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「アウトドア天国」タスマニアの旅人必見!マライア島の楽しみ方/行き方+2泊3日のモデルコース

オーストラリアの南東の島、タスマニア(Tasmania)。そのタスマニアの南東部にさらに小さな島があります。
それが、今回紹介するマライア島(Maria Island / wukaluwikiwayna)です。

マライア島の魅力を要約すると、
「アウトドア初心者でもワイルドな自然を楽しめる」です!!!
離れ小島であり、尚且つ、政府主導の国立公園であるため、自然が厳重に保護されています。
一方で、定期便の船があるため、一般観光客にも開かれています。一部のアウトドアギアのレンタルもあります。

このことから、「ワイルドな自然を気軽に楽しみたい」という世界中の観光客やアウトドア好きに注目を集めています。手付かずのワイルドな自然がありつつ、アウトドア初心者でも楽しめるアクティヴィティがあり、日帰りではもったえない場所です。

私は2泊3日の日程でマライア島に滞在しましたが、
マライア島の面白さは、1日の濃さじゃないかと思っています。透き通った海、古代から茂る森、予期せぬときに姿を見せる動物たち、登山、ハイキング、サイクリング、シュノーケリング、キャンピング、もふもふのウォンバッド、文化遺産と、盛りだくさんな島です。両親が遊びに来たら、是非連れて行ってあげたいな〜と思っています。

本記事では、
マライア島の見どころ、
行く前に知っておきたい注意点や準備/必須の装備、
“アウトドア好き向けマライア島2泊3日のモデルコース”
をシェアしていきます。

本記事では
①マライア島へ行きたい方に役立つ情報を提供する
②タスマニアの魅力が伝わる
③これから旅をしたいな思っている人にも少しでも参考になる
ことが目標です。


マライア島の魅力

マライア島の歴史

タスマニア東部にある約115㎢の大きさの離小島です。元々、ヨーロッパの入植者によって「発見」される前は、アボリジニーの人々がタスマニア東部に住んでおり、この島はウァカルウィキワユナ(wukaluwikiwayna)と呼ばれてました。数万年にわたって、アボリジニーの人々が行き来していた証拠がタスマニア本土とマライア島で見つかっています(参考はこちらこちらのリンクより)。17世紀中葉にオランダ人探検家、アベル・タスマンがこの島を「マライア島」と名づけました。その後は鯨やアザラシの漁師が移り住んできました。加えて、19世紀には2度この島が監獄島だったこともあります。こうしたヨーロッパから定住民たちの生活の形跡が今でも残されています。ちなみに、島唯一の宿泊施設も66人の受刑者を収容していた刑務所を改築したものです。

動物たち

ガスも電気もない人里離れた場所で、のびのびと動物たちが生きています。有袋類(お腹にポーチを持っていて、そこで子育てをする哺乳類)を含めた様々な動物たちに会うことができます。カンガルー似た動物のパディメロンやワラビー、可愛らしい目を持つポッサム、寝ている間にテントの中に入ろうとするバンディクー、よちよち歩きのエキッドゥナ、そして、モフモフでノソノソ歩くウォンバットと様々な動物に会うことができます。特に探す努力はいりません。ハイング、キャンピング、散歩、サイクリングをしていれば普通に会えます。特にかわいいのがウォンバット。効率やスピードが求められる現代において、ゆっくりとただただ草を食べるウォンバットを見ていると、ゆっくりと時間を過ごすの大切さに気づかされます。

サイクリング

マライア島では、マウンテンバイクのレンタルが可能です。風をきりながら、太鼓の森や様々な青の彩りを持つ海辺の下り坂を滑走してはいかがでしょうか。マライア島には公共交通機関がありません。徒歩か自転車の移動の要です。徒歩とは違う爽快さを味わうことができますよ!!ちないに、自身の自転車がある場合は、船で運ぶこともできます。

マウント・マライア登山

マライア島で一番の標高の頂上です。標高711M。ウォンバット、パディメロン、バンディクーと出会いながら、悠久の時を過ごしてきた森を抜け、トカゲたちが日向ぼっこする岩岩を越えていくと辿りつくことができます。頂上から見える、細い砂浜によって隔てられた二対の青(Mcraes Istumus) の眺めを楽しむことができます。

公式にはフェリー乗り場と付近のキャンプ場から8時間ほどかかるといわれています。比較的距離が長い登山なので、天気と体調、帰りのふぇりーの時間を踏まえて挑戦しましょう。加えて、後半は急な岩をおぼっていくので、危険を感じたら引き返しましょう。

Fossil Cliff

マライア島北部にある切り立った崖です。北岸に打ち寄せる波による侵食で、今日の形に至っています。下を覗くとくは気をつけてくださいね。フェリー乗り場やキャンプ場からも近いので、気軽にハイキングして見にいくことができます。

