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古代エジプトの数学を学ぶ

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古代エジプトにはピラミッドをはじめ多くの巨石建造物や彫像が残されています。また世界最古の文字の一つである神聖文字(ヒエログリフ)があり、高い文明を誇っていたことがわかります。最近…
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リンド・パピルスの問題がマザー・グースに隠れている!? 〜エジプト算法〜 

〔 古代エジプトの数学書「リンド・パピルス」の問題を解く〕では、古代エジプトの数学書リンド・パピルスに書かれた表を使って、古代エジプトの人々がどのような方法で計算をしていたのかを考えました。リンド・パピルスに書かれていた問題は、次のような表でした。 上の表は次のように解釈することができます。 この問題にとてもよく似た問題が、中世ヨーロッパの文書にも書かれているのです。  古代エジプトでリンド・パピルスが書かれた時代から2千5百年以上後の中世のヨーロッパに時代を移しましょ

古代エジプトの数学書「リンド・パピルス」の問題を解く 〜リンド・パピルスの新解釈〜

「リンド・パピルス」79番目の問題【完全数のお話】では、ネズミ算のお話をご紹介しましたが、古代エジプトにも似たようなお話があります。今回はリンド・パピルスと呼ばれる数学書に書かれている問題について考えましょう。リンド・パピルスは古代エジプトのアーメスという書記官が書いた数学書で、「アーメス•パピルス」と呼ばれることもあります。リンド・パピルスには数学の例題と解答が収められています。 その中の一問、79番目の問題には、次のような表だけが載っています。 スペルトとヘカトは小麦の