金属質のやさしさ

ぴろぴろぴろろ。
ぴぴぴぴろろろ。

頭の中で、色が弾ける。光が心を打ち付けて、0時で止まった時計の針が、つむじをまっすぐに抜けていく。

音、に反応して生きている。
光、に反応して生きている。

それ以上はないし、それ以下にはならない。
反応すべき刺激の数々を、美しさとして感じとれる私は幸福だ。

たたたたたたた。
たたたたたたた‥

しん、と街から光が消える。
ふっ、と静寂が訪れる。

秩序が消えて、現実が残って、人差し指には小さなささくれがあって、少し気になる。

音も光も届かないところで、生きていく。
刺激がなくても、幸福でなくても、美しくなくても、生きたいと思う。

‥ぴろ。

常に前よりダサい語りを心がけます。