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Audible:英語で聴く読書、一年の記録

昨年の6月5日にAudibleに入会しました。

そこから一年たったわけですが、毎日かかざす利用しています。英語のリスニング力強化と趣味の読書を兼ねたもの。

そんな私の一年間のAudible読書の記録を公開します。一年間でどれだけの時間、英語のシャワーを浴びたのか、ざっくり計算もしてみました。
(あ、興味ない?まあ、それでも公開します)

以下購入順と聴いた時間数です。

①「新TOEICテストにでる順 英単語」6冊セット

1冊 1 時間 35 分✖6冊=9時間15分(実際はもっと聴いている)

無料お試し期間。最初はAudibleってなんぞやレベルで、何を買ってよいかわからず、1コインで6冊ももらえるの?ならこれにしよう!と単語集を購入しました。これ、聞き流しに意外とよかったです。

下の画像はPart6のみのリンクですが、Part1~6の6冊セットがあり、それでもコイン1つでGetできました。
セット販売分はカテゴリの「Welcome pack」をクリックすると出てきますが、今は「新TOEICテストに出る順」シリーズはセット販売無しのようです。アルク社の「究極のリスニング」や「これ英語で言ってみよう」なんかは、今もセット物があります。

②Ninth Street Women: Lee Krasner, Elaine de Kooning, Grace Hartigan, Joan Mitchell, and Helen Frankenthaler: Five Painters and the Movement That Changed Modern Art

40 時間 12 分✖2=80時間24分

…という、でら長いタイトルのこの本を2番目に購入。近代美術を変えた5人の女性アーティストたちにスポットを当てたアメリカ美術界ドキュメンタリーで、中身も朗読が40時間越えの長編です。
(コイン一つで、1分でも長く聴こうとする貧乏人根性が出ている)

しかし、もう素晴らしい内容でした!
芸術の世界も男社会。華々しく脚光浴びる画家たち、歴史にその名を遺す芸術家たちは、ほとんど男性ばかりですよね。実は彼らの陰で、負けす劣らずの素晴らしい作品を世に残した女性アーティストたちが、たくさん存在したのです。

現代美術が大好きな私には、感涙の書籍でした。Audibleでなかったら絶対読んでいないので、Audibleで出会えて本当にありがたかったです。


③Writing Creative Nonfiction

12 時間 16 分✖5回=61時間20分

マジですか、って?マジですとも。
これは、「歴史の証人 ホテル・リッツ」などで知られるノンフィクション作家のティラー・J・マッツェオ女史による「ノンフィクションの書き方講座」です。

(いや、文章力上げようと思って…)

ノンフィクション作品のテーマの見つけ方や全体の構成の仕方、話者の設定の仕方、話の盛り上げ方など、具体的なテクニックを丁寧に指南してくれます。講義内容としても、とてもわかりやすく面白かったのですが、それよりもマッツェオ女史、トークが上手い!話術が凄かったです。

Don't you?
Isn't It?
Does she?
Wouldn't It?
Has he?

と、バラエティに富んだ不可疑問を間違うことなく語尾につける。
(そこかいっ!?)
不可疑問って、この世の中に必要?って思ってたのですが、これがあると無いとでは、話の沁み込み方が違うと実感しました。役立つ情報も満載で、今でも折に触れ、結構聞き返しているタイトルです。

色んな分野の著名人の講義シリーズ「Great Courses」の一つで、大学等で教授の講義を聴いているような感覚になります。他の講義もどんなのがあるのか興味が出ています。

④The Devil Wears Prada

13 時間 26 分✖5回=66時間52分

皆さんご存じの人気映画「プラダを着た悪魔」の原作です。

テンポの良いお話で、会話中心なので楽しく聴けました。ストレスなく聴けるので、少なくとも5回は聴いています。ちょっとおしゃれだったり、斬新だったり、色んな英語表現の宝庫。

⑤下町ロケット

11 時間 3 分✖2回=22時間6分
(日本語なので、英語シャワー時間の計算からは除外)

これは、ある月の会員無料タイトルだったので聞きました。

Audibleでは、ずっと英語ばかり聴いてたので、最初は何か変な感じでしたが、気付くと入り込んでました。面白かったです!無料で得した感がいっぱい。

⑥How to Win Friends & Influence People

7 時間 15 分✖5回=36時間15分

デイル・カーネギーのベストセラー「人を動かす」の原書。
これは、本当に何回も聴きました。聞くたびにう~んなるほど。とうなずく本です。

ビジネス書ですが、人生は人間関係の連続ですので、人生における色んな場面で役立つ考え方がいっぱいです。これから先も何度も聴くことになると思います。

⑦人生は楽しいかい?

