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ミクロ・メゾ・マクロレベルで見た社会(社会学基礎理論)

大学院で学ぶ「学習のデザイン」、今回は社会学についてです。

前に「社会学は、個人と集団の関係性だ」と書きましたが、集団は規模によって見方が変わります。これを小・中・大それぞれで習ったことをまとめてみます。(まだ理解が浅く、間違ったこと書いているかもしれませんのでご了承を)


ミクロレベル

ミクロレベルは自分と相手の関係性です。大きな集団でなくても、人が2人いたらそこで社会は生まれます。

シンボリック相互作用論:人が行動したり言葉を使うのには、何らかの意味が含まれます。そして意味は社会の中で関係して人によって解釈されます。親との会話と、友達との会話では、意味が違ってくるという関係です。

IとMe:自分を内から外で見たときと、外から見たときの自分とで、見え方はそれぞれ変わります。自分が何か思ってる時のクラスの印象と、クラスの雰囲気から自分の印象といった違いです。Iは内→外でMeは外→内です。IとMeは相互作用があるので、内→外→内→外と繰り返します。

ダブルコンティンジェンシー:自分と相手がいた場合、どちらの行動や選択もお互いに関係し合うと捉え方です。廊下を歩いていて、ぶつかりそうなのでお互い避けあったら同じ方向に寄っちゃった、といった状況のあれです。

ドラマトゥルギー:人の行動をドラマのように見てみる捉え方です。2人がやりとりする場面では、パフォーマーとオーディエンスが入れ替わりながらドラマを織りなしていると見立てられます。例えば、パフォーマーは上級生か下級生かで期待される役割が変わり、振る舞いも変わります。

メゾレベル

メゾレベルは会社とかクラブとか、ある程度の組織的な機能をもった集団になります。個人の意思ではなく組織の意思、といった思惑がはたらいてくるのが特徴です。

官僚制:社会の発展にともない人が集まると、ピラミッド型のヒエラルキーの組織ができて役割や権限などが変わります(校長とか上級生とか)。集団が動くためには合理的・効率的であるけど、権威的になったり保守的になってしまう性質もあるので、一長一短です。

中間集団:集団が国と個人の間にたって両者を媒介する、という考え方です。例えば国に対して個人で反発しても無力に近いですが、中間集団が入ると影響を与えられます(教育委員会とか)。逆に国レベルでは個々人の対応は難しいけど、中間集団が取り締まることもあります。これもいい面もあれば暴徒化したり勝手ポリスを助長するリスクもあります。

準拠集団:人は集団から必ず何かの影響を受けているよ、という考えです。例えば、学校では「学生は勤勉であるべき」といった価値観のもと行動していたり(規範準拠集団)、同級生のテスト点数と比較して自分はダメだと思ってしまう(比較準拠集団)ような影響力があります。

社会関係資本:個人が持つ信頼性は価値になるよ、という考え方です。友達が多いと学校の宿題を助けてもらえたり、部活の部長であれば頼もしい人という信頼が得られたりします。直接的なお金よりも、社会的な信頼を積み上げる方が学校生活は充実するけど、すべての生徒には既に社会性が求められているともいえます。

マクロレベル

マクロレベルは人間社会全体で見たときの概念的な視点です。例えば金儲けの功利主義が世の中を支配しているなど、組織よりも大きい集団なのでコントロールできないことが特徴かもしれません。

主意主義的行為理論(わかりにくい名前だ):人がもしみんな自分の利益しか考えない功利主義なら社会秩序は成り立たないので、その考えは間違ってるんじゃない?という主張です。テストでいい点は取りたいけど、同級生は敵ではなくて助け合う関係性のようなものでしょうか。

構造ー機能分析:社会という実態のない存在を、機能として捉えてみようという考え方です。例えば「クラスでテスト成績が悪いときは補習時間をつくって点数向上を目指す」という場合、テストの点数をあげるための機能として組織構造が成り立ち、その機能は評価することができます。

中範囲の理論:上にあげたような理論は、どこか現実社会を見てないようなところがあります。理屈だけでなく、といっても現場の経験だけでもなく、両方を程よく取り入れて理論を組み立てようという考えです。良い授業をするには方法論も大事だし実践も大事といったことです。

等価機能主義:人が関わっている何かの現象には、それと同等の価値が得られているから起こっている、という考え方です。例えば不登校の生徒は、登校しないことで安全性が保てたりストレスを受けなくてよい環境を得ていると考えることができます。

学んだこと

この内容は実のところ、授業のあと2週間くらいnoteに書き直したり、図で整理してみたことで、やっと少しわかってきました。

難しかったけど、抽象概念が理解できるようになると、ものごとの見方がスッと開けてくるので、投げ出さずにまとめてみてよかった。社会学は基本的に難解な言葉での学問だけど、図で整理する学習方法はもっとあるのではないかと思いました。自分の研究テーマにつながってきそう。

今回はここまでです。


デザインとビジネスをつなぐストラテジーをお絵描きしながら楽しく勉強していきたいと思っています。興味もっていただいてとても嬉しく思っています。