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ひとり上手と言わないで

今日も仕事で必要な会話以外には喋ることは無く、ほぼほぼ一人で仕事をしていました。メールでのやりとりは頻繁に行っているので、会話をした気にはなっていますが、実際には誰ともほとんど喋っていません。私の日常は、このように”ひとり上手”です。個人的にはボッチ上等なので、少しも寂しくはないのですが・・・。

中島みゆきさんの歌に『ひとり上手じょうず』というのがあります。ここでの”ひとり上手”は、一人でいることがヘッチャラというのではなく、
望んで一人になりたいわけじゃないけど、結局一人になってしまう、みたいなニュアンスで使われています。実際には”上手”ではないのに”上手”と呼んで、逆説的な意味で使われています。

この歌の歌詞に「ひとり上手と呼ばないで・・・ひとりが好きなわけじゃないのよ」という部分があります。歌詞のなかの主人公の彼氏は、「君は強い人だから僕が居なくても一人でも生きていけるよね」と思っていて、別れの理由にされているのが切ないところです。

最近は”ひとり”をターゲットにした、商売も増えてきました。”ひとりカラオケ”や”ひとり焼肉”などがその例です。私はどちらもまだ経験していませんが、”ひとり飯”は結構あります。『孤独のグルメ』ほどではありませんが、出張先で美味しい店を発見した時は、秘かな喜びを感じます。

また、”おひとりさま”というキーワードも時々聞くようになりました。”おひとりさま”という言葉は、かなり浸透しているようで、ググると1,290,000,000件のサイトがヒットしました。しかし、”おひとりさま”という言葉は、かなり曖昧に使われています。天涯孤独で身寄りのない人を”おひとりさま”と呼ぶこともありますし、生涯独身の人を”おひとりさま”と呼ぶこともあります。さらに、生涯独身ではなくても、配偶者が亡くなってしまって一人暮らしをしている人のことも”おひとりさま”と呼ぶことがあります。

何となく”おひとりさま”という言葉から独身女性を連想する人は少なくないでしょう。これは、おひとりさま向けの終活セミナーなどを開催すると、女性の参加者の方が多い傾向にあるからです。しかし、生涯未婚率で見ると、女性よりも男性の方が圧倒的に高いそうなので、実際の”おひとりさま”は、男性の方が多いことになります。

積極的に”おひとりさま”を選択した人もいるでしょうし、結果的に”おひとりさま”になった人もいるでしょう。自ら選んだわけではなく”おひとりさま”になった人は、”ひとり上手”になるのは難しいかもしれません。

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