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術後性上顎嚢胞(非歯原性嚢胞)

非歯原性嚢胞の分類
 Ⅰ 顎骨に生じる嚢胞
  2.術後性上顎嚢胞

上顎洞炎(蓄膿症)の根治手術後 数年~十数年を経て発症する嚢胞
残留洞粘膜由来の嚢胞で、一種の停滞嚢胞である。

病因・・・蓄膿炎症部の搔爬により、出血が起こる。そして、凝血塊形成が起こり吸収される。出来た凝血塊内に上皮が残り、分泌物の貯留・嚢胞化が起こる。

病理学的所見・・・裏装上皮は多列円柱上皮ないし重層扁平上皮/多列線毛円柱上皮→著明な剥離消失傾向、上皮直下の硝子化帯の形成。嚢胞壁は瘢痕様の結合組織で慢性炎症細胞浸潤がみられる。 

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X線所見は、上顎洞部の類円形透過像。単房性ないし多房性。

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