6 時間 38 分✖3回=19時間54分
(日本語なので、計算からは除外)

コレも月間の無料タイトル。
「システマ」というロシアの精神鍛錬メソッド(?)の実用本なので、なんじゃそりゃ?と思って、ちょっと気が進まなかったのだけど、「タダだから」と聴いてみたら、これが意外と面白かったです。

「システマ」で伝授する呼吸や姿勢は、実践すると実生活でホントに役に立ちます。関西弁を話すロシア人とうだつの上がらない若いサラリーマンを主人公にしたマンガみたいな話にしてありますが、理にかなってる部分も多く、今もストレスにやられそうな時などに内容を思い出したり、聴き直したりして、気持ちを立て直すのに役立ててます。無料でゲットできて良かったです。

⑧大西洋: The Atlantic

これ、延々波の音です。会員なら無料の自然音シリーズ。他には、イエローストーン国立公園の音とか、ナントカの滝の音とか、色んな自然音シリーズがあります。睡眠導入や「無になりたいとき」に活躍します。(「無」なのでノーカウント)

⑨4 3 2 1

36 時間 54 分✖2回=73時間48分

大好きな作家Paul Austerの自伝的小説をAusterご本人が朗読しています。4つのバージョンの人生が交差して、構成がとても難しい。なので、36時間に及ぶこの大作を2回聞いてようやく理解した感じ。「おぉ、そゆことか!」って。普通の人の人生(とはいえ、多分Auster氏本人の人生)を味わい深いストーリーに仕上げてあって、Auster作品らしさが溢れる作品。まだもう一回聴きたくてうずうずします。

⑩Cesar Millan's Guide to Bringing Home a Shelter Dog

1 時間 9 分✖3回=3時間27分

これは0円のタイトル。私が大尊敬するカリスマドッグトレーナーのシーザー・ミラン氏によるガイド本です。「シェルターから保護犬を引き取って初めて家に迎え入れる時の心構え」を教えてくれます。
もう保護犬は2匹いるからこれ以上無理だけど、3匹目妄想のために0円購入。英語の勉強にもなるし、一石二鳥。

Audibleにはこういう0円のタイトルもいっぱいあるので、英語の勉強の素材に事欠きません。

⑪劇場

6 時間 24 分✖0=0分

又吉直樹さんの小説。会員無料タイトルだったのでGET。ゲットしたら安心して、実はまだ聞いてない・汗。

⑫A Visit from the Goon Squad

10 時間 6 分✖3回=30時間18分

ジェニファー・イーガンのピューリッツア賞受賞作品「ならずものがやってくる」。紙の洋書を何年か前に購入したものの挫折していたので、背中を押してもらう意味で購入。
読みにくい本でも、Audibleなら否応なくぐいぐい前に進んでいくので、助けになりました。内容が面白くなると、紙の本もまた読みたくなり、両方読破。
13の章からなりますが、それぞれの章が独立した短編のようになっています。それでいて登場人物がオーバーラップしていて、モダンアートのような斬新な構成の小説です。
ロックミュージックがテーマなので、70年代くらい以降の洋楽好きにはたまらない内容です。

⑬[1巻] 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘1」

9 時間 50 分✖2回=19時間40分(日本語なので、計算からは除外)

月間無料タイトルなのでダウンロード!アニメは「サザエさん」くらいしか見ないので、なんだかな~と思いながら聴いてみたら、あら面白い!意外な発見でした。(「本好き」だからかな?)続きの巻を購入したいくらい。TVアニメになるそうですね。

⑭Extremely Loud and Incredibly Close

5 時間 53 分✖3回=17時間39分

トム・ハンクス、サンドラ・ブロックで映画化もされた「ものすごくうるさくてありえないほど近い」の原作。

父親を911アメリカ同時多発テロで亡くした少年(言及はないけど、恐らくADHD)。とあるミッションに果敢にトライする彼と、彼を見守る家族のまなざしが心を打つ、一風変わったストーリー。心に深く刻まれます。

911当時にNYに居た人はもちろんだと思いますが、NYツインタワー跡地にできた「911ミュージアム」を訪れ、あの惨事を心の中で疑似体験した人は、特にグッとくると思います。

Audibleは要約版なのが残念ですが、ナレーターが秀逸です。

⑮Where the Crawdads Sing

12 時間 12 分✖3回=36時間36分

ベストセラー「ザリガニの鳴くところ」の原作。アメリカ南部湿地帯を舞台に、謎の殺人事件をめぐっての疑心暗鬼を駆り立てるミステリー。ストーリーももちろん面白いのですが、動物学者である作者のオーウェンズ女史による自然描写が秀逸で、この小説を特別なものにしています。

英語学習に適した英語レベルで、オーディブルはとても聴きやすいです。

⑯The Silent Patient

8 時間 32 分✖3回=24時間36分

久々の本格スプラッタースリラーだったので、ドキドキワクワクとても楽しめました。夫を惨殺した若き女流画家アリシア。事件後、文字通り口を閉ざして一切何も語らなくなり、精神療養施設に入れられた彼女に、心理療法士テオがアプローチ。彼女の口を開き、事件の真相を聞き出すことができるのは自分しかいないと果敢にチャレンジするテオと、沈黙を続けるアリシアの攻防。そしてあっと驚く展開に!

