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Miscellaneous

May 5th, 2024

こどもの日によせて

本日は「こどもの日」。未来を担う、こどもたちの健やかな成長を願い、端午の節句である5/5を、祝日として制定したようだが、この節句は、もともと、男の子の成長を願う日であって、女の子の成長を願う3/3の雛祭りは、休みではない。これだけでも男尊女卑ではないか?と昔から思っていた。でも、男尊女卑という言葉自体、「性別が2つしかないと決めつけている」、「性の形にはいろいろあるんだ」という考えとは相容れないものになってしまう。

今のこどもたちの周りには、我々がこどもの頃になかったものが渦巻いている。携帯電話やSNS、Google検索、AI、タブレット端末による授業…。このようなものと接する機会が増えれば、当然コミュニケーションの仕方も変わる。例えば、携帯端末に会話できるアプリケーションを導入し、それを使って、グループ内で内密な会話をしたり、連絡し合ったりするのである。顔を見ないコミュニケーションだ。当然、気に入らない人は、そのようなグループには入れてもらえない。故に、見えないところで、いじめが進みやすいし、もし発覚しても、それらの会話を抹消してしまえば証拠はないから、身バレしにくいと思っている。

しかも、SNSのような閉鎖的なコミュニケーションは、疑心暗鬼を生みやすい。そのため、誰かが「アイツは少し行動が変わっている」とか、「あのこは、女の子なのに、男の子の格好が好きみたい」、あるいは「あいつ、男の子なのに、女の子みたいな格好してたぜ」とか…差別にもなりかねない発言で盛り上がる。そうして実際、学校での風当たりが強くなり、教室に行くことができなくなってしまう。今まで保健室まで行けてた子が、そのうちに外にも出られなくなってしまうことにつながる。

本人にろくに確かめもせず、憶測でモノを言う。隠れたところで、在らぬ噂を流す。流した当人には悪意はないのかもしれないが、面白半分で他人のプライバシーに関わることを、「隠された」場所で明らかにしようとするのは、他人の心を破壊するのと同じことであると思って欲しい。ーせっかく見つけた「居場所」を悉く破壊する事と等価だからだ。

ー自分自身が同じ目に遭ったら、どうする?そんな事を、他人を貶める一言を投げる前に考えてみて欲しい。それから、興味本位で、行動が変わっている人を見ないであげてほしい。ーその人は、自分がどう行動して良いか分からずにいるかもしれない。だから、こんなふうに声掛けしてほしい。ー何か困ってることあるの?

服装や趣味にしても、好きなものは人それぞれだ。こだわりもあるだろう。その事に対して、こどもだけでなく、おとなの私たちも、広い心をもって受け止めてあげなくてはいけない。これからのこどもたちが、すべての人に寛容で、分け隔てなく、ダイレクトにコミュニケーションできるよう、おとなの私たちも襟を正し、こどもたちの健全なる成長を、そっと後押しして行く必要があるだろう。

健全な精神は健康な体にこそ宿るのだから。

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