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【最近気付いた細菌スゲエ】003

いやあ、どうも農業はヤバいですね。環境破壊をしているだけでなく、生命の危機に瀕しているみたいですよ。

工業型農業のヤバさ

農薬と化学肥料っておいしいの?

化学肥料って、ナチスドイツ下で発明されたそうです。戦争遂行のために、食糧の大量生産をしようとしたんですね。そしてアメリカで工業型農業が花咲いたのです。

農薬を飛行機などで大量にばらまく。作物の成長に害をなす虫や病原菌を殺すためなのですが、成長に影響ない、あるいはむしろ成長に役立つような微生物も無差別殺戮しちゃうんですね。作物が生えているところの地面をみると、雑草の一本すら生えていないそうですよ。

窒素化合物、りん酸など化学たい肥を大量投入。そして単一の作物を大量生産するのです。生命は多様性の中でこそ生きられるのに、単一作物だと偏りすぎて生きられない。

どんどん土地が瘦せていく。一説によると、このままではあと60年で地球は作物の育たない土地ばかりになるそうです。りん鉱石はすでに枯渇状態です。

窒素化合物がまたヤバいやつでして、地面から水とともに川に流れ、海に流れていくと、微生物を殺しまくっていくのです。そして窒素化合物をたべる微生物が大量発生して、赤潮になります。海面温度を上昇させる要因になってます。

本稿の参考にさせていただいている書籍の著者桐村先生によると、家庭でもひろく使われている除草剤グリホサート(モンサント社)というものがあるそうで、これがまた大問題。グリホサートが口の中に入ると、サルモネラ菌など病原菌が元気になる一方、ビフィズス菌など乳酸菌がダメージを受けてしまうそうで、立派な不健康になれます。EU圏では問題視され禁止の方向に進んでいるのに、なぜか日本では残留基準を400倍に緩和する措置が取られたそうです。これおかしくない?政治的なにおいがするよね。

リジェネレーション:微生物がカギ

土地を健康にするには、微生物に頑張ってもらうしかありません。作物を収穫した翌年は休耕、土地を休ませる。カバークロップといって雑草類を生やす。100種類ぐらいの多様な草がいいそうで、微生物も好みがあるから、いろんな種類があった方がよろしい。微生物大喜び。そして牛とか山羊とか動物に草を食べさせ、糞をさせる。ずっと一定箇所に置いてはいけないそうで、3週間くらいですぐほかの土地に行かせる。遊牧というのでしょうか。牛など動物を一か所に留めておくと、草を食いつくし大量の糞が土地に放り込まれ、多様性が失われて偏った微生物構成になりかえって毒となるそうです。

多様性がキーワード。大量の農薬、化学肥料、単一作物、これらすべて多様性を失わせるやり方です。生命は多様性の中でこそイキイキとする。微生物は大切なことを教えてくれています。

出典 桐村里紗「腸と森の『土』を育てる 微生物が健康にする人と環境」光文社新書
Netflix 「キス・ザ・グラウンド」(ドキュメンタリー映画)


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