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超!個人的に大好きな名盤10選~洋楽編~


以前、「超!個人的に大好きな名盤10選~邦楽編~」という記事を書きました。

今回はその洋楽編です。あくまで”個人的に好きなアルバム”という趣旨なので、個人的な趣味嗜好に偏ったものを選出しました。なので、そこまで知名度のなさそうなものを選んだつもりです。そうじゃないものもありますが。ちなみに英語とかは全然わかんないです。てへっ。

では前置きはこれぐらいにして、紹介いっちゃいましょう。

1.Girls 「Album」

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若者の未熟さを体現したかのような、最高に青臭いロック。
踊ってばかりの国の下津さんが紹介されてたので知ったんですが、一発で好きになりました。ローファイなネオアコ的サウンドに、鼻にかかった泣きそうな声、すべてが最高に青臭くて、僕の趣味嗜好にどストライクでした。
ポップな歌から溢れ出る、今にも崩れてしまいそうな儚さが、ノスタルジーに似た不思議な感情を湧き起こさせられます。
やっぱり音楽って上手さとかじゃない!僕がそういう音楽が好きっていうだけかもしれませんが…



2.Deafheaven 「Ordinary Corrupt Human Love」

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ジャンル的には「ポスト・ブラックメタル」に位置する、アメリカのバンド「Deafheaven」が2018年に発表したアルバムです。
「ポスト・ブラックメタル」を大雑把に説明すると、「ブラックメタル」に「ポストロック」的な要素が加わったジャンルのことです(もっと色々な要素もありますが、僕もあまり詳しくないのでここでは触れません)。

ただ、Deafheavenは、「ポスト・ブラックメタル」を軸にしつつも、このバンド独自の世界観を持っています。聴いて頂ければ分かるかと思いますが、曲の構成がすごくドラマチックで、「ブラック」どころか「光」や「希望」が感じられます。このアルバムは、全体通してこのような「希望」の見えるメタルになっているので、普段メタルを聴かない人でも気に入ってもらえる作品なんじゃないかと思います。他のアルバムは、もう少しブラック色が強いので、これで気に入ったら聴いてみてください。超かっこいいです。



3.Neutral Milk Hotel 「In The Aeroplane Over The Sea」

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正直、ここで紹介するのも憚られる程に評価されまくっていて、歴史に名を刻んでいるような名盤中の名盤です。音楽詳しい方だったら知ってる方はすごく多いと思います。
Best Ever Albums」という、歴史上もっとも偉大なアルバムを見つけやすくすることを目的として創設されたサイトにおいて、この記事を書いている時点で「16位」というとんでもなく高い順位になっています。さらに、海外の辛口批評サイト「Pitchfork」においても、「10点満点」と評されています。
そんな歴史的名盤でありながら、日本における知名度はあまり高くなさそうなのです。Googleでこのアルバムのことを検索しても、日本語でこのアルバムについて言及しているページがほとんど出てきませんでした。だからここで紹介させてもらいます!ぜひ聴いてほしい!

このアルバムは、インディーロックの金字塔とも言える作品で、荒々しくもポップでフォーキーなサウンドが特徴です。「Arcade Fire」や「Bon Iver」などの、後続のインディーロック界にも非常に大きな影響を与えました。そこらへんが好きな方には気に入っていただけるんじゃないかと思います。
上に貼った曲を聴いてピンと来たらアルバム通して聴いてみてください!素晴らしいアルバムだと感じること間違いなしですよ!



4.Mineral 「The Power of Failing」

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エモの金字塔!エモとは「Mineral」のことである!
そう言ってもいいぐらい、エモ好きなら必聴の作品です。逆にエモを知らない方は、このアルバムを聴けばエモがどんな感じか分かるでしょう。

ギター、ベース、ドラム、ボーカル、それらすべての音が、不安定に泣き叫ぶように一つの曲を奏でる、とにかくエモーショナルに満ちた作品です。全てが初期衝動によって作られているかのような、不完全な演奏こそがエモの良さであり、そうでなければここまでエモーショナルな音楽になっていないでしょう。90年代のエモ最盛期に生まれた、このエモの金字塔を聴いて魂を泣き叫ばせましょう。



5.Japandroids 「Celebration Rock」

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初期衝動の塊のような、激情インディーロックバンド。止まることを知らないかのような「Japandroids」の曲は、否が応にもテンションを上げさせられます。最高ですね。

「Japandroids」は、カナダ出身のツーピースバンドです。そう、ツーピースなんですよ。ドラムとギターボーカルだけでこの迫力と音圧を産む出しているんです。どうやらギターを、ギターアンプだけじゃなく、ベースアンプなどの複数のアンプにつないで演奏することで、このようなサウンドを生み出しているようです。この編成だからこそ、彼らの初期衝動がそのままの形で音になっているのでしょう。これだからロックはいいなぁ、と思わせてくれる最高に熱いアルバムです。



