スタートアップにCXOが必要な理由 - サービスとどう向き合っていくのか
この記事は、2018年2月16日に執筆されたものです
みなさんこんにちは、UIデザイナーの井上です。
前回私が書いた記事
Twitterを中心に多くの反響をいただきましてありがとうございます!
「デザインガイドライン・Sketchデータを是非公開して欲しい!」との声を多くいただきましたので、今後公開できる範囲で公開していけたらと思います!
さて、今回は2018年02月09日に行われた「スタートアップにCXOが必要な理由 - CXO Night #2」のイベントレポートを書いていきます。
また、イベントレポート記事+Twitterのハッシュタグ(#cxonight) でツイートを見ていただくとよりイベントの雰囲気がより伝わるので、ぜひチェックしてみてください。
このイベント、びっくりなことに150人以上の参加者が集まりました。
デザイナーが中心となるイベントでこの規模の参加者が集まるイベントに行ったことがそんなになかったので、完全にお祭り状態でした!!(笑)
01.CDO/CXOがいる会社で働く若手トーク
まずは
貴島 衛さん(@sadako_a)、こばかなさん(@kobaka7)
北川 怜於さん(@Elu_Leo)、広野 萌さん(@hajipion)
この4人がCXOのいる会社に勤めて感じた変化や今後のキャリアについて語ってくれました。その中で特に気になった話に触れていきたいと思います。
CXOがいる会社で働いてみて何か違いはあるか?
CXOがいることで"ユーザーの体験"を突き詰めていくことができて、
突き詰めた先に売り上げがある。また、会社にUXやデザインの文化を浸透させることができる。
こばかなさんの言葉ですが、おそらくCXOがいる会社とそうでない会社の大きな違いがこの言葉に現れていると思いました。
プロジェクトを動かす上で"ユーザー体験"を一番先に考えることでサービスを本質的に良くしていくことができて、その先の成果として売り上げを生むことが可能である。
そしてこれを実行するためには、社員一人ひとりがUX、デザインの重要性というものを意識できている状態を作り上げることが必要になってきます。
この手助けをしてくれる人がCXOです。
なぜデザイナーが上記で述べた事をするべきではないかというと、
UI/UXデザイナーはより良い体験をデザインすることに注力するべきであり、その中で出てきた「お金」「文化」「時間」などの社内の問題に対して時間を割くべきではない。
また、「お金」「文化」「時間」などの社内の問題自体があるべきではない。
とTHE GUILDの深津さんは話してくれました。
CXOのいる会社では、デザイナーがデザイナーという役割を最大限発揮できる。
またサービスにとっての最大の成果をもたらしてくれるんですね。
02.デザイナーとして経営に関わる
次は
池田 拓司さん(@tikeda)、坪田 朋さん(@tsubotax)
がデザイナーとして経営に関わる理由を中心に話をしてくれました。
デザイン組織をつくる前に「デザイナーの5つの評価軸をつくる」
1. エモーショナル(感情に訴える力)
2. わかりやすさ(ユーザビリティ)
3. 技術(例:ユーザーからの抽出力がうまいなど)
4. スピード
5. 影響力(仕組みをつくっていく力)
池田さんはこの5つの軸を、デザイン組織の仕組みづくりの前に作ったと話してくれました。
CXOやCDOがいない会社でもいいデザインをする会社にはいいデザイナーがいる
経営のことをどう学べばいいか?というよりはまずデザイナーはデザインをするべきである。
そのために先ほどの「デザイナーの5つの評価軸」をつくることで、多くの人員を確保するより、一人一人の力を何倍にも何十倍にも大きくそして組織を大きくしていくことができます。
というお話をしてくれました。
サービスの評価とデザイナーの評価を完全に分けることが重要みたいです。
03.CXOが加わってcakesとnoteのデザインチームが目指すもの
最後に
加藤 貞顕さん(@sadaaki)、深津 貴之さん(@fladdict)
がnoteのデザインチームが目指すものとは何なのかを語ってくれました。
サービスは自分の目でみて、自分がユーザーと繋がって行く
深津さんはnoteというサービスを成長させるために、誰よりも記事をチェックしているし、インタビューをしていると言っていました。
私たちデザイナーは普段手を動かすことに注力しているので、組織的にユーザーインタビューなどをしっかりやる体制が整っていない限り、なかなかユーザーに直接触れる機会というのはありません。現場のデザイナーですらそうなのだから、CXOともなればなおさらユーザーに会う機会は少なくなってもおかしくない。しかし、深津さんは、CXOの役割として、直接ユーザーにインタビューをし、社内へその意見を反映しているそうです。
今までの話もそうですが、CXOは作り手とユーザーを繋ぐ磁石のようなものだと思いました。これは作り手とユーザーだけでなく、エンジニアとデザイナー、デザイナーとプロダクトオーナー、また仕事と作り手など様々なものに対応することができるものだと感じます。
大事なのは相手の目線、立場になってコミュニケーションすること
私たちクラウドワークスもそうですが、「CXOがいると上記で述べたような成果が得られる、ではCXOがいない会社はそうでないか」と言われるとCXOがいない会社でも同様の成果をもたらすために行動することができます。
それは、一人ひとりが話す相手の目線・立場になって話をするということです。
これは深津さんの言葉ですが、CXOでない私たちが一番早く取り組めることがだと思っています。
これからサービスにどう向き合っていくのか
ここまで紹介してきたイベント内容を踏まえ、今後クラウドワークスのサービスにどう向き合っていくのかというのが一番重要です。
CXOをいきなり採用したり、その文化をいきなりエンジニア・営業・プロダクトオーナーなどに強制するのはあまり現実的ではないと思っています。
むしろ、社内の崩壊やプロジェクトの破綻になりかねません。
やはり、
大事なのは相手の目線、立場になってコミュニケーションすること
上記でも述べた通り、これが一番大事なことではないかと思います。
コミュニケーションを円滑にすることは、社員ひとりひとりの力を最大限に発揮することにもまたその力を何倍にも何十倍にもすることができます。
より社内の結束・力が高まりプロジェクトを成功に導き、それがサービスの成果となって最終的に会社の成長に繋がります。
まずは自分から、コミュニケーションを通してサービスに向き合っていきたいです。
クラウドワークスもLTさせていただきました!
さて、実は今回弊社デザインチームのマネージャーである新岳志(@copyrashi)
がLTをさせていただきました!!
クラウドワークスには長いあいだ、プロダクトデザイン組織がありませんでした。
そんな私たちがデザインの文化を作るためにどんなことを大切にしてきたのか、
というのが今回のLTの内容になっています。
スライドを公開するので、ぜひのぞいてみてください!
また、その一環としてつくったUXガイドラインも過去の記事で公開しているので
こちらも一緒に読んでいただくと嬉しいです!!
おわりに
今回のレポートいかがでしたでしょうか?
イベントに行ってない方にも「熱いイベントでした!!」ということが伝わってくれたらいいなと思います(笑)
クラウドワークスのデザインチームはサービスの改善に向け、様々な取り組みをしています。もし、「一緒にイベントを開催したい!ワークショップやりたい!」「デザインノウハウが知りたい!イベントで登壇してほしい!」という方がいらっしゃいましたら、ぜひTwitterのDMでお気軽にお問い合わせください。
以上、井上のイベントレポートでした!