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病理学まとめ 概論

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病理学の分類から全体像をつかみます
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#歯医者

嚢胞 腫瘍 膿瘍 腫瘤の違い

口腔病理学を学ぶ上でよく聞く単語であるが、違いの定義は曖昧になりがちである。嚢胞性腫瘍な…

嚢胞(歯原性)の分類

歯原性嚢胞は歯胚の遺残組織に由来する発育性あるいは炎症性嚢胞。一般に下顎大臼歯部から下顎…

嚢胞(非歯原性)の分類

歯胚の遺残組織に由来しない嚢胞を非歯原性嚢胞という。 先に発生由来をまとめる 鼻口蓋管嚢…

歯原性腫瘍の分類

歯原性腫瘍は顎骨内に歯胚の構成成分が遺残し、その残留組織に由来して発生する。 ①歯原性上…

非歯原性腫瘍の分類

口腔に生じる歯原性腫瘍以外のすべてに腫瘍を指すため、医科の病理学では用いられない 上皮性…

唾液腺腫場(SGT)の形態的モデル

唾液腺腫場(SGT)の形態的モデルを説明し、各々のグループに含まれる代表的な腫瘍をリストア…

良性唾液腺腫瘍(SGT)の特徴

WHO分類では11個あるとされている 1.多形腺腫 2.筋上皮腫 3.基底細胞腺腫 4. Warthin腫瘍 5.オンコサイトーマ 6.リンパ腺腫 7.嚢胞腺腫 8.乳頭状唾液腺腺腫 9.導管乳頭腫 10.脂腺腺腫 11.細管状腺腫 今回は、多形腺腫、筋上皮腫、ワルチン腫瘍を挙げる 1)多形腺腫 臨床所見・・・上皮性構造と間葉様構造からなる良性腫瘍で最も発現頻度の高い唾液腺腫瘍である。発生場所として、耳下腺が80%、顎下腺が10%、小唾液腺に10%(口蓋に最も多い)。

悪性唾液腺腫瘍(SGT)の特徴

WHO分類では20個に分類される 1.粘表皮癌 2.腺様嚢胞癌 3.腺房細胞癌 4.多型腺癌 5.明細胞…

唾液腺の非腫瘍性病変

唾液腺の非腫瘍性病変 Ⅰ退行性病変および進行性病変 1. 萎縮 2. 放射性障害 放射線照射…

Ⅰ退行性病変および進行性病変(唾液腺の非腫瘍性病変)

退行性病変および進行性病変 regressive and progressive diseases 1. 萎縮  2. 放射性障害 …

Ⅱ唾石症(唾液腺の非腫瘍性病変)

Ⅱ唾石症 唾液腺導管内に生じた石灰化物(唾石)が導管を閉塞する疾患. 好発部位:大部分が…

Ⅲ炎症(非唾液腺腫瘍)

Ⅲ炎症(唾液腺炎) 老人・子供に多い.耳下腺・顎下腺に多く舌下腺に少ない. 1.急性唾液腺…

Ⅴ.特殊な疾患

①シェ-グレン症候群 シェーグレンによって記載(1933年) 涙腺や唾液腺のリンパ球浸潤と…

Ⅴ.肉芽腫性炎(唾液腺の非腫瘍性病変)

5.肉芽腫性炎 ①結核 Tuberculosis ②梅毒 Shiphilis ③放線菌症 Actinomycosis ④サルコイド-シス Sarcoidosis