ホン雑記986「我は神の眷属（ヤベー人じゃないです）」

もう連チャンで5日ほどカレー食ってる。シーフードカレー。
オレはその間の朝と昼にもちょい食いしてるんで10食ぐらいはいってるだろな。

3日目になくなったカレーの鍋を洗わずに次のシーフードカレーを作る。初めての経験だ。
玉ねぎ切ってる時が一番メンドくさいな。それの小さい版がニンニクなので、2回目のカレーはニンニク入れるのやめたんだな。

で、メンドくせーメンドくせーと唸りながら玉ねぎ切ってたら、また発見しましたよワタシ。発見マンなのでね。
ま、たいした発見でもないんだけどね。自分の中の感覚の発見っていうの？　最近になって「月ってなんだかスゲー！」ってなってきたあの感覚と似た感じ。

いまゼルダで遊んでるのも関係してるのかもしれない。
あのゲームって、主な体力回復が料理なのよね。で、同じ回復量なんだけど違う料理ってのがいっぱいあるわけ。

昔のゲームだったらそんなん考えられない。
やくそうもベホイミも特やくそうも賢者の石もベホマラーも、回復量違うし、同じような回復量だったらその手段はひとつしかない。
だけどゼルダのほうは「カレーだけで10種類もある」のさ。イカれてるね。
（全料理は228種）

で、そんなこと思いながら玉ねぎ切ってたら、「玉ねぎ？」ってなったんだよ。「なんで玉ねぎ入れるの？」って。いやまぁ、そりゃ美味くなるからなんだけどさ。なんか玉ねぎ全体がゲシュタルト崩壊する感じ。
しかも文字の時のワケわかんなくなる感じとは違って、逆に玉ねぎに近づく感じだ。玉ねぎに入り込もうとする感じだな。

んで、ぶっちゃけこれ、キャベツでもいいわけだよ。煮てたらトロトロになって甘みが出るっていう意味じゃさ。実際いい感じになるしね、キャベツでも（デロデロになったコンソメスープにカレールウを入れただけの味変だが）。

でも、カレーは玉ねぎって決まってるんだ。そう、決まってるんだよ。
思い込みや人の言うこと聞くのをなるべく排除したいと思ってるオレだけど、やっぱり玉ねぎは生まれた時からある組み合わせなんで決まってるんだよな、自分の中でも。そこは影響受けちゃうんだな。

あぁ、長くなりましたな。で、発見ってのがね、
「調理って神のごとき御業みわざじゃね？」
って思ったんだよ。人間の他には塩かけて食う動物すらいないんだ。

塩水にイモを浸して食べるサルとか、ネコが美味いほうの缶詰しか食べなくなっちゃうとか、いま調べたら出て来たけど、それはより快楽物質が出るほうを選んでるだけで、「コレとコレを合わせたら美味くなるんじゃね？」っていう概念がある動物は他にいない。

で、最初のシーフードカレー作った時にさ、骨付き豚肉も入れたったんだよ。3日目には具がなくなってくるから、パン粉の付いたやっっっすいエビフライ買って来て揚げて乗せたる。こんなん書いてるだけでもワテもうたまりまへんわ。
んで、それがたまらんかったんで、連続カレーになったってわけ。

海の幸、香辛料、野菜、ブタさん、パン、米、小麦粉、などなど。
これ、人間以外の動物だったら同時には、ひとつの皿からは、絶対に食えない。1万年後だって食えない。
音楽とかだったらノッてくる種もあるけど、美味いものを組み合わせて「うんめーっ！」なんてヤツらはまー出てこないはずだ。
ほれ、神のごとき所業じゃろう？　それなのに、人間に生まれて最初からできるもんだから、まっっったく認識できなかったんだよ。少なくともオレは調理っていう芸当のクソヤバさに昨日まで気づかなかった。

一時は太田光みたいに「食事はガソリンと一緒」っていうヤツになりたいと思ったこともあった。酒飲みの言うガソリンじゃなくて、摂らないと動かなくなる煩わしい行為って意味で。
食いすぎると時間と金と、さらには健康まで害するからね。そして何より、早食いも大食いもグルメ（自分では作らない人）も、どうもアホっぽく見えてイヤなんだよ。だから太田みたいなの、いいなーって思ったこともあった。

だけど、それはやっぱりもったいないと思ったな。
絵も料理も、音楽とやってることは一緒で（人によるが。当然グルメは違うぜ）、感覚器官が違うだけだ。
そしたらさ、日に3回しか楽しめないその芸術をおろそかにするのはあまりにもったいないじゃーないか。しかも、一緒に食べる人や心境の違いだけで、これほど舌（脳か）に入ってくるクオリアが変化する所業も他になかろうもん。

ってことはつまりだよ、触覚に訴える最高芸術はセ（文字数）

――――――――――――――――――――

【今週のオリジナルソング】