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同人誌メイキング『犬待荘の人々』

『犬待荘の人々』という、3人の日記を集めた同人誌を作りました。けっこううまくできたと思うので、デザインのこだわりポイントをみてください。

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かわいい表紙ですねー。イラストと写真は、みそみその提供です。手に収まりのよいB6サイズ(漫画単行本と同じ)で、左右幅を少し詰めてやや縦長にしました。わかりますかね。「本」というより「帳」という印象にしたかったんです。
写真に「大寺荘」とありますが、実は犬待荘というのは住人がつけた通称名で、大寺荘に点とぎょうにんべんを足したものだったんですね〜。

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本文48ページですが背表紙もしっかりあります。著者名に相当するところは糸と犬と蜂のマークで代用しました。

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本文はこんな感じです。アドニスラフというざらっとした厚みのある柔らかい紙です。主な選定理由は先述した背表紙の厚みを出すためですが、ラフな雰囲気が出てイラストとテキストが混在した雑多な紙面でもよく馴染む感じがします。

web連載した日記をそのまま流し込んだので、横組みにしました。ページ外側に余白をたっぷり取ってシュッとした印象に。文字の大きさは、ひと記事が見開きに収まるように小さめにしましたが、これ以上小さいと読みづらいというギリギリのところですね。

左上の「203」はアパートの部屋番号、右上の蜂マークはこのページの筆者の蜂本さんの印です。3人が交代に書いてるということを視覚的にしつこく念押ししてる感じですね。かわいいですね。

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空きスペースに一コマ漫画を入れてます。犬待荘のグループLINEでpanpanyaさんのスタンプがよく使われているのですが、前後の文脈から切り離された一コマというのが面白かったので、そこから着想をいただきました。内容は本文と関係ありつつ、視点を微妙にずらしてたりします。挿絵というよりは、本文とは別の角度で同じ出来事を切り取る窓という感じ。
こういうアイデアは紙の本の編集作業中でないと出てこないので、めっけもんでした。いろいろ応用できそう。

印刷はちょ古っ都製本工房さん。短納期・少部数対応のオンデマンド印刷ですが、品質・コストともに申し分ないです。正直オンデマンドをあなどっていました。モノクロの文字ものだと本文紙が上質紙、書籍用紙、嵩高紙から選べるのも過不足ない感じでありがたい。

『犬待荘の人々』は、犬と街灯のお店通販、東京の「日記屋 月日」さんで販売中です。


お店の準備やら何やらであまりお金がありません。おもしろかったら、何卒ご支援くださると幸いです。