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テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ

いつか行ってみたいと思っていた国立新美術館。
全面ガラス張りで湾曲したフォルムの国立新美術館。
インスタで話題の天空の喫茶店がある国立新美術館。

ただ美術館の魅力もさることながら、今回行った展覧会「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」本当によかった。19世紀以降の「光」を捉えた作品が大集結。思わぬ名画との対面。そして人生初のインスタレーション。

2023年8月19日。この日は上野で開催されていた「マティス展」の会期終了日前日。滑り込みで見に行こうと予約サイトを見たところ、、まさかの売り切れ。しばしぼーっとしてしまったが、切り替えて「美術展ぴあ2023」を開く。

すると、会期中の展覧会を発見。今回の「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」だ。「美術展ぴあ2023」でも2ページの見開きで特集しており、なんといってもターナーの作品が見れるということで即決。

先月まで全く絵画に興味がなかった自分だが、ターナーの『雨、蒸気、速度――グレート・ウェスタン鉄道』の複製品を小さい頃に見たのを覚えていたのだ。今思うと汽車が好きで見ていたんだろうと思うが、なんでこんなにぼやけているだろうと子供ながらに思った記憶がある。

そんなこんなでやってきた国立新美術館。乃木坂駅で降りて、六本木の閑静な住宅街を抜けると見えてくる。

正門を抜けると美術館に行く楽しみの一つ、魅力的なピクトグラムが迎え入れてくれる。今回は傘置き場。なんとスマートで惹きつけられるフォルムなのだろう。

では、肝心の展覧会に行こう。まず先に伝えたいのは今回の展覧会一番の驚きであるジョセフ・アルバースの『正方形讃歌の習作』との対面だ。(撮影不可のためぜひ展覧会でご覧ください)

ちょうどアルバース著の「配色の設計」を読んでいたところで、まさが実物を見れるとは、、。今回「光」をテーマにした展覧会だからこそ、色の相互作用によって人が絵画の中に光をどう感じるのかをシンプルな色と構図で捉えたこの作品を持ってきたのだろうか。ビッグサプライズである。

その流れでいうと、マーク・ロスコの『黒の上の薄い赤』との出会いも歓喜であった。いや再会ともいうべきだろうか。実は先日行ったアーティゾン美術館での展覧会でマーク・ロスコの作品に出会っていた。前回は薄いピンクのような色。今回は赤と黒の作品。(撮影不可のため後ほどポストカードの写真を掲載)

何がこれほど心を引き付けるか分からない。マーク・ロスコの作品にこれからも展覧会で何度出会いたいと思うのである。

他には室内画家として有名なヴィルヘルム・ハン・マースホイの『室内』、そしてターナーの『湖に沈む夕日』も心に残った。画家によって光の捉え方は大きく異なることを実感することができる。(ターナーは「心の眼」で見た風景を描いたといわれている)

『室内』<1899年>
『湖に沈む夕日』<1840年頃>

今回購入したポストカードはこちら。心に残った2作品をゲット。ターナーも買いたかったが、絵の外側の余白部分が気になったので今回は断念。絵とポストカードの縦横比は必ずしも一致しないのでしょうがない泣

18世紀末の印象派から現代作家に至るまでの「光」をテーマにした作品が目白押しだった。国立新美術館も一日いられるほどコンテンツが充実していて、また行きたいと思わされる美術館だった。

『星くずの素粒子』<2014年>

次はどの展覧会に行こうか。今日も「ぴあ美術館2023」を開いてみる。

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