あらゆる悩みが消え・・・なかったのだが。『反応しない練習』【読書感想】
「あらゆる悩みが消えていくブッダの超合理的な考え方」というのが気になったので、『反応しない練習』という本を読んでみました。
今回はその読書感想を書いていこうと思います。が、先に謝っておきます。結構否定的なこと書いてます。
それでも良いという方はどうぞこの感想文にお付き合いください。
『反応しない練習』草薙龍瞬さん著
悩みをなくそうとしない。「理解」する
第1章より。いきなりこんなこと言うのもあれですが、悩みをなくそうとしないって・・・僕、悩みをなくそうとしてこの本を読み始めたんですけど!?
悩みがある
悩みには理由がある
悩みには解決策がある
以上の順を追って理解していくことで、どんな悩みでも解決できるというのが、ブッダの合理的な考え方だそうです。
悩みをなくそうとするのではなく、解決するのだというニュアンスの違いなのかも知れません。
悩みの正体
仏教の世界では、苦しみの原因は”執着”にあるとよく語られるらしいですが、本書ではもっと深い原因として”心の反応”を挙げています。
あらゆる悩みを作り出しているのが”心の反応”だとするなら、僕たちが心がけるべきは”ムダな反応をしないこと”である。それが本書の主張なわけですね。
現代の私たちにとって最も切実なテーマは”承認欲”
これは超納得しました。僕の悩みもほとんどは承認欲求が満たされないことにあると、自分でそう思ってましたから。
これは人間だけにある欲求で、他の動物にはないらしいですよ。
で、それがわかったところでどうすればいいか、こう書かれていました。
承認欲という「心の渇きの正体」がわかるだけで、その不満状態から抜けてしまうのだそうですが、正直「そんな簡単にいくかな?」と思ってしまいました。
なぜなら、僕はすでに承認欲求が原因だと自覚しつつも、結構な期間悩み続けているわけですから。
ですが本書では繰り返し繰り返し、「正しく理解する」「心の状態を言葉で確認する」ということが書かれています。それくらい大事ってことなのでしょう。
納得がいかなったエピソード
本書に実例として書かれていたエピソードがあるのですが、ちょっとモヤっとしちゃいましたね。
要約すると、承認欲に関するトラウマが原因で自死を考えるまでに追い詰められたご婦人に、「悩みを正しく理解しなさい」とアドバイスしたら立ち直ったというエピソードなのですが・・・
そんなに追い詰められてた人が、そんな簡単に変われるかな!?と思ってしまいました。ブッダの教えとはそんなに即効性があるものなのだろうか。
本書ではこれ以降にも「ムダな反応をしないため」の考え方や手法が書かれています。
参考になる部分もあった一方、『ブッダの教えのもと、修行を積んでる人だからこそできることじゃね?』とか、『それができたら苦労しないよ』と感じてしまうことも多かったです。
仏教への知識が足りなかったために、脳が情報を受け付けなかった可能性もありますね。どうやら今の僕にはあまり合わない本だったようです。
ただ『ムダに反応しない』ためには、練習(修行?)が必要なんだということは学びになりました。楽して悩みをなくそうとしていた僕が悪かったということなのです。
ところで、Amazonでの評価が結構高いんですよこの本。僕には合わなかったけど、これを今読んでくださっているあなたには合う可能性もあるので、気になったらぜひ読んでみてくださいね!
以上、『反応しない練習』の読書感想でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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