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価値観が変わる!2022に読んでよかった本5選

読書家ではありませんが、昨年はコンスタントに毎月5-10冊の本を読みました。本当に活字が苦手な人間なので、まずは読書への姿勢からと、読書に関する本を何冊か拝読しました。そこで、同類の本を4冊ほど立て続けに読むと定着するということで、人類史であれば人類史本を立て続けに4冊、といった具合に読んでいきました。その中で、2023の今でも脳内に定着している個人的なおすすめ本を備忘録も兼ねて記しておきます。

1 『死ぬほど読書』 丹羽 宇一郎 著

丸紅を再建した丹羽さんの書いた本です。最初に読書本を立て続けに読んでいたときに出会った一冊です。丹羽さんは社内に蔓延っていた不正が、業績と社員の意気に悪さをしていると気がつき、自分の責任として不正を一掃したエピソードが印象的でした。この人ならついていきたい、と思わせる人間性です。この方は大変な読書家ですが、孫正義が体調が悪く入退院をしていた2年弱で4000冊もの本を読んだということに触れ、偉人は例外なく読書家だ、と断言しています。読書は人間を成長させる栄養なのだと、この本で知りました。読書を決意したらまず初めにモチベーション維持のために読むことをお勧めします。丹羽さんかっこいい生き方もファンになりますよ!

2 『私の財産告白』 本多静六 著

25歳から貯金を始めて40歳余りで現在価値で約100億円もの資産を築いた本多さんの著書です。1951年に初版が出された本書ですが、今も財産管理において色褪せない内容になってます。具体的なノウハウは後述するとして、何にもまして大事なのは倹約である、と筆者は説いています。給料が少なかった頃から1/4を天引きして貯金することに決め、それを守りました。ひもじくておかずが何も買えず、少量のご飯に胡麻だけかけて食べたというようなストーリーも描かれており、そうまでしても天引き貯金を守り切る意志の強さが印象的でした。そうして、溜まってきたお金を芯として、復興期の日本において時勢のあった林業などに投資し続けることによって雪だるま式に財産を築きました。具体的な方法として紹介されているのが「二割利食い、十割益半分手放し」で、株が20%上がったら利益を確定させること、さらに倍になったら、買値分は現金化し利益を確定、もう半分を投資し続けるというスタイルです。天引き貯金はidecoでですが早速始めました。小手先ではない投資姿勢を学びたい人にお勧めです。

3 『お金の増やし方』 厚切りジェイソン 著

General Electricに勤めていたジェイソンさんが、日本で芸人に挑戦できたもの、ひとえに資産運用の成功にあるといいます。ある程度の資産があるからこそ、失敗を恐れず好きなことにチャレンジできるというのはもっともです。ジェイソンさんも本多さんと同じく倹約の大切さを謳っています。1ヶ月で買ったものは何?と聞かれると、何もないよ!と答え、芸人友達にもらったパーカーをずっと着ている、というエピソードが印象的でした。
具体的な資産運用方法は簡単で、米国株中心の投資信託で手数料の低いところに毎月投資し続ける(ドルコスト平均法)が良いといいます。ジェイソンさんはバンガード社の指標に従うVTIという投資信託に投資しており、日本では楽天VTIが手数料0.163%と高くないことからこちらで投資を始めることを勧めています。アメリカ市場は年率7%で成長し続けており、世界人口が増えている現状、消費者の欲求を満たしているアメリカ市場は成長を続けるという予測が根拠です。ただし、GAFAMが牛耳っている状態が続くか不透明なので、TOP500社米国株から、ベンチャーを含めた2000社を含むVTIに最近乗り換えたとのことです。貯金は継続的に投資信託に移して行った方が賢明だと知りました。貯金するのは勿体無いとわかるので、貯金していて投資を始めようか迷っている方にお勧めです。

4 『銃・病原菌・鉄』 ジャレド・ダイアモンド 著

なぜヨーロッパは発展し、人類誕生の地であるアフリカは文明が遅れているのか?ーそれは人種の優劣の問題では決してない これを証明する一冊です。世の中になんとなく存在する人種の優劣感を真っ向から否定しますが大変説得力があります。特に大きな論説としてユーラシア大陸は横に長く、アフリカ大陸は縦に長いので、横に長い方が大陸の東西での気候に大きな変化がなく、家畜や農作物が伝播しやすかったのが大きな要因だったとしています。また、アフリカでは家畜にできる動物がほとんどいなかったことや、多年生作物が主で、生産性に優れた一年生作物が育ちにくかったことなど、要因は他にも挙げられます。家畜や農作物が効率的に生産できることによって、狩りをしなくて良い文化人を養うことができ、それこそが文明を育てる大きな要因となりました。今まで考えもしなかった人類のこと、人類史の面白さを教えてくれた一冊です。教養として世界の歴史を知るのにうってつけです。

5 『限りある時間の使い方』 オリバー・バークマン 著

人生は4000週間、というキャッチコピーを伴う本書。効率化をした先にあるのは、さらなる忙しい日々である。と、タイムマネジメントや効率という言葉を真っ向から否定しています。そして、全ての行動基準を目的志向ーそれは何のためにやるのか?それをやって将来のためになるのか? と考えるのも今を生きづらくなっている一因だといいます。プロのピアニストではないし、ピアノは上手くない、でもピアノを楽しむ時間。何のためでもないけど楽しい時間こそ、人生の大切な時間であると。将来のために今を犠牲にし続けた上に何が残るのだろうと。全ての人は何者かになろうと必死ですが、広大な宇宙の長い歴史の中では、偉人も庶民も大した違いはありません。今を生きることを考えさせられる小手先だけではない一冊です。

以上です。図書館で取り寄せなどもできるはずなので、買わなくても読めると思います。ぜひ2023は多読の年に!私も今年もコンスタントに読んでみようと思います。そういえば、今年早速読んだ本で、2023年ジブリの映画化が予定されている『君たちはどう生きるか』も大変良い本でした。『人間性』を丁寧に綴っている宝物みたいな本でした!


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