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ホン雑記868「停止しようとする者&させようとする者を摂理は停止してくるで」

京アニのことでも思うんだけど、たとえば、自分の人生が上手くいってないからと、まわりを巻き込んで壊滅させるようなヤツを見ると、本当にこちら側の黒い部分も引き出される。
もし犯人が目の前にいて、法もなければ、ヤッてる可能性は高い。


が、それでも宇宙には善悪はない。社会の環境によって思考が夥しく短絡的になって、自分の人生の解決の糸口とまったく違う方向に暴走するヤツがいても、そこに善悪はない。その時の環境が、ただただ結果を生む。

つまり、ヒトラーもプーチンも京アニのヤツも、「がん」に近いんだろう。がんが生まれる原因は、がん自体にはない。もちろんこれは人間界の裁きの話とはまったく関係ないし、犯人が悪じゃないという話でもない。悪などなく、がんだということだ。

世界の摂理は、あまり気の進まないことがあると(気があるかしらんが)、それを停止させようとするらしい。
飽食の時代(食べ物だけじゃなく、何かを求めすぎるメンタル的飽和も)、放射能を扱えるところまで来てしまったこと、近親相姦は血が濃くなって普遍的でない子ができること…などなどの(一般的には)困りごとをその種に与え、けん制してくる。
大きな力を持ちすぎることや、個人でも全体でも遠出をしようとしないことは、天にとって目障りなのかもしれない。

アメリカなんかでよく起こる銃乱射事件も、そのほとんどが精神に異常をきたしているか、追い詰められての末の凶行だ。それは範囲の広げた自殺だとも言える。身勝手と言えば身勝手だけど、じゃあそのがん細胞はなぜできたんだろうか。
摂理さんは「挨拶せいよ。自分のことばかり考えるなよ」と言ってる気がしてならない。

がんを滅するのに、市民に刃物やガソリンや銃などを扱わせない規制を敷くのは論外だが、世界の為政者たちが摂理さんの声に気づいて、
「人々にコミュニケーションをとらせないといかん。孤立すると世界に対してどうでもよくなって、こんな世界いらないってヤツが増える。いくつかのコミュニティに入ることを必須にしよう」
と、コミュニケーションをゴリゴリに推し進めてくる政府、ってのもこの世界にありがちな応急処置だとは思う。

が、結局それでは、民のお得意の無思考&責任転嫁(自分は入ってないと思ってこれを書いてちゃ、いかんよなぁ)を止めることはできないし、特に日本人に顕著な「『誰か』がやらねばいかん。誰か、誰かいないのか」がなくなることはない。「自分が」とはなかなか言い出さないからね(オレは違う、と思ってこれを書いてちゃ、いかんよなぁ)。

そのちょうどいい鏡が、為政者でありエライサンだ。そこが気に食わないんであれば、それはオレたちの姿だ。
天は「挨拶せいよ。自分のことばかり考えるなよ」以外にも、「自分でやれよ」も同時に言ってるんだと思う。いつまで思考を手放して、人のせいにしとんねん、と。

岡本太郎が「すべての人間が絵を描かねばならない」とまで言い切ったのは、ここに繋がるんだと思う。

たしかに、もしそんな世界であったのなら、好きに生きることをこれほど人間は放棄してないだろうし、忖度もしてないだろうし、これほど出る杭を打つ人間ばかりでもないんだろう。
それはひとりひとりが、自分の頭で「世界がちょっとでも良くなるにはどうしたらいいんだろう?」と考える世界であるのは明白だ。


岡本太郎は、謙虚さをはき違えている人間は多いと言った。彼は、
「謙虚とは、人前でおのれを無にすることでは絶対にない。自分の責任において、おのれを主張することだ」
といったおのれの辞書を持っている。なんと素晴らしい視座かと思う。そして太郎は、そのことを身をもって証明し、この習慣的な偽善と退屈を叩き潰すつもりだ、という。

これを聞くとたしかに、人前ではなく陰でしかモノを言わない人間が謙虚なんてことは有り得んよなぁ、と気づかされる。

絵を描かねばならない、の「絵」とは、「やる」のことではないか。もちろん実際に絵を描くことを言ってるんだけど、それは「自分でやってみる」ことであると思う。
学校の授業でいえば、主要の五教科ではなく副教科のほうか。


太郎は、人は大人になると絵を描けなくなるという。紙とペンを渡されて「さぁ自由に」と言われても、どうしたらいいのかわからないのだ。子供は先生が説明する前から描きはじめる。

自分は絵も描けなくなったオトナが、可能性に満ちた子供にあれこれしなさい、あれこれするな、というちょっとイビツな世界での話。




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【今日の過去詩リーズ】




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