あ、また聴きたくなってきた。

⑰Just Mercy (Movie Tie-In Edition): A Story of Justice and Redemption

11 時間 11 分✖4回=44時間44分

アメリカの司法の闇を鋭くえぐる告発ノンフィクション。アメリカには冤罪や不当な裁判で死刑を宣告された人がたくさんいます。その背景には人種差別があり、様々な実例を聴いていると胸が痛くなり、あまりの理不尽さに涙が出ます。誰しもに読んでほしい。特にアメリカの白人の皆さんに読んでほしい、「知らない」じゃ人道的に済まされない真実です。

著者は、そういった人々を救う活動をしてきた弁護士ブライアン・スティーブンソン氏。朗読もご本人。淡々とそしてむしろ温かみのある語りが、悲しい真実を浮き彫りにします。何度も聴きたいタイトル。

⑱Introducing Japanese culture: 日本の文化を英語で紹介

約5分×20回=1時間40分

会員は無料のポッドキャスト。日本独特の文化を英語で紹介しているので、とても参考になります。1タイトル数分なので、繰り返し聴いて、シャドウイングの練習に使ったりしてます。

⑲What Happens Next? Conversations from MARS

2 時間 50 分✖1回

0円のタイトル。MARSなので火星との交信の話かと思いきや、MARSとは、Amazonのジェフ・ベソスが毎年主催する科学イベントのこと。Machine learning, Automation, Robotics, and Spaceの略です。つまり、AIや宇宙系の最新テクノロジーの話題です。ちょっと高度ですが、興味のある人には垂涎ものではないでしょうか?

ちなみにMARSのウェブサイトはこちら(もち英語)

⑳The Culture Map: Breaking Through the Invisible Boundaries of Global Business

7 時間 42 分✖3回=23時間6分

文化の違いによって人の反応がどう違うのか……それを理解して、国際舞台でのビジネスに生かそうという趣旨の本。文化人類学出身の私にはとても興味深い本。

ちょっと内容が硬い実用書なので、白状すると途中何度か頭がぼ~っとします(汗)が、本当に興味深いので、これからも何度も聴くと思います。翻訳版「異文化理解力」を必読書に採用している大学講義もあるようです。


㉑Klara and the Sun

10 時間 16 分✖5回=51時間20分

カズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞後初の長編小説「クララとお日さま」。少女の親友になるために購入されたAIクララの献身を描く、少し切ない物語。子供向けの寓話のような作りなので、英語も平易でリスニングに最適。

㉒The Remains of the Day

9 時間 23 分✖2回=18時間46分

「クララとお日さま」を聴いた後、余韻で思わずポチったカズオ・イシグロの代表作「日の名残り」。映画は観たけど、本は未読だったので原作を読みたかった。単語や表現のチョイスが「クララ」とは異なっていて、とてもハイソで上品。イシグロ氏の表現力の幅広さを感じました。味わい深い名作ですね。

以上が、Lilyの1年間のAudible鑑賞記録です。

1年間でAudibleでの英語シャワーを浴びた時間は、合計565時間17分でした。まだまだだな。

しかし、565時間英語を聴いたという事実。聴かなかった場合を想像して比較すると、それはもう大きな違いになっていると信じています。意識的にも無意識的にも吸収できたことは大きいと思います。

つくづくAudibleのサブスクを始めてよかったと思っています。
Audibleに興味がるけど、実際どうなんだろ?と思われる方は、メリットとデメリットを以下の記事で解説していますので、判断材料にご参照ください。

㉓次に読みたい本

ちなみにAudibleは、聞き放題では無いです。毎月1500円の会費でコインが一つもらえるのですが、このコインは、価格に関わらず何でも好きなタイトルと交換できます。

上記の1年間のリストで、私は22冊分のタイトルを読んだことになりますが、月々のコイン以外で購入したものは1冊もありません。コイン12個分プラス無料タイトルで1年間充分に楽しみました。

そして、次に付与される今月のコインで、何をゲットしようかな?と迷っている今日この頃。

多分これにします。

大好きな俳優イーサン・ホークによる小説で、イーサン・ホーク自身が朗読しています。さすが俳優さん、サンプル音声だけで惹きつけられます。演技も素晴らしいですが、彼はいくつか小説を書いていて、結構凄い文才があるらしいです。またレポートします。

(翻訳は出ていないようです。私が訳そうか?ってイーサンにオファーしてみようかな?・爆)


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