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スケッチリレー in SUMMER 1

今の3年生は2年生の前期にスケッチの授業をしたのですが、それからほとんどの人は、あまり練習もしていないようで、進歩が見られません。

夏休みに「スケッチするぞ!」って目標を立てている人もいるのですが、そこで、闇雲にやっていてもうまくなるのか疑問でもあり、スケッチリレーというものをゼミでやる事にしました。

学生の一人がお題を出して、それをみんなで期限内にやります。期限は出題の翌日。それを順番にまわしてゆきます。


<課題>
プッシュポンプ型のハンドソープの容器をA4横1枚に3つのアングルで書いてください。容器の形は自由です。(シンプルな形で構いません)
<補足>
・名前とかかった時間を右上に記入してください。
・陰影は無しで構いません。
・締め切りは00日の23:59です。


こんな感じです。だいたいかける時間の目標は10分以下です。

前提ですが、デザインのスケッチはデッサンと違い、何も見ずに短時間で自由なアングルで描く必要があります。そして、学生達には入学前のデッサン経験がありません。ただ、この学生達は昨年15週の私のスケッチの授業は受けています。

今回学生から出て来たスケッチはこんな感じです。ちなみにお題は3題目です。

アイテムとしては、わかりやすいイラスト的表現でありますが、連続する円形の見え方が不自然です。色々なアングルを意識するあまり、自分の視点がどこなのかの設定を見失っているか、見え方の理解が足りない気がします。ロレットの部分も全部は描かなくても良いでしょう。


本体の形が楕円なのかもしれないですが、どういう形なのかわかりにくいのでまず円形から始めた方が良いですね。円柱の断面でどう見えるのかの理解不足なのだと思います。右のものは下の部分ほど広く円が見えなければならないですが、逆に上ほど広くなっています。

見えてない部分も薄く円を残した方がいいです。サッと円の軌跡を残し、円の連続性を描いて欲しいです。腕の運動を使ってサッと円を描きたいところです。スケッチはラケットを振るようなスイングの運動です。最初からラケットをうまく振れないのは当たり前のようにボールペンだって最初から綺麗に振れません。運動の練習だと思って素振りをすることです。

勢いがあって良いのですが、円柱の断面でどう見えるのかの理解不足です。
円が猫の目みたいになりがち。肩から下腕全体を使って楕円をサッと描きましょう。

もっとも良い感じがしますが、軸がずれているとか補助線の意味がもっとほしいのと、同じボトルを描いているという感じを大切に。真ん中のボトルが特大ボトルになっています。

など、口で、文章で言ってもなかなか伝わらないでしょう。

みんなの多くがつまずいているのが、視点による円の見え方だと思いました。

これでもわかってもらえるかなぁ。と思いつつ、解説の絵を描きました。

自分の視点に近ければ円は平らになり、下や上に行くほど広く見えます。やや、極端な例にはしています。

3アングルで描きなさいと言って、それぞれ視点は同じではないわけですから、それぞれに視点が必要です。まず目の位置を決めましょう。

これは1点または2点透視ですが、下ほどすぼんでゆく3点透視にしても同様です。

まず、2点透視で描けることを優先してよいと思います。2点でなんでも描けるようになれば3点でも描けます。

課題が出て、その課題のためにちょこっとやってもなかなか上手くならないと思います。

そこに至る他の時間でどれだけやるか。電車の中とか、テレビを見ながらとか、そういうところ。

特に、円はボールペンの素振りです。

まだまだお題は3回目ですので、どれだけ夏休みで成長できるかまたご報告したいと思います。

良かったら、みなさんもやってみてください。


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