謙遜をやめる
小さいころ、母がママ友(その頃こんな言葉はなかったけど)と雑談する中で、私が褒められたとします。
決まって「そんなことないですよぉ、うちの子なんか家では○○で△△で~困っちゃう」というのを聞くにつけ、とても悲しい気持ちになった。
しかも興に乗ってくるとエスカレートしてくる。
「勉強だってしないし、こないだのテストだって…」と続く。
私がそばで聞いているのにだ。
母にとっては、まるっと本心ではなかった(であってくれ)と思うし、日本人特有の謙遜の文化的な一連の決まり文句であったと思うけれど、聞いている子どもはえらい傷つく。「そんな風に思ってたんだ…(´;ω;`)」って。
そうやってだんだん自己肯定感をなくしていくんだよね。
私には20台後半の娘が2人と中学生の息子がいます。
子育てで、何を心掛けて来ましたか?と質問されたら(実際にそんなインタビューみたいな質問をされることはない)「子どもに関することで謙遜しない」「子どもの悪いところを人に言わない」というのがリスト上位に入る。
例えば「(ムスメ)ちゃん、とても可愛いですね~」と言われたら「そうなんですよ、めっちゃくちゃ可愛いですよねぇ、私に似てw」と、(まぁちょっと冗談めかして言うのも加えますけど)ありがとうとそのまま肯定します。
えっ?って思ってた返答と違うとビックリされることもあるけど、欧米のママはもっとすごいよね。さらにいいところを被せてくる。
子育てはその結果どうだったかって?
もちろん娘たちは自己肯定感の比較的高い子に育ちましたよ。
とてもしっかりしていて、勉強もできるし自立している。人としても魅力的な女性だなと、これはそう言うように心がけているからではなくマジでいい子達だなぁと思います。
息子の方は、まだ発展途上なうえに思春期で複雑な時代の真っただ中を過ごしているので、何とも言えないけれど尊敬するところはたくさんあります。
おっと、子ども自慢をしたかったわけではなく…問題はわたし。
他人へだけでなく、叱られる時も「ママは頭がよかったんだから成績もっと伸びるはずだけどね…」「こんなに片づけられないのは病気なのかしらね」と言われ続けた結果、自己肯定感を爆下げしてきた幼少期を過ごし、大人になってももちろん自分に自信がない。
子どもに関してのことは謙遜しないけれど、自分が褒められることに慣れてなくて、急に褒められると咄嗟にごまかすか否定してしまう。
でもある時、外国の方と話す機会があり、その自己肯定っぷりが気持ちよかった。ちょっと恥ずかしそうにしながらも、「そうなんだよね、私これ得意なのよ」「髪をほめてくれてありがとう。チャームポイントだと思ってるの♪」と話す様子に、子どもたちだけじゃなく自分のことも謙遜しちゃだめだよなーって目が覚める思いでした。
だから、自分のことももう謙遜しないって決めたって話(前置き長っw)。
50歳になってやっとそう思えた。
褒めていただいたら、素直にありがとうって言うよ。
自分の良いところには自信を持っていきたい。
自分を好きになりたい。
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