Ⅲ炎症(非唾液腺腫瘍)
Ⅲ炎症(唾液腺炎)
老人・子供に多い.耳下腺・顎下腺に多く舌下腺に少ない.
1.急性唾液腺炎
主に耳下腺 に起こる唾液腺の急性炎症.口腔から上行性に細菌感染がおこる.
発生頻度:開腹手術を受けた人の 0.75%:長時間手術による脱水
病理組織像:導管周囲の好中球浸潤,膿瘍形成 , 腺組織の破壊
2.慢性唾液腺炎
主に唾石による導管の閉塞のために起こる非特異性炎,軽度の上行性感染
主に顎下腺
3.慢性硬化性唾液腺炎=キュットネル腫瘍
成人顎下腺に好発. 男性 に多い.
片側性に認められる無痛性の硬い腫瘤 として触知.
経過は長い.(数ヶ月から十数年)
慢性炎症のために線維性結合組織が著しく増生したために硬い
X線所見:唾液腺造影法により腺房の消失や導管の拡張がみられる
成因 :
口腔からの上行性感染 , 異物や唾石による唾液の排出傷害 など
一部はIgG4 関連疾患 として発症.
組織像: 1.間質における線維性結合組織の進行性増殖 (導管周囲や小葉間結合組織)
2.リンパ濾胞形成を伴うリンパ球浸潤
3.腺房の萎縮消失
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