関門海峡 銑鋼一貫製鉄所

画像1 九州(北九州市)と本州(山口県下関市)とを隔てる関門海峡を進む船に乗ると、海岸に沿って巨大な工場群が連なっている光景に出会う。工業国として進歩を遂げてきた日本の発展の裏には、ものづくりになくてはならない鉄を生産してきた鉄鋼業界の存在が欠かせない。その製鉄所の一つがこれらの工場群である。
画像2 製鉄所とは製鉄を行い鉄鋼製品を作る一連の設備がまとまって存在する工場のこと。その中でも日本の鉄鋼業の主流である、鉄鉱石から鉄を取り出すところから最終製品の製造までを一つの敷地内で行うのが銑鋼一貫製鉄所と呼ばれる。
画像3 日本における銑鋼一貫製鉄所は、日本製鉄8工場(室蘭・鹿島・君津・和歌山・名古屋・呉・北九州・大分)、JFEスチール4工場(千葉、京浜、倉敷、福山)、神戸製鋼所1(神戸・加古川)の13か所である(2019年現在)。
画像4 日本初の銑鋼一貫製鉄所としては一般的に北九州の官営八幡製鐵所(1901年(明治34年)操業開始)が挙げられる。
画像5 製鉄業は広大な敷地に加え、多様な設備・大量の用役(水やエネルギーなど)が不可欠な、典型的な装置産業である。特に現在主流である銑鋼一貫製鉄所ではその傾向が強い。このため、製鉄所の建設にあたってその立地条件は製鉄所の命運を左右しかねない、もっとも重要な要素の一つである。(Wikipedia参照)
画像6 自分が乗っている車のパーツに、この製鉄所で作られた鉄が使われているかもしれないと思うと、より親近感を感じる。最近は工場夜景を鑑賞するナイトクルーズも運行されている。これらは日中に撮ったものだが、こうして実際に写真に撮ってみると、何となくその面白さが分かるような気がする。

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