枕草子 角川ビギナーズクラシックス

学生の頃に「春はあけぼの」の名分を読み気に入っていました。物の本によると宮中での連想ゲームの如き語り合いのメモ書きのような内容だったのかもしれないとのこと。なるほど文中の各人の自由気ままさは、そのようなことだったのかもしれないと思いますが、後の方丈記・徒然草と並んで3散文集となるとしっかり読んでおいたほうが良さそうです。もっとも方丈記は内容が「住まい」などと偏っているため散文、随筆の類では枕草子と徒然草、2冊は別格的とも言えるのでしょうか?徒然草の注釈書「寿命院抄」では、わざわざ枕草子風である、という解説まであるようですので間違いはなかろうと思います。内容的には随分勝手気ままに書かれた内容にある種、自由と妙な価値観に驚くものも散見されます。