Bishop & Clark ハイキング

切り立った崖が、まるで司教冠を被った司教と、隣につきそう牧師に見えることから、この名前がつけられました。圧巻の美しさと切り立った頂に立つスリルがたまりません。フェリー乗り場→キャンプ場→Fossil Cliff→Bishop & Clarkという順番で回ることができるので、時間がない方にもおすすめのコースです。

青いビーチ

言葉を失うほどの透き通った青のビーチがあります。マライア島の西側のビーチはアクセスが簡単です。自どこの砂浜もきれいですが、人ごみ避けるなら、自転車を借りて、南側のビーチに下っていくのがお勧めです。ビーチでまったりするのもいいですし、シュノーケリングとウェットスーツ持参で、海の中を楽しむのもいいでしょう。タスマニアの海は寒いので、水着のみで入る方は勇者!!

Painted Cliff

砂岩が地中のミネラルにより酸化することで、深い茶色、明るいオレンジ、そして白い層が生まれました。引き潮の時にしかみられないので、フェリー乗り場でオススメの時間を確認してください。歩いても自転車レンタルを使っても行くことができます。フェリー乗り場から約4.5KMほど離れています。

Lowの時に行くのがベスト

行く前にしなければならないこと

絶対に事前に予約/購入が必要ものリスト

①フェリー往復のチケットの予約/購入
②Parks Pass(国立公園入園許可証)の購入
③(自家用車がない場合)バスの予約/購入
④(島内宿泊の場合+テントがない)宿泊施設の予約/購入

これらの予約が必須です。これら4つ(日帰りの場合は①と②と③)が揃って初めてマライア島へいくことができます。

①フェリー往復チケットの予約/購入について

この公式サイトから予約できます。必ずトゥリアブーナ(Triabunena)→マライア島(Maria)往復便を買うことになります。

Same Day Return(日帰り往復):54ドル(+7KGの手荷物)
Overnight Return(一泊以上の往復):64ドル(+7KGの手荷物/17KGの預入荷物×2)
のどちらかを選んで買います。

出発時間はそれぞれ夏(9月〜4月)と冬(5月〜8月)で下記の時間で動いています。マライア島行きとトゥリアブーナ帰路の両方から好きな時間を選んで購入します。

夏 公式サイトより:https://encountermaria.com.au/timetable-pricing-luggage-check/
冬 公式サイトより:https://encountermaria.com.au/timetable-pricing-luggage-check/

例えば、日帰りの場合は、8:30 Triabunna発、16:15 Maria Island発が一番長く島に滞在できる選択肢です。

購入時の注意として、①オーストラリアの携帯番号が必要=こちらでSimカードを買う必要がある ②クレジットカード決済 の二点を留意しておいてください。

フェリーの乗り方に関しては、”フェリー乗船の流れ”にて紹介します。

②Parks Pass(国立公園入園許可証)の購入について

タスマニアでは、全ての国立公園(マライア島も含む)に入る際に、Parks Passを持っている必要があります。トゥリアブーナ(Triabunna)のフェリーのチェックインの際に、Park Passを購入したかどうか必ず聞かれます。

タスマニアでは、自然保護、トレイルの維持、それらを支える施設や従業員の維持費が主な目的です。何度か国立公園を管理する人々に出会いましたが、人知れず山や森に入り、トレイルの修繕や保全に尽力しています。有料なのは、少し億劫かもしれませんが、有意義なお金の使い方だと思います。

Parks & Wild ServiceのWebサイトから購入することができます。支払い方法はクレジットカード、もしくはデビッドカードが一般的です。こちらのリンクから購入、または、上記のフェリー購入の手続きに追加購入ができます。購入後は、登録番号が記載されたメールが届きます。個人で購入した場合には、管理員にそれを見せれば大丈夫です(提示を求められた時だけで大丈夫です)。車で購入の場合は、車のフロントガラスから見えるように、登録番号の書いた紙を置いておけば大丈夫です。

1日パス、2ヶ月パス、1年パスがあります。これを持つ限りのナショナルパークに入園することができます。価格は、個人で入園するか、車で入園するかで価格が変わります。
参考までに(2024年5月時点で)、
1日パス(個人):22.35AUD
1日パス(車+8名の同乗者):44.75AUD
2ヶ月パス(個人):44.75AUD
2ヶ月パス(車+8名の同乗者):89.50AUD
1年パス(個人/車+8名の同乗者):95.30AUD

タスマニアには多くの国立公園があります。長期滞在をする場合は、2ヶ月パス、1年パスがおすすめです。

裏技ですが、もしも知り合いが車とそれに紐づいたParks Passを所持していて、それにあなたが同乗して国立公園に入った場合、同乗者とみなされます。そのため、個人的にParks Passを買う必要がありません。旅をしている最中に出会った人と国立公園(ハーツマウンテンも含む)へ行く際には、こうしたメリットがあるかもしれません。

