見出し画像

「教育」に興味のある学生がみんな同じような考え方してて怖い。

高校生や大学生が「教育」を学ぼうとする時、

フィンランドとかイエナプランとか、

あるいはオルタナティブ教育みたいなことにしか着目していない人が圧倒的で、

すごく怖いなって思う。


「教育を学ぶ」ということは、もっと歴史的に、政治的に、思想・哲学的に教育に取り組むということだと思う。

教育系と呼ばれる人は、ほとんど「今」問題にみえることにしか取り組んでいない。

「新しい学力」とか、「キャリア教育」とか言っている人のことだ。

近現代の日本教育史を勉強すれば、多少批判的な考え方もできるようになるかも?


今の「教育系」学生に足りないのは、個人的にこの2つだと思う。

・戦前、戦後の教育の政治的イデオロギー性ついての視点
・1980年代以降の新自由主義、人的資本論と教育の関連性の視点

要は、国家主義に対立する「個人主義」の考え方が抜けている。

社会に求められる人材を育てるとか、国家のための教育というのは、教育学が強く批判してきたものだ。

この視点がないまま学力論とか、オルタナティブ教育とか、新しい教育みたいなものを語っても、

本当の意味で、「子どものため」になる教育を語ることはできないんじゃないだろうか。

結局、それは「社会や国家のための教育」をどう行うかを議論しているに過ぎないからだ。


よければこの記事も参考にどうぞ。

おすすめの本

多少高いが、今のところ一番おすすめなのはこの本。

片桐, 他『教育から見る日本の社会と歴史』(八千代出版・2017年)

8章と9章だけでいい。いや、8章だけでも良いので読むと随分と教育の歴史を整理できると思う。

https://books.rakuten.co.jp/rb/14754971/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?