2021年個人的映画まとめ(今更ながらw)
2022年も寒くなってきて、年の瀬が迫ってきた頃ですが、、、
今更ながら、2021年の映画まとめを書きたいと思います。笑
2021年末は忙しくてまとめ作業が出来ず、ズルズルここまで来ちゃいました。
一応、毎年の締めとして定期的にメモは続けていこうと思っているので、遅ればせながら書いていこうと思います。
なので、ただの自己満&健忘録です。(ここ重要)
ちなみになのですが、2021年は引っ越しをして、徒歩圏内に映画館が5ヶ所あるエリアに来た事もあって、初めて新作の観賞数が100本を超えたという個人的な達成感を味わった年でした。笑
映画業界全体の印象
2020年に引き続きコロナの影響が強く映画館に来ている人もまだまだ少ない状況でしたが、「花束みたいな恋をした」「キャラクター」等の邦画での良作が豊富な年で、話題になっていた物はすごく混んでいた印象でした。
なかでも個人的には、「街の上で」や「「あの頃。」等の今泉力哉監督作の日常生活の延長線上にあるように感じるリアリティと普通ではあり得ないようなドラマ性が絶妙なバランス感覚で成り立っているのが、グッと来ました。
また、ジブリ作品や往年の名作のリマスター版上映が増えていた印象もでした。今まで家で観ていた映画を映画館という最高の環境で改めて観れるのはなかなかない経験で、より作品の魅力を感じられました。
これは今後もぜひ続いてほしいムーブメントですね。
洋画での作品傾向に関しては、ジャーロ映画の要素を含む良作が目立っていました。「ラストナイト・イン・ソーホー」や後述している「マリグナント 狂暴な悪夢」がそれに該当します。
特徴として、思い込みや自己認識が狂っていくような狂気や偏執的な精神・心理学的なテーマとしたスプラッター映画で、印象的な音楽と真っ赤な照明を使った強烈なビジュアルで美しい女性が殺害される様を描写するスタイルになります。
古くからあるこのジャンルに、女性をただ見せ場の殺害シーンの装置としてではなく、自立心の強い女性主人公の視点という現代的な要素として盛り込むことで、主人公の自己認識が崩れて現実と幻想の境が歪んでいくスリラーとして昇華されていました。
個人的に良かった4作
時間も経ってしまい、多くの映画がだいぶ頭から抜けていっていますが、未だに印象深い作品をピックアップしてみました。
なので、味わい深い作品よりもインパクトがすごかった物が多めです。笑
※それぞれの作品の感想は、映画を観た直後にFilmarksに書き殴った内容なので、テンションや分量に差があります。笑
ドント・ルック・アップ
監督: アダム・マッケイ
脚本: アダム・マッケイ
出演: レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、
ケイト・ブランシェット、メリル・ストリープ、ジョナ・ヒル、
ティモシー・シャラメ、アリアナ・グランデ 他
超絶ブラックなコメディw
久々にやべぇ映画に出会ったなって感じました。
現実の社会をデフォルメしつつもしっかり捉えてるからこそ、「ああ〜こんな事態になったら、こういう感じありそうだよねぇ〜」と感じさせるだけのリアリティがあって、『笑えるけど笑えない』といった絶妙なバランス。
僕的には序盤の彗星発見から世間に訴えかけるまでの流れは、結構笑えなかったですw
どんどん悪い方向に進んでいくストーリー構成上、中盤から終盤にかけてはリアリティラインが少し下がってくるので、単純に笑えるコメディになってくる印象。
ラストの展開はカタルシスはなくて少しモヤッとしたものが心に残るけど、だからこその社会風刺的な要素が入ったブラックコメディとして成り立ってるとも感じました。
俳優陣はどれもハマり役で、めちゃくちゃ良かったです!
自己保身の塊な大統領役のメリル・ストリープと、その息子で主席補佐官役のジョナ・ヒルが、THE権力側の人間って感じでムカつくキャラクター造形なのが最高でしたw
天文学教授を演じたディカプリオの、自信がないキャラから、注目されていくことで変化していくまでの演技は流石でした!
