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テストの結果

百人単位で入るような階段教室で、百人単位の人が並んで座っていて、その前の方の席でテストを受けるのだけれど、遅刻してしまって試験監督の先生に目をつけられた……というような夢を見た。

起きて寝ぼけた頭で「なんだ、夢か。良かった……!」とほっと胸をなでおろした。
そのなでおろした胸で次に考えたことは「あれ?そういえば一番最近テスト受けたのっていつだっけ?」

学生の頃は日常的にテストというものがあり、その度に「やばい、間に合わない」を繰り返していたけれど、私はテストそのものはそこまで嫌いではなかった。
自分の今の実力がどのくらいなのか分かって面白い、私の上にはこんなに出来る人がいて、その反対もいるのだ、という、「あなたの位置はここですよ」とラベル付けられたようななんとなくの安心感。

ところが、社会に出るとテストでの順位付けなんて無くて(昇給試験とかはあるのかもだけれど)、仕事が出来る/出来ないはパッと目に見える形の点数では表現できない部分が多分に含まれてくる。
自分はこんなやり方でやっているけれど、それは本当に正しいのか。
あの時こんな風に対処したけれど、本当に良かったのか。
正解なんて一つではなく、人の数だけ存在する。
もっというと「正解」なんてものは存在しないのかもしれない。

時には誰かに罵倒されて、また時には評価されて、自分で思った通りに進んできた後ろには、自分だけの道が出来上がる。
テストの点数では測れない自分だけの実績を作っていくのは骨が折れるけれど、テストの結果とはまた違った「確かにこの手にある」という強い実感につながるのかも。

そんなことをぼんやりと考えていたら、もう出掛ける時間です。

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