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陰謀論に思うこと

私達は、世界の何処かに潜んでいる少数の支配階級によって、コントロールされている。
その策謀を暴き、支配から開放され、真の自由を手に入れなければならない。

ネットを覗いていると、こう主張する人々が少なからず居る事に気付かされる。
その支配階級は、ディープステート、イルミナティ、フリーメーソン、色々だ。金融王ロスチャイルドから、地球上の人類を超え、宇宙存在オーバーロード、はたまた時間をも超え、未来人。

そうなのかも。
確かにそうなのかも知れないし、それぞれの論者はそれぞれに証拠も提示してくる。否定できない。納得に値するものもある。殆どが根拠の怪しい眉唾ものだったムー時代とは違い、現代ネット社会では、かなりの信憑性を以て我々に語りかけてくる。

でも、待ってくれ。ちょっと待ってくれ。
3S、スポーツ、スクリーン、セックスは、我々が個々に望んだものではなかったのか?
誘惑され、翻弄され、支配されてるのは、支配層の巧みな企てなのか?
我々の自我は、そんなにも統制の取れた策謀に支配されるほど単純なのか?
それぞれの自己存在は、それぞれに自分に都合の良い思想と世界観を受け入れていはしないか?そのカオスは、良い意味でも悪い意味でも、そんな単一のシミュレーションに乗っ取られはしないのではないか?

つまりは、人類はもっと馬鹿なんじゃない?

出たとこ勝負で、場当たりで、放蕩で怠惰で、短慮で行き当たりばったりで、いい加減なんじゃないのか?

それぞれのエゴが錯綜して、渾沌として収拾がつかなくなったら、結局、存在するかどうかもわからないラスボスに、全部の罪をおっかぶせてるだけなんじゃない?

今、眼の前で自分のできることを精一杯やる。
それ以外、人間の営みとして確かな事はないんだと想う。
まあ、エンタメとしては、陰謀論もありなのかな。
それもまた、人間の営みだしね。


2023.8.28

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