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【DIG THE DESIGNER special】vol.1 カクテルメイク きなこさん<転職編>

こんにちは、デザミツの長島です。デザミツと、姉妹サービス「PLAY THE DESIGNER(以下、PTD)」との連動企画がスタートしました!その名も【DIG THE DESIGNER special】。未経験や異職種からデザイナーとなって活躍中の“あの人”にインタビューし、自分なりの学習方法や、転職・就職における経験談をお聞きしていきます。

初回となる今回は、銀行員から未経験でデザイナーとして転職し、活躍中のきなこさんにインタビュー。デザミツ公式noteでは、キャリアカウンセラーのツモマーも加わり、後編となる<転職編>をお届けいたします。

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前編となる<学習編>はこちら!

■伝えたいことが伝わるポートフォリオを極める

ーー<学習編>ではデザインの学習法や30日連続トレースについてお聞きしてきましたが、ここからは転職時のことについて教えてください。きなこさんは銀行員からの未経験転職でしたが、ポートフォリオはどのようなものを用意しましたか?

きなこ:勉強した内容を、失敗例も含めてまとめました!正直アウトプット自体には自信が無かったので、例えば「5日間の間にどうアウトプットが変わっていったか」といった方向性で見せていました。トレースについても掲載しましたが、一つ一つにフォーカスするのではなく、「30日連続でやった」こと自体をポイントにしていましたね。

あとはポートフォリオサイトも冊子も、たくさん盛り込んでも伝わらないだろうと考え、どちらも自分が伝えたいことを3つに絞りました。面談などで「質問はありませんか?」と聞かれた際はチャンスで、必ず「ポートフォリオを見てどう思ったか」を聞くようにしていたんです。自分が意図していたものと相手が感じたものが違ったら、その差分をなくすために急いで修正して次に持っていく、ということをやっていましたね。

ーー非常に戦略的ですね!

きなこ:伝えたいことが伝わっているかどうか聞けたのは、自分にとってもすごく勉強になるし、良かったと思っています。時間も無かったので、自分のアピールポイントを考えてそれが伝わるように作りましたが、現在の会社(カクテルメイク株式会社)にも「成長の可能性を感じた」と言ってもらえました!

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転職活動時に制作したきなこさんのポートフォリオ

ポートフォリオ作りでの工夫は、こちらのnoteにも綴られています

ーーちなみに、今もしポートフォリオを作るとしたら、どのように取り組みますか?

きなこ:内容はかなり変わると思います!まずは、同じような働き方をしている方がどういったポートフォリオの作り方をしているかを調べるかな。その時にもし行きたい会社があれば、その会社のデザイナーさんが何を求めているかもSNS等で調べてから作り始めると思います。

ツモマー:多くの人が「見た目の正解」を求めているから、どれも同じようなポートフォリオになってしまうのですが、そのテンプレートがあまり適していない場合も多いように感じます。例えば、PC/SPそれぞれのデザイン画面をどーんと掲載しているポートフォリオをよく見かけますが、見る人からすると小さくて何も分からないですよね。大切なのは、入社した際にどう一緒に働けるのか、会社にフィットするか、会社としてその人に何を与えられるか、等のイメージを担当者が持てるかどうかなんです。ポートフォリオで悩んでいる方も多いので、デザミツではその添削なども行っています。

■デザインへの期待感やデザインチームのリアルを知ることの重要性

ーーきなこさんは、転職時はどのように会社のリサーチをしていましたか?

きなこ:もともとはWEB制作やアプリ制作の会社への転職を考えていたので、まずは自分がSNSでフォローしている方々の会社について調べました。さらに、自分が使っているアプリやトレースしたアプリの会社さんなども調べていく中で、初めて事業会社というものを知ったんです。

ーーそこでもトレースが役立ったんですね(笑)。会社選びではどのようなポイントを見ていたんでしょう?

きなこ:最初は「自分が好きなアプリを作っている会社に行きたい」と思っていましたが、色々な人に話したりしているうちに、そこで働いている人たちの考え方に尊敬や共感が出来るかどうかも重視するようになっていきました。あとは、事業会社だったらビジネスサイドのメンバーとも関わることが多いので、その会社自体がデザインに価値を感じているかどうかなども見ていましたね。

例えば、会う方や面接する方が「今自分が作っているプロダクトにデザインの力が入っていけば、もっとグロースできると思う」といった話を具体的にしてくれると、モチベーションになりますよね。デザインの可能性を信じてくれるということは、つまり自分がデザイナーとして入社した場合も、方向が間違っていない努力をすれば信頼してもらえるはずだと思ったので、そういうところを見ていました。

ツモマー:デザインに対する会社自体のスタンスや、デザインチームの構成ってすごく重要ですよね。デザミツでは、企業の方をお呼びしたオンライン説明会も不定期で開催しているのですが、皆デザミツ用に資料を作ってくれているんです。どの会社さんの資料や説明もすごく良くて、自分が入社したくなっちゃうぐらい(笑)。人事の方とデザイナーの方が二人一組になって会社紹介をしてくれるんですが、会社のフィロソフィーや事業についてだけでなく、デザインチームの体制や取り組み方、求めるデザイナーの詳細なスキルセットなどにも触れてくれるのでおすすめです。

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デザミツのオンライン説明会では、
より踏み込んで企業に「デザインへの取り組み」についてお聞きします

きなこ:いいですね!もし自分が転職中だったら、絶対にデザミツ使いたいです(笑)!

