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日本語のルーツは!?

日本語のルーツには興味があります。日本語は、日本国内や、かつての日本領だった国(旧台湾や旧朝鮮)、そして国外移民や移住者を含む日本人同士の間で使用されている言語です。日本は法令によって公用語を規定していませんが、事実上は日本唯一の公用語となっています。日本語を使っている人はけっこう多く、世界の母語話者数で上位10位以内に入っています。

社会の教科書などによる私の古い記憶では、日本語はウラル・アルタイ語族に属していると思っていましたが、日本語は近縁関係がはっきりしない言語なのだそうです。しかし、最新の研究によると”日本語の原郷は中国東北部の農耕民”なのだそうです。

二年ほど前の英科学誌『ネイチャー』に、日本語に関する興味深い研究論文が発表されました。それは、日本語の元となる言語を最初に話したのは、約9000年前に中国東北地方の西遼河せいりょうが流域に住んでいたキビ・アワ栽培の農耕民だった、という内容です。これを発表したのは、ドイツや日本などの国際研究チームです。

論文のタイトルは、「Triangulation supports agricultural spread 
 of the Transeurasian languages」で、直訳すると”トランスユーラシア語族の農業の拡散をサポートする3つの研究分野”みたいな感じです。この論文では、ある場所から広がって行った農耕文化を、言語学・考古学・人類学の視点から考察しています。

この論文では、言語学的な近縁関係を辿っていくと、中国・西遼河あたりに日本語と韓国語の祖先となるような言語が存在したと考えています。それが農耕の拡散によって朝鮮半島へ伝播して、さらには日本へ伝播したとする結論になっています。

韓国語と日本語は膠着語こうちゃくごであることは変わりませんが、語彙(単語)・発音・文法はかなり異なります。しかし、この仮説が正しいと、日韓祖語から日本語と韓国語に変化していったことになります。そういえば、朝鮮半島には”半島日本語”と呼ばれる絶滅した日本語が話されていたそうです。半島日本語は絶滅しましたが、中国の古い文献にその形跡が残されているそうです。

ひょっとすると、半島日本語は韓国語と日本語の中間的な言語だったのかもしれません。色々と考えてみると、妄想が膨らみます。

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