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ホン雑記 Vol.611「虫でも花でもあるのかも」

NHKスペシャル「超・進化論」を観た。あと3回放送するんでワクワクホクホクだ。

第1回は「植物」だったけど、超貴重だったんで思わずメモってしまった。観てる間ずっと半泣きしてた。いよいよ植物を見ても泣くようになってしまった。善人は早死にするらしいし、もうお迎えも近いのか。なわけねーか。元の性格が悪いからな。
すんげーと思ったのをちょろっと書いてくわ。


植物はしゃべってる

テントウムシは、葉っぱに群がるヤナギルリハムシの幼虫を日に100匹ほど食べる。なんの木だったかは忘れた(ヤナギでした)。
テントウムシは視力が0.01ほどしかなくて、森林の中から幼虫を見つけ出すのは至難だ。博士みたいな人(?)が言うには「砂漠の中に落としたひと粒の真珠を見つけ出すようなもの」と例えてたけど、オレは科学者が詩人になった瞬間の発言は信用しない。ちゃんと計算したら絶対そんな確率じゃーないだろう。適当なこと…いかん、また脱線してるわ。まぁ、とにかく大変らしい。
それが最近の研究でわかってきたのが、その樹木がテントウムシに対して「いまヤナギルリハムシに食べられてます!」とSOSを出してるということだった。

あ、その前に植物同士でもやりとりしてますよーって話があった。葉っぱをかじられた時に出す数種類の化学物質の組み合わせによって、「いま食べられています」という悲しい信号を撒き散らす。周りの樹木はその化学物質を受け取り、葉に毒性のある防御物質を発生させる。
このことは、1本だけやたらと食い散らかされた個体の周りの木が、あまり食われてないことによる謎を元に解明された。

その信号が、テントウムシ用にも発せられていたのだ。だからテントウムシはいつもご馳走にありつけていたのだった。


花の意味

上の例のように、葉っぱの状態だけでも、植物は動物の存在を認知していた。が、それはあくまで守ってもらうための共生だった。

植物はいまから5億年前に地球上に出現した。それからずーっと、動物相手には防戦一方だったけど、それが1億5万年前に動物を使役するようになる。
そう、花の誕生だ。これは知らんかった。植物が虫を使う奇跡にはよくよく感心してきたんだけど、これこそが花の役目だった。

花粉を運ばせるために、その身を鮮やかに変え、蜜も甘くして、とにかく虫を呼び込もうとした。その花の蜜を吸いやすくなるように虫のほうも進化して(蝶の長い口(?)の形を作ったのは花だ)、花のほうもコイツには吸われたいけどアイツには吸われたくない(あまり長距離を運んでくれないとかだろうか)ということで、様々な色や形をともなって爆発的に増えていった。
ツバキの花が丸ごと落ちるのは、花びら1枚1枚と雄しべが全部つながってる構造のためで、それは近くにいた鳥の存在を認知していたからだ。花びらの隙間から蜜だけ吸われては、中心部の花粉が鳥の顔にくっ付いてくれない。そこで花の正面からしか蜜を吸えないように全部つなげたのだ。
ツバキの奸計に掛かる代表種はメジロだけど、彼らがツバキの防御構造を作ったと言える。いや、奸計というのも失礼か、植物と動物は共進化してきたんだから。


さてと、もう1個ぐらい書きたかったけど、短めにしようキャンペーンの真っ最中なのでね。このへんにしておくぜぃ。



だけど不思議なもんで、最近のオレには、こういうことを知る瞬間が一番根源的な希望に満ちる瞬間だ。虫でも花でもないくせに。

散歩行ってこよっと。




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