ツモマー:あとは、そうした企業さんと向き合う転職エージェント側にもデザインに対する知識や理解が必要になります。現在デザミツはデザイナーである僕と転職エージェントとでパートナーを組んでいるので、それが出来るのかなと思っています。

ーーちなみにきなこさんは転職時、会社内のデザインチームの体制のことはどれぐらい把握していましたか?

きなこ:当時はあまり知らないまま入社を決めたので、入社してすぐの頃は、自分はデザイナーとしてどういう立ち回りをすべきなのかが分からず辛い思いをしたこともありました。なので、実際のデザイナーさんが資料を作ってくれて、求めている人や働き方について話をしてくれるのは心強いですね。入社してからのギャップも少ないし、早く慣れればスキルアップにも時間をかけられるし、いいこと尽くし!私も今なら「デザイナーはどういう役割で、どういう動きをすればチームに貢献できるか」を話せると思います。

■相手に合わせたコミュニケーションで、職種の壁を超える

ーー入社して時間もたち、会社にも慣れたかと思いますが、当初不安視していた立ち回り方やコミュニケーションについてはどうですか?

きなこ:お互いを知ることが大切だなと感じています。例えば、ビジネスサイドの方とデザイナーとでは様々な違いや壁があります。会社の中でも、自分が思っていることと相手が思っていることは全然違うのに、そのギャップに気付かないまま話していたため、すれ違っていた…ということがあったりします。

銀行員の時は皆職種が同じで、基本的には近しい言語で会話が出来たのですが、事業会社にはマーケター、セールス、クリエイター、エンジニア、デザイナー…と本当に様々な職種の方がいて、皆それぞれの領域を極めています。だから、同じことを言っても全然捉え方が違う。よく「伝わっていないは、伝えていないのと同じ」と言われますが、お互いの歩み寄りがとても重要なんです。

ーー銀行員時代とのギャップは、かなりありそうですね。入社後、どのようなコミュニケーションの工夫をしてきましたか?

きなこ:例えば、作ったデザインの共有方法もデザインチームとビジネスチームでは異なります。デザインチームであれば、FigmaのURLを載せて「ここを調整しました」で済みますが、ビジネスチームの場合はpng画像で「ここをこう変えました!」とキャプションを入れてより丁寧に伝えたりします。他にも、「ここ使いやすくしたいな」という意見が出たら、まずは簡単にでもデザインを作ってみて、それを見ながら話し合えるようにしています。

ーー相手に合わせたコミュニケーションは大切ですよね。きっときなこさんのそうした心がけもあって、だいぶ活躍の場が広がっていますよね!

きなこ:実は今年4月に新卒でデザイナーさんが入社してきて、先輩として一緒に働いています!一緒に「どうやったらうまく伝わるか」を模索することが多いですね。自分もまだまだ基礎が固まりきっていない中で教える側になったので、「やり方は教えるけど間違っていたら私にも教えて」というスタンスで取り組んでいます。

そのデザイナーさんにお話したのは、「自分が作ったものを見せる時は、どういうフィードバックが欲しいのかまで考えよう」ということ。皆時間がない中で見てくれているので、デザイン共有のやり方などから伝えています。外部のウェビナーを一緒に受けたり、共に成長中です!

ーー素敵ですね。最後に、きなこさんがこれから目指していきたいデザイナー像について教えてください。

きなこ:サービスを作れるデザイナーになりたいです。その中でも大切にしているのは「プロセス」。最近、自分が得意なことは何かを考えていたんですが、「やってきたことを振り返り、プロセスを作りながらアウトプットを作っているのがいいね」と言ってもらえたんです。そう言われるまでは気付かなかったけど、確かにすごくプロセスを大切に思っている。「どういう意図で作るのか」から制作のプロセスを大切にして、皆に愛されるサービスを作っていきたいです。

ただ、今何かプロダクトの構想があるわけではないので、色々な人の意見を聞いて、この考えも変わっていくかもしれません。これを言うと、会社の人からは「足りないことまだまだあるから頑張ろう!笑」と言われるんですけどね(笑)。今は会社で小さな目標をたて、それをクリアできるようにビシバシ修行していこうと思います!


Interview&Text:Shiho Nagashima
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