③(自家用車がない場合)シャトルバスの予約/購入/アクセス

この公式サイトから予約できます。
ホバート(Hobart)からトゥリアブーナ(Triabunna)までの1日往復チケット、または、片道チケットが売っています。日帰りの場合は、1日往復チケット(Maria Island Shuttle Same Day Return)を買う方がお得です。一泊以上を購入する場合は、トゥリアブーナ行き(Maria Island Shuttle to Triabunna One Way)、ホバート行き(Maria Island Shuttle to Hobart One Way)、それぞれの片道チケットを買う必要があります。どのシャトルバスを買っても、始発のフェリー、最終の帰りフェリーに間に合うようになってるのでご安心ください。
ホバートのシャトルバス乗り場はBrooke Street Pierです。トゥリアブーナのMaria Island Gateway(ここでフェリーのチェックインをします)に到着します。帰路も上記の場所でシャトルバスの乗り降りがあります。

④(島内宿泊の場合+テントがない)宿泊施設の予約/購入

テントなしで島内宿泊をする場合、Maria Island Penitentiary Accommodationに宿泊できます。6人収容可能な2段ベッドの部屋とトイレがついたスペースです。必ず寝袋や食べ物を持っていく必要があります。価格は二人で最低44ドル、一人増えるごとに10ドルが加算されます。半年先まで予約可能。
このサイトから予約できます。

行く前に知っておきたいこと

オススメの季節

10月から5月上旬がオススメです。特に、春と初夏の10月から12月初旬がオススメです。そこまで暑くなく、天候も安定していて、真夏よりも空いています。1日も長く、真夏だと20時以降でもまだ明るいです。また、涼しく人ごみを避けるなら、秋の3月/4月もいいでしょう。

トゥリアブーナ(Triabunna)までのアクセス

[自家用車あり]
Maria Island Gateway付近の無料駐車場に車を停めておけば大丈夫です(ちなみに、しれっと前日に来て車中泊も可能)。
[自家用車なし]
ホバートからのシャトルバス乗り場はBrooke Street Pierです。トゥリアブーナのMaria Island Gateway(ここでフェリーのチェックインをします)に到着します。帰路も上記の場所でシャトルバスの乗り降りがあります。必ず

食事

島内にレストランや売店が一切ありません。ホバート(Hobart)のWoolworthやColes、トゥリアブーナ(Triabunna)のIGAで事前に食料を買っておく必要があります。パン、アボカド、ツナ缶、チーズなど食べきれて、ゴミが少ない食べ物がおすすめです。ゴミ箱もないので、ゴミも全てお持ち帰りです。

動物との接し方

動物との接触や餌付けは禁止とされています。入島した際に説明を受けると思いますが、島の動物たちは感染症に対して非常にデリケートです。そうっと静かに見守りましょう。

天候

タスマニアの天候は変わりやすです。突然の暴風やにわか雨、照りつける太陽の日差し、様々な環境条件に対応する必要があります。春夏でも、レインコート、ダウン、日焼け止めをお忘れなく。また、多かれ少なかれ森や山を歩くので山ぐつを履いていくのが理想です。

テント泊について

一泊以上島内にステイしたい方にとって、テント泊は最も人気なオプションです。フェリー乗り場から最寄のThe Darlington  Campsite(またの名をMaria Island Campground)が最もアクセスが良く、炊事場、トイレ、水シャワーがついています。また、炊事場では水ができますが、沸騰させる必要があります。沸騰させる器具も炊事場に揃っています。

また、フレンドリーなウォンバット達がムシャムシャ草をはみながら歩いてきてくれます。このキャンプ場の利用料は、一晩一人で7ドル、二人で13ドルです。フェリーにチェックインする際に申し込みができます。人数分の価格を払っていれば、テントはいくつ張っても大丈夫です。テントを開けっぱなしにしていると、バンディクーやポッサムが食べ物を探しに入ってくるので、必ずテントは閉めておくように。

無料のキャンプ場もあります。French’s Farm( フェリー乗り場から11KM)とEncampment Cove( フェリー乗り場から13KM)です。歩いていくことになります(自転車レンタルの場合、大きい荷物を積載が禁じられています)。

装備

【10月〜2月】
・衣服
バックパック/半袖/半ズボン/フリース/ウィンドブレイカー/長ズボン/山ぐつ/雨具/薄手の手袋(登山時に岩場を登るので)
・ガジェット
スマホ(オフラインマップ)
・その他
水筒/食べ物/ウォーターフィルター/トイレットペーパー/財布/ 日焼け止め/ゴミ袋