6.Whitney 「Light Upon The Lake」

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牧歌的なインディーロックを奏でるシカゴ出身バンドの1stアルバム。聴いていてすごく心地が良くて、何回も聴きたくなってしまいます。特徴的なのはボーカルの声でしょうね。ファルセットのようなそれとも違うような、この唯一無二な声が、このバンドの心地良さの肝になっていると思います。カントリー色のあるバンドサウンドに、この声がぴったりなんですよね。

すごく牧歌的で平和な歌なんですが、僕的には「悲しみを乗り越えて辿り着いたハッピーエンド」感が感じられて、超ツボです。心地良くはあるけれど、決して聞き流されるBGMではない、「優しく響くようなロック」なんです。ライブバージョンも最高なので気に入ったら観てみてね。



7.洪申豪 「Light Coral」

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台湾版ナンバーガールとも言われたバンド「透明雑誌」のフロントマンであった「洪申豪」がソロ名義で発表したアルバム。バンドの方では、ナンバーガール的なオルタナティブなサウンドが全面的に表れた曲をやっていたのですが、ソロでの曲はその強いエッジが減っていて、純粋にすごく良い曲って感じです。彼のソングライティング能力の高さが窺い知れるアルバムですね。寂しさとか哀愁みたいな言葉が似合う、春とか秋の涼しい季節に聴きたい音楽です。

洪申豪さんは、現在は「VOOID」というバンドで活動しています。同じ台湾のバンドだと「Elepant Gym」なんかもよいバンドなのでよければ聴いてみてください。



8.Kyte 「Kyte」

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知っている方なら感じた方も多いと思いますが、「シガー・ロス」というポストロックバンドに強く影響を受けています。「Kyte」の音楽は、イメージとしてはシガー・ロスをエレクトロにして、よりポップにした感じでしょうか。シガー・ロス譲りの多幸感溢れる曲調に、雪国を想像させるようなエレクトロ特有の冷たさが合わさり、Kyteにしかない美しい世界観が生まれているのです。

逆に、シガー・ロスを知らずにKyteを聴いて、いいなと思ったら、ぜひ、というか絶対シガー・ロスも聴いてください。ポストロックや、多幸感溢れる音楽が好きな方は絶対好きなバンドだと思います。おすすめは「Agaetis Byrjun」です。
おっと、Kyteを紹介するはずがシガー・ロスを紹介してしまいました…。
まあ、どっちも最高のバンドなので、どっちも聴いてください。



9.Sam Cooke 「Live at the Harlem Square Club, 1963」

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伝説的なソウルシンガー「サム・クック」が、1963年に「the Harlem Square Club」で行ったライブを収録したライブアルバム。現在ではR&Bとして括られることの多い「ソウル」というジャンルですが、このアルバムを聴けばあなたも感じることでしょう、これは「ソウル」だと。

このアルバムは本当に熱いです。「ソウル」すなわち「魂」の内から叫び、歌い上げる「サム・クック」の歌声は、これこそが「ソウル」なのだと感じさせられる程にパワフルで、映像が無いにも関わらずライブの臨場感がこれでもかと伝わってきます。ライブを感じるアルバムとして、これ以上の作品は無いんじゃないでしょうか。なので、一曲目から終わりまで通して聴くことを強くお勧めします。

今の星野源の音楽の源流は、この「サム・クック」や、「オーティス・レディング」のような伝説的なソウルシンガーたちにあるので、興味ある方はぜひ聴いてみて下さい。



10.Frank Ocean 「Blonde」

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僕の人生で一番のアルバムかもしれないです。
本当に「素晴らしい」の一言に尽きます。アルバムとして、そして音楽体験としての究極形の一つなんじゃないかと思います。とても繊細で、あまりに美しい音像。でもどこか荒々しくて、これ以上ないエモーショナルも感じる。誰もこの体験を言葉でうまく表現できないでしょう。

サウンドとしては、「アンビエントR&B」とも称されるように「静」が目立っていて、ビートが刻まれない曲も多いです。それもあってか、他のアーティストと比べてボーカルへの比重が大きい気がします。だからこそ、「Frank Ocean」の重なり合う歌声のアンサンブルがこれほどまでに美しく感じられ、これほどまでに心を揺さぶるのかもしれません。

色々書きましたが、こんな分析なんかはどうでもいいです。もう無視しちゃって構いません。とにかく聴いてもらいたい。実際にアルバムを通して聴いてもらえれば、あなたに素晴らしい音楽体験が待っていることでしょう。
超!おすすめです!(割と有名なアルバムかもだけど)

ちなみに、このアルバムには別バージョンがあって、そっちの「Nikes」には客演として「KOHH」が参加しています。ライブだとそっちのバージョンでやったりしてるみたいです。



いかがでしたか?邦楽編に続き、今回は洋楽編をやってみました。これを機に新たな音楽に出会えたなら僕は本望です。
あと、邦楽編の方が、自分が思ってたよりも見てもらえてるみたいなんで非常に嬉しいです。好評なのかどうかはわかりませんが、邦楽編第2弾をやるかもです。
拙い文章読んでいただき誠にありがとうございました。
では良き音楽ライフを。

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