あと、中盤でいきなりティモシー・シャラメが出てきたのにはビビったw
マリグナント 狂暴な悪夢
監督: ジェームス・ワン
脚本: アケラ・クーパー、イングリッド・ビス、ジェームス・ワン
出演: アナベル・ウォーリス、ジェイク・アベル、ジョージ・ヤング、
ジャクリーン・マッケンジー、マッケナ・グレイス 他
本作の一番の魅力は、ジャンル転換のオンパレードです。
殺人鬼モノ、霊能力モノ、ボディホラー、アクション等、ジャンルがドンドン移り変わっていくのに合わせて、観てる側のテンションをドンドン引き上げていくのが爽快な作品です。
真相が明らかになってからの「後頭部メキメキシーン」とそこからのアクションはめっちゃ上がりました!
ホラー映画としてのノリではなかったですがww
今作は殺人のグロさエグさはそこまで高くないですが、真相の視覚的インパクトに比重を置くためにあえて抑制してるんだなぁって感じで、しっかりコントロールされた演出で好感が持てました。
あと、音楽の使い方が往年のB級ホラー感あって楽しかったですw
すごい偶然なんですが、本作を観る直前にブラックジャックの人面瘡の回を観ていたため、アバンタイトルの段階で内容がなんとなく読めてしまったのは、個人的にやっちまった感がありました。(作品のせいではなく、自分のせいなんですが(^◇^;)
街の上で
監督: 今泉力哉
脚本: 今泉力哉、大橋裕之
出演: 若葉竜也、穂志もえか、古川琴音、萩原みのり、中田青渚、成田凌 他
会話の中で生まれる「オフビートな笑い」、会話自体の「リアルなテンポ感」が秀逸な作品。
定点での引きの画角で会話を捉えてるシーンが多いので、役者さんのアンサンブルが肝になってくると思うのですが、会話の間が素晴らしくて本当にリアルな会話を覗き見てるような感覚になり、どうやってコントロールしてストーリーに組み込んでいるのかすごく気になりました!
脚本を読んでみたいし、撮影現場も見てみたいw
群像劇的な展開なのでストーリーをまとめるのが難しいと思いますが、個々のキャラクターがしっかりと立っていて魅力的ですし分かりやすい描かれ方をしてるので、途中でダレることなく観れました。
JUNK HEAD
監督: 堀貴秀
脚本: 堀貴秀
音楽: 堀貴秀、近藤芳樹
撮影: 堀貴秀
編集: 堀貴秀
堀貴秀監督がほぼ1人で7年かけて製作したストップモーションアニメ作品。
約4年をかけ制作した30分の短編作品「JUNK HEAD 1」を修正、追加撮影を行い、長編版として2017年に完成したのが本作になります。
本作に関しては、完全に1人で製作したわけではなく、実際には3~4人のスタッフが入れ替わり制で作業を行っています。
また、そのスタッフは短編版の公開時にお客として観賞しに来た方々で、感動して監督に連絡することで参加する流れになったそうです。
裏話からして熱すぎる上に、クオリティも凄まじく、マジで最高でした!
通常、ストップモーションアニメは作業工数が膨大なため、何百人もスタッフを抱えた大きなスタジオが2〜3年かけて製作していくの常識となっています。
堀貴秀監督は普段は造形作品を作るアーティストで、アニメーションに関する知見は全くない中で本作の製作をスタートしており、撮影に使う人形や撮影機材を自作したりする事で、地道に1人で製作を続けてきたそうです。
更にすごいのが、ほぼ1人で、しかも独学で作り上げたとは到底思えないクオリティ!!
奇怪な生物が跋扈する地下世界や可愛らしくもどこかグロテスクなキャラクター等、今まで見た事ない独特の世界観に序盤からワクワクさせられます。
また、本作のキャラクターは独自の言語で会話していて、全編字幕になっていることも世界観構築に大きく寄与しているように感じました。
ここまで、こだわりを持って細かく作り込んでいるのが容易に観てとれる作品も珍しいと思います。
マジでクリエイターは必見の作品です!
内容も、ひとりで地下世界に旅に出る主人公が、記憶を失いながらも、地下の住人たちとの交流で困難を乗り越えていくアツいストーリーになっており、最高に上がります!
本作はシリーズ作品になっていて、前日譚「JUNK WORLD」と後日譚「JUNK END」が製作予定なので、楽しみに待ちたいと思います。
2021年観た新作映画一覧
こんな感じ。
2022年も面白い作品が多くあり、まとめるのが大変ですが、ちゃんと1月中には出せるようにしたと思います。笑
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