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クラウドファウンディングお手伝い秘話

デザインルームワンの仕事のお話し。

地元の企業を「デザインでよくする」をしてきたデザインルームワンだが、今回クラウドファウンディングをお手伝い。(以下、略称CF)CF自体の告知・主催者のnoteは見かけるが、「お手伝い」目線もおもしろいかも!と思いつづる。

【クライアントについて】

静岡県内で飲食店を複数店舗展開。テーブルレストラン形式だったが、新規プロジェクトに挑戦する。ということでCFに初挑戦。

【やったこと・やるべきこと】


プロジェクトが進む中で「やったこと」そして「やるべきこと」について。まずはSWOT分析から。

【SWOT分析】


クライアントの分析を行う。SWOT分析とは「強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)」を書き出す作業。「強み」が多いと・とても良い。強みは武器なので「どんどん伸ばしていく」。
「弱み」「脅威」についても丁寧に分析する。ここが「=これから力を入れたいこと。(今は弱みだけど)」でもある。いつも新規販促をブラッシュアップ中、迷いが出てきたらSWOT分析に立ち帰る。指針になる分析だ。
今回は販促ツール(になるのか?)がCFなのは決定。
「CFをやる」ことは決まっていたので「クラウドファウンディング」でいかにクライアントのことを伝えるか。成功するために必要なビジュアル・テキストやリリースがなにか。がお手伝いの肝だった。

200716IMG_1087のて

【商品への理解】


リターンに「新商品」を検討のクライアント。実食にメンバー全員が参加。店舗提供と異なる「商品」を実食。ありがたく美味しく頂いたが、ここは仕事だ。メンバーそれぞれからシビアに意見が出る。「こんなパッケージだと良い。」「味のここが印象に残った。やはりイチオシなのか?」「この量はいかがか。」等

で・いよいよCFの準備に入っていく。今回利用したのはCAMP FIRE。いざ進めると「ここは押さえておかないと。」が続々とでてきた。

【押さえるべきルール】


・「目的と自己紹介は命」…アピール文、ビジュアルどちらも大事。いかに支援者の気持ちをつかむか。もし自分がCF主催者なら「自分の事をまず知ろう」。のせるべきビジュアル、伝えるべき強みがあります。今回、我々は一歩引いた眼でクライアントを分析できたのは良かったのかも。
CFサイト側には「あなたの熱い思いをありったけ書こう」とありますが、熱量はそのままに「冒頭でどれだけ心をつかむか。」を意識してテキストを準備するのが良い。
悲しいかな、長い文章でもじっくり読んでくれる人は少数なのだ。スクロールでざっと読み。されるリアルを心に留めたい。
・「リターンの種類と数はベストか」人が一度に見て認識できる数字は7つの組みまでという脳科学情報がある。リターンの種類は7つに収まるのがベストである。(初対面の取引先で次々名刺交換し5人目あたりから「どの人がどのお名前だったか。」混乱してしまった経験は社会人ならあるあるだろう。)

・「Q&Aは懇切丁寧に」
ここを伝える必要あるのか?という内容もQ&Aに載せる事を推奨する。思い出してほしい。CFでプロジェクトを知る人間は予備知識なしにプロジェクトとリターンを見ているからだ。また飲食店のCFについては「支援金に対してどれだけオトク感のあるリターン設定」かが見られている。
実は「ひとめ見て支援するのを決めた!」という支援者はQ&Aをじっくり読まないのだが、「迷う。」「支援する事は決めたがどの額にしよう。」と思っている支援者は「Q&A]を見ている。
「真摯なプロジェクトなのか」の判断と、「自分に合わない要素が無いか」を冷静に吟味しているのだ。しかし、ビジュアルや本文で「支援者の心をつかめた」場合も、やっぱりQ&Aは読まれない。Q&Aを設けず全く設問回答しないのはナシで。「基本的な設問回答情報」があればヨシ。というところ。

・「そのリターンにCFならではのベネフィットや特別感はあるのか。」
既に行っている販売方法では手に入らない商品構成でのリターン。であったり、CFで「支援者が(すてきな)お店を初めて知った」「支援者の応援したい気持ち」へのアクションが付いていると良い。