【キャンプ泊の場合】
テント/寝袋/スリーピングマット/ヘッドライト/クッカー/ガス

その他の予約

マウンテンバイクを借りることができます。両方ともにヘルメット付きです。加えて、簡単な使い方の講習も受けられます。短い時間でまわらなければいけない方や歩行移動に疲れた際にオススメです。こちらの場所(Bike It Tas) が貸出/返却場所です。日帰りの場合は、15時までに返却が必要です。一泊以上の場合は、返却日に返却場所に返せば大丈夫です。マウンテンバイクは、一日レンタルで33ドル、二日以上レンタルの場合は25ドルです。マウンテンバイクで入れない場所も明記されていてわかりやすいです。下坂で転ばないように気をつけましょう。

フェリー乗船まで流れ

トゥリアブーナに到着したら、Maria Island Gatewayへ向かいます。シャトルバスの場合には、近くに停まります。自家用車の場合は、無料駐車場に車を停めておけば大丈夫です(ちなみに、しれっと前日に来て車中泊も可能)。
Maria Island Gateway建物に入って左側にレセプションがあります。予約確定のメールをレセプションに見せます。The Darlington  Campsite(またの名をMaria Island Campground)でのテント泊希望の場合はそこで支払います。テントに引っ掛けるタグを貰えるので、忘れずテントに取り付けてください。フェリーの出発が近くなったら、フェリーに向かい、荷物を預けて、乗船します。近くにトイレがあります。


2泊3日のモデルコース

アウトドア好きにたまらない2泊3日のモデルコースを紹介します。
このモデルコースは
アウトドア初心者、
体力に自信がある方、
マライア島を満喫したい方、
にオススメです。
私もこの日程でまわりました。
全く同じ日程を辿る必要はありません。自身の体力や天気、気分に合わせてアレンジしてみてください!!

【1日目】

[主な見どころ]
・キャンプ場にて動物見学(ワラビー、親子ウォンバットなど)
・マライア島の森歩き
・マウント アライア登頂

自然を楽しいながら、一番体力的にきついマウント・マライアを登頂してしまおうという趣旨です。こちらがGoogle上のモデルマップです。是非参考に!!


[行程]
8:00:Maria Island Gatewayにてチェックイン

8:40:フェリー出発

9:15:マライア島到着

9:40:Maria Island Campground到着+テント設置

10:15:キャンプ場出発/登山スタート

11:40:登山口

14:00:マウント・マライア登頂+昼休憩

14:50:下山開始

18:30:キャンプ場帰還+動物散策+休息

【2日目】

[主な見どころ]
・サイクリング
・Painted Cliff
・西側のビーチ巡り

前日が距離の長い登山だったので、2日目は軽めの運動にするため、マウンテンバイクを借りました。のぼりが大変ですが、下り道は戦ぐ風のように進んでいけます。私の行程は往復約22KMかかりましたが、もしも疲れがあるなら、途中で引き返すのも選択肢です。また、余力があるなら、Riedle Bayまで行くのがオススメ。私は体力がなくて到達できませんでしたが、美しく広大なビーチを独り占めできるそうです。Painted Cliffは引き潮の時に行けないので、必ず時間を調べるように。こちらがGoogle上のモデルマップです。是非参考に!!



[行程]
9:40:Bike It Tasにて マウンテンバイクをレンタル

10:20:Painted Cliff(1時間ほど見学)

12:40:Four Mile Creek(昼食 20分))

13:00:Ocean Beach

13:30:French’s Farm

14:20:Rutherford Beach

15:30:Maria Island Campground到着+動物見学+まったり

20:00:Bike It Tasにてマウンテンバイク返却

【3日目】

[主な見どころ]
・Fossil Cliff
・Bishop & Clark

帰りのフェリーの時間を厳守するために、一番短い時間でまわりきれるBishop & Clarkのハイキングを最終日に持ってきました。Maria Island Campgroundから往復12KMです。また、Bishop & Clarkのハイキング後半の岩場からは念のため、MapsMeなどのオフラインマップを見ながら進むことをオススメします。登山やハイキングに関しては、Google Mapにも限界があります。追加で、14:30、または、16:15のフェリーに間に合うように、気持ち早めに出発を心がけましょう。自家用車ではない方は、帰りのシャトルバスがあると思います16:15に乗れれば、十分に間に合います。
こちらがGoogle上のモデルマップです。是非参考に!!



[行程]
7:30:Maria Island Campground出発

8:10:Fossil Cliffの眺めがいい場所

9:50:Bishop & Clark到着(50分昼休憩+景色を楽しむ)

13:10:Maria Island Campground 帰還+テント撤収

14:00:フェリー乗り場 (Maria Island Ferry Terminal)

14:30:乗船/トゥリアブーナへ


いかがでしたでしょうか。
今後もタスマニア関連の記事を書いていきます!!


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