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悪魔の英語術:英語文化の「思考法」

英語学習の見えない壁を破る

英語を学習しようとするとき、何か正体不明ののようなものがあるように感じられたことはないでしょうか?

それ、「日本人と英語ネイティブの物事のとらえ方の違い」というものかもしれません。往々にして、それが見えない大きな壁として目の前に立ちはだかっているのですが、この壁の存在にちゃんと気付いている人は少ないように思います。また、壁の存在は感じていても、その本質を知り、乗り越える方法を探り切れていない人も多いのではないでしょうか。壁の正体は、思考法の違いです。日本人が英語を学ぶときの上達を加速させるには、英語独特の「思考法」を理解することがとても重要です。

英語を話す人は、日本人の標準的な考え方とは少し違う英語独特の「思考法」つまり「英語文化でのとらえ方」でものごとを考えています。ですので、その思考法や考え方で物事をとらえる訓練をすることで、英語力は格段にあがります。
単語や文法を勉強することはもちろん大切ですが、その前に、少し時間を取って「英語文化での物事のとらえ方」を理解すると、意外と英語というものがわかるようになり、その後の理解度が早くなり学習が楽しくなります。急がば廻れ……のことわざ通り、この時間が後の学習の大きなプラスになります。

では、「英語文化での物事のとらえ方」とはどのようなものでしょうか?

英語文化での物事のとらえ方

英語圏の人々が物事を考えるときのとらえ方の順序は、英語の文章構成に現れています。英語の文章構成はこのようになっています。

1)誰が(主語)
2)どうするのか(動詞)
3)何を(目的語)
4)補足(いつ/どこで/なぜ/だれと/どんなふうに…:副詞)

つまり「結論から先に!」です。たとえば、
I played tennis with my friends after school yesterday until 6 o'clock.
(私は、昨日の放課後、六時まで友人とテニスをしました)

という文章を当てはめてみます。主語から後ろの順序が逆になります。

1)誰が(主語)=I
2)どうするのか(動詞)=played
3)何を(目的語)=tennis
4)補足(いつ/どこで/なぜ/だれと/どんなふうに…:副詞)=with my friends, after school, yesterday, until 6 o'clock

では、日本語の分の構成では、どのような順序になるでしょうか?

日本語は結論が最後(だから「結論」という)

逆に日本語では結論は結び、つまり一番最後に来ます。だから「結論」と呼ぶのでしょう。

先ほどの文章は日本語では以下が標準です。

「私は、昨日の放課後、六時まで友人とテニスをしました」

同じように要素に分けて並べ替えてみると、語順は、下記のようになっています。

1)誰が(主語)=私は
4)補足(いつ/どこで/なぜ/だれと/どんなふうに…:副詞)=昨日、放課後に、六時まで、友人と、
3)何を(目的語)=テニスを
2)どうするのか(動詞)=しました

日本語だと、3)に行きつくまでトピックがわかりません。そして最後でやっと結論です。ここで、テニスを「しました」とくるのか「しなかった」とくるのか、はたまた「したかったけどできなかった」となるのか、日本語は最後まで聞かないと結論がわからないのです。

英語の思考法は、「テニスをしました」という結論を最初に提示します。その結論を相手に渡しておいて、その結論に関する補足を後から継ぎ足していくのです。

英語では「誰/何が(主語)、どうした(動詞)」の順序で話すので、日本語の順序で分を組み立てて、そこから英語に訳そうとしても時間がかかったり、うまくいかなかったりするわけです。

「誰/何が、どうした」かをまず考える訓練

英語はいつも「誰/何が(主語)、どうした(動詞)」の順序です。まずその順序でものごと考える練習を普段からしておくといいと思います。

「私、やったのよ、テニス。 きのう、友達と放課後に。六時までよ!」

日本語はこの順序で話すのはちょっとへんですよね。なので、頭でそのように考える訓練をするといいと思います。

では私、そろそろ終わります、今日の投稿。また明日。

(明日は、文章校正の英語的思考法の記事を投稿します)


英語を習得したい、上手くなりたいというのは多くの人の普遍的な希望ですよね。こうすればいいよと言葉で表現することのむつかしさをかみしめています。楽しくて自然に英語が身に付いていくような、そんなコンテンツの発信を目指しています。