、国際情勢を考えるうえでもはや死語。途上国で起きた問題も先進国に降りかかってきます。問題の根本を失くさないと平和は訪れない、というのが国際協力の趣旨です。

ちょっと説教くさく(学校の勉強みたいに)なってしまいました。

さて、こうしたことを踏まえてganasの国際協力に対する考えを下でご説明します。いたってシンプルです。

「国ガチャ」「時代ガチャ」「親ガチャ」などに外れた(恵まれなかった、という意味)人に、できる範囲で無理なく楽しく手を差し伸べよう(何らかのチャンスを与えよう)。しかもそれが“助ける側”にとってもプラスがあるかたちで。つまりwin-win。

わかりやすい例が、ganasが開講する言語系のプログラムです。これらのプログラムでは、英語をミャンマー人/ルワンダ人/インド人と一緒に練習したり、フランス語はベナン人から、スペイン語はベネズエラ人から学んだりします。

この意図は何か。

英語にしろ、フランス語にしろ、スペイン語にしろ、話者の数は英米以外、フランス以外、スペイン以外の「途上国在住者」のほうが圧倒的に多いのが現実。

ならば彼らから、彼らが話す英語/フランス語/スペイン語を学んだほうが実用性は高い。しかも仕事に恵まれない途上国での雇用創出にもつながりますし(彼らの家族も支えられる)、また言語だけでなく、彼らの国についても生で知れます。そのうえ料金も安くなります。一石五鳥ですね。

こういったwin-winの取り組みをganasでは「国際協力の新しいかたち」と呼んでいます。しかも寄付ではありません。責任をもって働いてもらい、その「報酬」として現地へ送金します。逆に言えば、「生活が大変だから、まっいいか」といったお情けはありません。

頑張ったら報われる。講師も頑張りますよね! その結果、レッスンの質は高まっていきます。頑張ってもなかなか報われない途上国で、この意識はとても重要だなとganasは考えています。途上国での人材育成にも通じます。

国際協力を考える際に、もうひとつ大事なポイントがあります。それは「役割」です。

国連や国際協力機構(JICA)、政府から助成金を得て活動するNGOなどでは、公的資金(税金)を財源とする特性上、援助する際に「公平性」が求められます。

それはそうですよね。社会を平等にする目的もある税金を使って不平等を助長しては本末転倒ですから。

ですが「民間の力を使った国際協力」はどうでしょうか。そこに公平性は問われません。むしろ大事なのは、おのおのができることをできる範囲で自由にやること。別の言い方をすれば、“すごいこと”をやる必要はないのです。ここに明確な役割の違いがあります。

そもそも、国際協力だけではありませんが、すべてを政府に任せて問題は解決できるのでしょうか。答えは「ノー」ですよね。

ただひとつ付け加えるなら、支援するのが難しい対象についてはその道のプロである国連、JICA、国際協力NGOなどにお任せしたい。役割ですから。

援助のプロでない私たちはどうするか。ひとりひとりが小さなことをやれる範囲でやればいいのです。たとえば10~20人で、困った人ひとりを支える。支える側の規模が100人、1000人、1万人、100万人、1億人と広がっていけば、そのインパクトは半端ありません。

こうしたやり方(世界)を、途上国・国際協力に特化したNPOメディア「ganas」は情報発信のかたわら目指しています。「行動するメディア」という方針を掲げ、人知れず頑張り続けています。

早い話、取材で培ったネットワークを生かして「国際協力の新しいかたち」に落とし込む――これが「行動するメディア」です。それを応援してくれるのが、途上国を盛り上げ、途上国から学ぶコミュニティ「ganasサポーターズクラブ」です。

ganasが現在募集中のプログラムはこちら。スペイン語を学ぶことが国際協力に! 下の『命のスペイン語レッスン』に参加してみませんか。あと、下の告知文は読むだけでもベネズエラの状況がわかるのでタイパは悪くありません。

 ganasが開講するすべてのプログラムは「国際協力」の側面をもちます。そのひとつ、アジア・アフリカ・ラテンアメリカ・中東・大洋州などで起きていることを知って(取材して)、記事を発信するのも国際協力だと思いませんか。

 まずは「途上国から見た世界」を考えてみたい方におススメなのがこちら。国際協力を語る前にぜひ。