見出し画像

おばちゃんデザイナー、NYへ行く②

NYに行くと決めたのは今から3ヶ月前ほどのことです。
ニューヨークいつか行ってみたいんですよね、と周囲の人たちに話し始めていたものの、まだまだ気持ちは、すごーく遠い将来、いつか資金を貯めて、いつか子供達が大人になって、いつか仕事が落ち着いて、いつか、いつか・・・という気持ちでいました。つまり言葉にはしてみたものの、全然現実味のない話だったのです。

ところがあちこちでこれを話すようになってなぜか周囲の人たちが口を揃えて、「今すぐ行くべきだ」と言ってくれるのです。

私は正直、みんなお金持ちだからそんなこと言えるんだよー!
優しい旦那さんがいるからそんなこと言えるんだよー!
と思っていました。

我が家にはまだ高校生もいて、お金はいくらあっても足りないし、
家族を置いて海外旅行なんて、そんな贅沢が許されるわけがない!
私は、自分が旅行するという許可を、自分になかなか出すことができなかったのです。

特に主婦の方は、お金がある無しに関わらず、共感していただけるかもしれません。
一般的には男性の方が稼ぎが良く、女性の方が低い。
また、家事育児介護などのケア仕事がどうしても女性の方にに行きがちになってしまう。
そんな中で、自分の夢を貫くのは「わがまま」に思えてしまう。
ついつい自分のことが、後回しになってしまう。


話は脱線しますが、私は人生で一度もペットを飼ったことがありませんでした。
いつも「一生に一度は動物を飼ってみたい。いつかきっと!」と友人に話していました。
ある時、ふと、「いつかって、いつだ?」と思ったのです。
自分で決めない限りチャンスは勝手にはやって来ない。
誰かの許しを待っていたら、いつまでたっても実現しない。
このことに気づいて、我ながら驚きました。


そこから即座に行動し、家族を説得して、私は猫を飼い始めました。
生まれて初めて動物を飼って、これまで知らなかったたくさんの発見や喜びがあることを知りました。
こんなに可愛いなら、もっと早く飼えばよかったな!と心から思ったのです。
今ではもう猫はかけがえのない家族の一員となりました。


人生って、びっくりしちゃうほどあっという間です。
目の前の仕事に追われて、いつか、きっと・・・と思っているうちにあっという間に時間が過ぎてしまう。50歳、60歳、70歳・・・
現に私はすでに51歳になってしまっていました。
来年ならNYに行けるか?いやその保証はどこにもないのです。
私は今、元気な体があり、歩き回る体力もあり、手のかかる子供もいません。
幸いにも両親も元気でいてくれています。
私は、夢を叶えるのは今しかないのだ、と勇気を出すことにしました。

そうと決めたらもう、できるだけ早く行くしかない!
というわけであっという間にここまできました。

今は荷造りに大忙しです。
英語も喋れないです。全然旅慣れていません。
でも行く。ずっと行きたかったから行く。
ここから何かが変わるかもしれない。何も変わらないかもしれない。
ただ行くのです。夢を叶えるのです。

おばちゃんデザイナー51歳。レッツ・ゴー!


続きます。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?