200716餃子ラフ白黒

掲載ビジュアルはこんな感じで進んでいった。「朗らかな従業員のお顔」「仕込みが分かる様子」が欲しいね。とラフを作成、デザイナーが掲載用に画像加工。
加工のしあがりの方向性は通販画像(新聞広告など)やショップチャンネルのテロップの出方をイメージしてほしい。あの仕上がりがCFでもマッチする様子。

【注意】ビジュアルは著作権を所有している物。肖像権を侵害していない物なのがマスト。で・実はプロジェクトが終わった後も「過去のプロジェクト」として掲載されるので注意。具体的には顔出しOKな従業員なのか。(肖像権)お店の商品ならば、ほぼ永続的に扱うものなのか。後者については「過去のプロジェクト」を見て「お店」「商品」を知る人もいる点として考えておきたい。

200715餃子加工前後

【やればよかった…かも?】


・「話題性のあるリターン」…例えば限定数 Xセット、支援金額¥xxxxx(ここは他のリターンとくらべ格段に高い金額設定)で「ぎょうざ1年分!のリターン(ひとつきに1度あなたのお宅に届きます)」とか。高い金額での支援枠があると「特別感」も「話題性」も満たすのかもしれない。
 反対に、リターンにはすべて手紙がついている。という「支援に対してあたたかい気持ちで感謝を伝える。」というような素朴な手法も有りだ。
シンプルでコストはかからないがCFの限定にはなる。

・「プレスリリースへの注力」…今回のクライアントはSNSでのプレスリリースと店舗告知を実施。すでに店舗でのファンがいること。また今回の一番のキーはオーナー様の人脈の広さ。人脈が広いならSNS利用の効果がある。

しかし、プロジェクトの目的が「新しい商品や発明品の実現化」「おもしろさ先行(SNSでバズるような話題性)」ならば思い切って「宣伝にお金を払う」ということで「バリュープレス」「ドリームニュース」の利用もおすすめかもしれない。「バリュープレス」だとプロジェクトの募集期間中にフリーでの配信も一回できる。


SNSのつながりやフォロワーが少なくても「新しい商品や発明品」については「お。おもしろそう。」でCF支援者を集められる。そんなことも発見だった。「note]で「開発秘話」をつづっていくのもいい方法
「note」は他ブログより特に向いていて、たとえばCFを始めるまでの期間を定めて書いていく方法はぴったりだ。実際に会う人に「もうすぐ始まるんだ。」と話したり、も・もちろん有効。
大事なのは「クラウドファウンディングをやります!」段階からしっかり告知すること。草の根作戦になっても「事前告知」が大事なのだ。

【まとめ】


飲食でのCFと、新商品・発明品でのCFとまったく方向性が違う。後者だとリターンは期待されてなかったりする。そこは「日本で初めての○○なフェスを開催したい」とかとも似てるのかも。

でも、CFは「だれかの夢を応援する」プロジェクトなのはみんな一緒だ。支援者は実は「リターンはリターン」で、無いよりあればいいね。な気持ちでいたりする。「わくわくさせてくれる気持ち」に「支援のお金を払う。」と考えるといいのかもしれない。(それでも飲食でのプロジェクトはリターンのお得感と満腹度が最終ジャッジ基準になっちゃうのだが。)

こんな感じに進んでただいま公開待ちのプロジェクト。よかったら覗いてみてください。2020年7/28にスタート予定!(スタート後には本番リンクを張り直します。)

ありがたいことに良いスタートが切れています!

デザインルームワンは「開業応援」「オープニング販促」承ります。クラウドファウンディングも指南いたしますよ。「考え中」も「どんなものか知りたい。(自分が始めるにはどうしたらいいの?)」もお助けします。
「画像準備だけお願いしたい。」も対応しております。お気軽にご相談ください。

また、CFのテキスト内容ではStartUp Weekendの中本さんにも相談させて頂いた。中本さんお忙しい中本当にありがとうございました!

またCFのアイデア、相談から生まれたアレコレをつづりたいと思います。

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