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学生・未経験デザイナーさんのポートフォリオレビュー!【UIデザイナー志望Tさん】

このレビュー記事は、ポートフォリオを見て欲しいとDMを頂きまして「私のnoteでレビュー内容を公開してほかの方のためにもなるなら」とご提案したところ、ご了承を頂きまして実現いたしました!とても勇気のいることだったと思います。まずはTさん(仮名)の勇気に拍手を!ありがとうございます!

さて私も、ほかの方のためにもなるならと、自らのハードルを上げてしまい、なかなかドキドキしているのですが、私の経験を活かした目線でレビューできればと思っております。

Tさん(仮名)
・志望:UIデザイナー
・現状:UI/UXを独学で学び、就活中
・ポートフォリオの形式:PDFデータ

全体

Tさんの場合は、具体的なレイアウトやデザインの添削っぽいものではなく、どちらかというと構成や内容をよくしていけそうなヒントを中心に書き出してみました。

イイネと思ったところ

👍 メッセージ性のある構成
ただ制作物を載せるだけでなく、巻頭と巻末にメッセージを入れたり、制作物も説明をしっかり入れています。

👍 丁寧な作り
デザインした画面をモックアップにはめたりと、とても丁寧に制作されています。

モッタイナイと思ったところ

🥺 「Portfolio」のスペルミス
私もよくやらかすので人のこと言えないのですが、結構みなさん「Portforio」とスペルミスしてるの見かけること多いので気をつけましょう・・!

🥺 人柄がみえにくい
プロフィールは経歴・参加プロジェクト・スキルのみで、また、メッセージは世の中や社会など大きな視点で書かれており、Tさん自身の感じたことや経験があまり盛り込まれていません。そのため、メッセージに納得感が出てこないのだと思います。Tさん自身のありたい姿や目指す方向性が、会社の方向性やカルチャーにマッチしているのかイメージが湧きづらいと感じました。

🥺 全体的に会社や事業の資料のようにもみえてしまう
Tさんのポートフォリオを拝見して感じたのは、「私を雇ってください」というより、「私の自主制作したアプリを提案します」という印象でした。おそらく、そういった会社や事業の資料を多く参考にされたのかなと思いました。

もっとよくなりそうなヒント

💡 採用側の興味をそそる、自分の舞台裏を盛り込んでみよう
どちらかというと、採用側の会社は自分にとってお客様ではなく、身内に近い存在です。あなたの友人が例えば動画を作ったとして、その内容の紹介だけでなく、制作過程で大変だったことや学んだこと、どんな思いで動画制作に打ち込んでいるかなどの話は興味をそそりませんか?
制作の過程で、何をみて何を感じたのかを聞くと、どのように制作をしていたのかイメージしやすいので、採用側の人も「この人と一緒に働いたら・・」というイメージが湧きやすくなります。

💡 自分の強みは相手のメリットになるかを考えよう
意外と言葉は、自分視点だけの内容になりがちです。そうすると、相手も自分ごとに置き換えるのが難しくなります。共感も得づらくなってしまうのですね。

Tさんのポートフォリオなら、
「どんな状況でも諦めない」→ 採用する会社側のメリットは?
を考えてみると、もう少し相手視点の言葉に置き換えることができるのではと思います。

💡 あなたの夢や目標を応援したくなる内容にしてみよう
会社や会社のメンバーは与える相手ではなく、一緒に伴走する人たちだと私は思います。Tさんの「人の痛みを理解できるデザイナー」と言い切っており、一方的に提供する言葉に捉えられなくもないのです。

なので、Tさんの場合なら、例えば
「人の痛みを理解できるデザイナーでありたい」
「人に手を差し伸べ寄り添うデザイナーを目指しています」
という言葉に少し置き換えてみるだけで、応援したい、一緒にやっていこうと思えないでしょうか?

あと、最後のイラストが素敵だったので、こんな構成にするのもいいなと思いました。あくまでもご参考まで。→

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💡 ネガティブなイメージを使うときは成功したイメージもセットにしよう
または成功したイメージのみを置いた方が、相手の心に悪い気分よりも良い気分が残ります。ビジュアルの印象って言葉よりも結構強く印象に残ってしまうので気をつけたいところです。

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見ている人は、なんだか後味が悪いまま次のページへ進んでいくことになってしまいます。

💡 ほかの人のポートフォリオもいろいろ見てみよう
Tさんに必要なのは、レビューしてもらうだけでなく、ほかの人のポートフォリオをいろいろみてみることではないかと感じました。その方がポートフォリオの内容が少し会社資料っぽくなっているところから抜け出すヒントを得られそうに思えます。

なかなかネット上では実例を探しきれないかもしれないので、採用イベントに参加してみたり、デザイナー仲間を見つけたり、それこそデザイナーさんにレビューではなく過去に作ったポートフォリオをみせて欲しいとお願いしたりなどの方がいいかもしれません!

そして、就活のポートフォリオは、「制作物ステキですね」「仕事を依頼したい」がゴールではなく、「一緒に仕事したい・働きたい」と思ってもらいたいものなので、あくまでも就活用のポートフォリオを参考にするのがオススメです!

Special thanks:
今回ご協力くださった T様

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Twitter(@ayumidesign)にご連絡頂ければ、こんな感じでよければ合間みてレビューできますのでよかったら〜!

最後まで読んで頂きありがとうございます。頂いたサポートは私の癒やし担当、愛猫シャーロックの胃袋にしっかりおさめます!