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恋愛はタイミング『(500)日のサマー』

「夏に見たい映画」と聞いて、真っ先に思いついたのは、『(500)日のサマー』だった。
ただ、先に断っておくと、これは夏の物語では無い。
ヒロインの名前が「サマー」というだけ。以上。
とういわけで、映画の内容と夏はあまり関係ないのだけれど、"夏"と言われると、どうしても、この映画が出てきてしまう。

一言でまとめてしまうと、恋愛映画。
主人公とヒロインの間に紆余曲折色々あって、最後、こうなりましたよ~の恋愛映画。
なのだけれど、これは人の感情の移り変わりが、コミカルに、そしてさらっと流れるように描かれていて、すごく好きだ。

主人公が彼女にとにかく夢中だった頃の彼女の好きなところと、色々あって二人の関係に疲れてきた頃の彼女の憎いところが全く一緒なのがくすっと笑える。
「あばたもえくぼ」とはこのことか。

主人公はグリーティングカードを作る会社に勤めていて、恋愛が上手くいっているときはいくらでも素敵な言葉が浮かんでくる。
やっぱり恋愛はクリエイティブに重要な要素なのかしら。
そして、彼女と上手くいかなくなり主人公がどん底の時、社長が心配して呼び出すのだけれど、その時の提案が秀逸。
人生のどんな出来事も活かすことが出来るって素晴らしいな。
グリーティングカードの会社、良いかもしれない。
「人々がカードを買うのは、自分の気持ちが言えないか、口に出すのが怖いからだ」という主人公のセリフには思わずうなってしまった。
直接言うのは恥ずかしいけれど、カードを送ることなら出来るな~ってこと、ありますよね。

全体通しては、恋愛ってとにかくタイミングだよね、というのにつきる。
乱暴な言い方をしてしまうと、究極どんな人でも良くて、
そのときの自分の心のスキマにちょうどいいタイミングでするりと入ってきた人を、運命の人と思うのかもな。
自分のコンディションがたまたま恋愛に向いていて、タイミング良くそこに現れる人が、そのコンディションを狙ってきたかのように現れるそのタイミングこそ、運命というのかもしれない。

この映画、観たのは二回目なのだけれど、二回目も変わらず良かった。
二回目に観たときは「なんか最初に観た時の感動が無いな……」ということが往々にしてあるのだけれど、これは別だった。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットも、ズーイー・デシャネルもなんとも言えない魅力があり。
失礼を承知で書くと、超絶イケメンでも絶世の美女でも無いけれど、なんかひっかかる、気になってしまう、そんな良さがある。

「なんか最近、恋愛から遠ざかっているかもな~」という人にはおすすめの、こてこてのラブロマンスでは無い、ちょっとした"もやっ"があるかもしれない映画です。

※ハッシュタグ企画の募集期間気付いたら過ぎていましたが、映画メモとして書きました。

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